(Continuation from yesterday)
視覚に訴える媒体(ここでは「デザイン」という)のパワーは恐るべきものがあります。
I believe the media based on visualization, calling it "design" in this diary, is awful.
■まず、第一に、デザインが圧倒的に購買意欲を支えているという事実があります。
Firstly, "design" appeals to "eagerness to buy" strongly.
私がどんなに機能が優れていることを説明しても、嫁さんや娘達は、自分の気に入ったデザインの自動車や携帯電話から、ブレることはありませんでした。
My wife and daughters had never accepted my persuasion that they should select productions, like automobiles and cell phones, to view the functions.
私はこの時、私たちエンジニアが命懸けで開発している「機能」という価値が、「デザイン」という価値には、遠く及ばないことを、魂のレベルで理解したのです。
At that time, I could understand profoundly that the value of "functions" is inferior to the value of "design," even if our engineers struggle to develop new good functions.
私は、MACやiPod/iPADのデザインやインターフェースが好きではありませんが、私が少数派であることは、明らかなことです。
I wouldn't say I like the designs and the interface of MAC or iPod/iPad, though it is obvious that I am in a minority group.
■第二に、デザインは、世界共通言語であるという事実があります。
Secondly, "design" is an international communication language.
「英語に愛されないエンジニア」であるこの私でさえ、海外赴任や出張をしてこれたのは、世界中にホワイトボードがあり、そして、メモ用紙があったからです。
I have gone on business trips worldwide, though I am a typical "loveless engineer from English" because I can use paper and whiteboard.
"□"と"→"さえ書ければ、「この世界の全ての事象は表現できる」と思っています。
I can explain "the world" by drawing rectangles and arrows.
■第三に、(これはエンジニア特有の話になりますが)デザインが、工学的アプローチに必須のアイテムであるという事実があります。
Thirdly (this might be for engineers only), "design" is indispensable for the engineering approach.
絵が含まれていないプレゼンテーション資料なんぞ、誰にも読んで貰えません。
Nobody wants to read a presentation material with pictures.
また、図面を含まない特許明細書は、多くの場合、特許庁の審査官から拒絶査定を喰らいます。
In many cases, patent applications without a picture are rejected by the Patent Office Board of Appeals.
それは、「発明が劣っている」からではなく「審査官が発明を理解するのが難しくなる」からです。
It is not for "poor invention" but for "hard to be understood by examiners."
それと、自分のアイデアを、デザインレベルで具現化できる、ということは、そのアイデアが「完成している」ということの証明になります。
Moreover, the "possibility to realize my idea as a design" proves my idea's completion.
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ところが、この「デザインを舐めている」エンジニアや研究者が、結構な数いるんですよ。
However, I am afraid that many engineers and researchers make little of this design power.
(To be continued)