実に、勉強になる本でした。
一言で纏めると、
『「改革」は、そのもの自体が「失敗」と同義である』
という内容のショッキングな本です。
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ポイントは、「合理的に失敗」という点にあります。
「懈怠するから失敗する」のではなく、
「最善を尽くすから失敗する」という現実です。
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太平洋戦争で、どう考えても不合理としか思えない、
「戦艦大和の沖縄特攻作戦」
「神風特攻隊」
これらが、実際のところ、何の効果もないことを、その作戦立案者や意思決定者の全員が完全に理解していながら、それでも、これらの「特攻作戦」は、彼らにとって極めて合理的な意思決定であった、という事実。
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1万人の食中毒者をいう前代未聞の雪印事件、6万5千件の事故報告を揉み消した三菱自動車事件も、合理的な判断が行わた結果であったという事実。
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そして人望のあるリーダーの改革が、その人脈としがらみの為、ほぼ確実に失敗するという事実。
すなわち、改革を実施するものは、人望があってはならないという事実。
それは、
◯社員の半分を、即座に解雇することができる冷酷は意思決定が可能で、
◯常日頃から希薄な人間関係を常とし、
◯組織への帰属感が絶無で、
◯「愛社精神」という語彙を持っていない
そのような人間だけが、改革を実施できるという事実。
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やっと、この私が、「改革」の表舞台に出る時が来たようです。