先ずは、いつもどおり、ChatGPTに頼んでみました。
本日、東京地方裁判所が、「同性婚は合憲」という判決を出しました。この判決文を読みたいのですが、どこから読めますか?
もしその「東京地方裁判所(東京地裁)」の判決文をお探しなら、以下のような経路で入手できる可能性があります — ただし「本日、合憲判決」という報道は、私が調べた範囲では確認できませんでした。
とりあえず、本日の判決のニュースソースです https://mainichi.jp/articles/20251127/k00/00m/040/349000c
ご提示のニュースソースについて確認しました。たしかに、 毎日新聞 の「2025年11月27日付記事」で、東京地方裁判所(および東京高等裁判所 を含む)の判決に関して、「同性婚訴訟で合憲判断」という報道がなされているようです。毎日新聞+2TNC News+2
✅ ただし — 「ニュース記事 ≠ 判決文全文」
この報道があっても、それは 判決の「言い渡し結果および要旨」の報道 であり、判決文全文が即公開されているかは別問題 である点に注意が必要です。
多くの場合、地裁・高裁レベルの判決文は、以下の事情により 全文が公開されないか — 公開が遅れる ことがあります:
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当事者のプライバシー情報や個別事情が含まれる。
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裁判所の判断で、「判例価値が高い・公益性が高い」などと認められた場合のみ公開。
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単に公開媒体に載せる作業や合意が整っていないこと。
つまり、「報道された → 判決文が誰でも読めるようになっている」とは限りません。
判決文は、国民に等しく開示されるものではないのですか?
結論から言うと、日本では「すべての判決文が国民に等しく自動公開される制度」にはなっていません。
これは直感に反する点ですが、制度上は明確な理由があります。
1. 憲法が保障しているのは「裁判の公開」であって「判決文の全面公開」ではない
日本国憲法82条は、
裁判の対審及び判決は、公開法廷でこれを行ふ。
と定めています。
ここで保障されているのは、
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裁判が密室で行われないこと
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判決が公開法廷で言い渡されること
であり、「判決書全文を誰でも閲覧できる形で常設公開せよ」までは要求していません。
つまり
👉 読み上げ(言渡し)は公開
👉 文書の恒常的公開は別問題
という整理です。
2. 判決文は「公文書」だが、同時に「訴訟記録の一部」
判決書は裁判所が作成する公的文書ですが、法制度上は
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訴訟当事者の権利義務
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個人情報・プライバシー
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犯罪被害者情報
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営業秘密
などを大量に含む訴訟記録の一部として位置づけられています。
そのため、
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当事者
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利害関係を有する者
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正当な理由を示した研究者・記者等
に対しては閲覧・謄写が認められる一方、
無条件・自動的な全文公開は制度化されていません。
3. 裁判所サイトに載っている判決文は「例外的・選別的」
裁判所公式サイトに掲載されている判決文は、
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判例としての価値が高い
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既に個人情報等を大幅に匿名化できる
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司法行政上、公開の公益性が高い
と裁判所が判断したごく一部です。
したがって、
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地裁判決の多く
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社会的注目が高くても係争中の事件
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個別具体性の高い事件
は掲載されないのが通常です。
4. 「等しく開示されない」ことは、違法ではないのか?
これはよく出る疑問ですが、現在の制度では
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憲法82条違反ではない
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情報公開法の対象外(司法作用は原則除外)
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裁判の公正・当事者保護という合理的根拠がある
と整理されています。
つまり、
「理想としては全文公開が望ましい」という議論は成立するが、
「現行制度が違法」という評価にはなっていません。
5. 実務上、国民が判決内容を知る方法
現実には次のルートが使われます。
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報道機関の記事(要旨・争点・判断枠組み)
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弁護団・支援団体の公開資料(全文または抄録)
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法律雑誌・判例集(時間差で掲載)
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裁判所での閲覧申請(ハードルは高い)
とくに社会的テーマの訴訟では、
弁護団側が判決文PDFを自主公開するケースが増えています。
まとめ(率直に)
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判決は「公開で言い渡される」が
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判決文は「自動的に国民全員へ配布される」わけではない
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これは制度の欠陥というより、司法制度の設計選択
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今なお「もっと公開すべきではないか」という議論は続いている
というのが実情です。
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私、「判決文は(特許明細書の出願公開と同様に)全文公開されている」と思いこんでいたので、今、かなりビックリしています。
で、ここからお願いなんですが「今回の裁判の判決文を持っている方、私に送付してください(もちろん、合法の範囲内で結構です)」
テレビはもちろん、新聞社による判決のサマリは、正直「つまらん」し「退屈」なのです。判決文は、ちゃんと読みこめば、その辺の小説より面白いことが書かれていることが多いです。