「ウェルテル効果」と言うそうです

2025年11月8日

今、「うつ病の常識はほんとうか」という本を読んでいます。

徹底した数値解析で、うつ病の「定説」に対して反論を行っている本で、実に分かりやすく、読みやすい本です。

特に興味深かったのは、

■1933年に、女子学生が、伊豆大島の三原山火口へ投身自殺をして、
■それをマスコミが扇情的に扱い、
■結果として数百人(944人というデータあり)が三原山火口へ投身自殺をした

という事件です。

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なんだ、このオリジナリティーの無さは。

自分の命をかけるなら(文字通り命をかけているが)、オリジナリティを追求せんか。

人生最後のトライアルではないか。

最後まで人マネで良いのか。

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私の世代にも、おなじような事件があったような・・、と思い、嫁さんに

「あのさ、アイドルが自殺して、その後若者が後追い自殺するという事件があったよね」

というと、

「ああ、『岡田有希子』」

と一発で、名前を出してきました。さすがは嫁さん。

まあ、それはさておき。

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それにしても、伊豆大島の三原山(標高758m)火口まで登ったのです、その女子学生は。

三原山と言えば、

1986年(昭和61年)の噴火の時は、全島の約1万人の島民が船での離島したという、歴史に残る大脱出作戦に成功して、NHKのプロジェクトXで紹介されたような

―― 現在進行形の、活火山

その火口まで接近する女子学生は、「挑戦者たち」という感じはします。

ただ、そのオチが「火口へ投身自殺」というのは、やっぱりガッカリだと思います。
http://www.amazon.co.jp/うつ病の常識はほんとうか%20[単行本(ソフトカバー)]/dp/4535983569/ref=cm_cr_pr_pb_t

2025年11月8日2012,江端さんの忘備録

Posted by ebata