江端さんのひとりごと「神の火」から、以下一部抜粋
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話はちょっと変わりますが、何年か前、動燃(動力炉核燃料事業団)が、事故の隠蔽を図り、何度も嘘の上塗り繰り返し、その都度、嘘が見つけられ、その度に謝罪会見をしていた、見苦しいことこの上もない愚劣な行為を繰り返していたことがあります。
この時、私は「こりゃ、いいなあ」と思いました。
まず嘘をつく。
嘘が見つかったら謝る。
見つからなければ黙りつづける。
正直に言っても、どっちみち怒られるなら、黙っていて見つからないほうに賭ける。
これは、公に責任を持たない利己的な個人の理論としては、正しいと思いますが、いったん壊れたら最後、周辺地域を死滅させる原子力を管理する公の機関が、まあなんということか、この理論で動いている。
その為に民草たる民衆の命なんぞは後回しにして、自己保身のために動き、 最後まで謝罪を渋り、謝罪した後は、我々の血税から賠償金の支払いをする。
何の邪心も憤りもなく、心から素直に『やっぱり、体制サイドは、おいしい なあ』と、羨ましく思ったものでした。
閑話休題
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