はい、ロジットモデルを使って交通手段の選択確率を計算する際に、距離、経過時間、およびコストが考慮されるというのは一般的な理解であり、正しいです。ただし、これらに加えて他の要因も考慮されることがあります。
ロジットモデルの基本
ロジットモデルは、ある選択肢が選ばれる確率を予測するために使用される統計モデルで、選択肢の「効用(utility)」を計算し、その効用に基づいて確率を決定します。交通手段の選択において、効用は通常、次のような要因の組み合わせとして表現されます。
- 距離(Distance): 移動する距離。一般的には、距離が増えると移動に対する効用は減少します。
- 経過時間(Time): 移動にかかる時間。時間が長いほど効用が減少するため、通常は負の値を取ります。
- コスト(Cost): 移動にかかる金銭的な費用。コストが高いほど効用は減少します。
その他の考慮事項
交通手段の選択に影響を与える要因は、これらに限られません。以下のような要因も考慮される場合があります。
- 快適さ(Comfort): 例えば、公共交通機関の混雑具合や自家用車の快適さなどが影響を与えます。
- 信頼性(Reliability): 交通手段の信頼性、例えば電車の定時運行や渋滞のリスクなどが含まれます。
- アクセシビリティ(Accessibility): 交通手段へのアクセスの容易さ(例えば、駅やバス停までの距離や駐車場の有無)も考慮されることがあります。
- 社会的・心理的要因: 環境への配慮や、車を運転することの楽しさなど、社会的・心理的要因も影響を与える場合があります。
実際の応用
交通モデリングにおいて、これらの要因はデータに基づいて係数が付与され、各交通手段の効用関数として表現されます。これにより、各交通手段が選ばれる確率がロジットモデルを通じて計算されます。
例えば、効用関数が以下のように定義されることが多いです:
U=β1×Distance+β2×Time+β3×Cost+その他の要因U = \beta_1 \times \text{Distance} + \beta_2 \times \text{Time} + \beta_3 \times \text{Cost} + \text{その他の要因}
ここで、
β1,β2,β3\beta_1, \beta_2, \beta_3は各要因に対する係数であり、データに基づいて推定されます。
まとめ
- 距離、経過時間、コストは交通手段の選択を決定する重要な要因です。
- 他にも快適さ、信頼性、アクセシビリティなどが考慮される場合があります。
- ロジットモデルでは、これらの要因の効用を計算し、それに基づいて選択確率を推定します。
したがって、距離、時間、コストをロジットモデルに含める理解は適切であり、正しいといえます。