私は名古屋出身者です。
特に、うどん好きという訳でもなったのですが、私は、うどんや、きしめんが、日常的に食される場所で育ったということです。
鍵っ子でしたので、小学生の頃から、土曜日は、井上靖の「北の海」を読みながら、自分で作った味噌煮込みうどんを楽しく食していました。
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京都に住んでいた頃、学生のアルバイトで隔週で四国に出掛けていました。
アルバイト先の隣りの小さなスーパーの片隅の、土間のコンクリートが剥き出した小さな土間に、古びたパイプテーブルが2つ入ったような倉庫のような所で、うどんを食した時のことです。
あのョックは、今でも鮮明に覚えています。
「旨い」
こんな凄いうどんが、こんな辺鄙な店で、菓子パン程度の値段で食せる。
四国は、この地上に出現した「うどん」のパラダイスだと思いました。
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その後、東京に出てきて、「蕎麦」の旨さにはまりました。
関東のそばは本当に美味しくて、驚きました。
もしあなたの近くに名古屋の人がいたら「美味しい蕎麦」という言葉が理解できないのではないかと思います。「蕎麦」は「蕎麦」に過ぎず、そこに「旨い」「まずい」という形容表現に首をかしげるかもしれません。
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それはさておき、
最近、休日の昼食は冷凍うどんばかりを食しています。
これが、本当に美味しいのです。
下手なうどん屋より、麺の味が良く、十分にコシもあります。
乾麺の臭みもなく、生麺のようにグニャグニャすることもありません。
私は、冷凍うどんをどんぶりに放り込んで、麺つゆと水をぶっかけて、そのまま電子レンジに直行させています。
鍋で解凍するよりも、面倒がないだけでなく、確実に味も良いように思います。
熱湯で戻すよりは絶対に旨いと思います。
どんな材料をどんな製法を行って、この冷凍うどんを発明したか知りません。
この発明者には、私から「江端発明賞」を授与したいと、心から思います。