なんの脈絡もなく思い出したのですが、昔、ふと流れていた番組を見て、「凄いなぁ」と、驚いたことがあります。
宇宙警察だったか、宇宙刑事だったか忘れたのですが、ヒーロー戦隊番組がありました。
(調べてみたら「特捜戦隊デカレンジャー」がそれのようです)
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(Step.1)デカレンジャーは、戦闘中に(すでに重犯罪を繰替えしていると思われる)怪人にとどめを刺す直前に、宇宙最高裁判所に連絡し、裁判所の判断を仰ぎます。
(Step.2)宇宙最高裁判所は、即座(2秒くらい)で、◯と×で判決を決め(もちろん、◯になるのですが)、その旨を、デカレンジャーに通達します。
(Step.3)デカレンジャーは、その判決を待って、必殺技で怪人を殺害(死刑執行)します。
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先ず、私が驚いたのは、ヒーロー戦隊番組において、「司法権の独立」という概念を導入した、という点にあります。
デカレンジャーは宇宙刑事であり、当然警察組織に属する公務員です。
警察は行政庁ですから、終審としての判決を行うことはできず、かならず司法(裁判所)の判断が必要になります。
「裁判時間2秒」「判決◯× 」という、めちゃちゃ乱暴な制度ですが(戦場における臨時軍事裁判所だって、ここまで酷くはないだろう)、一応、筋は通している、と言えます。
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次に、驚いたのは、犯罪者を捕縛する刑事と、死刑の執行者が、同一人物であるという点です。これは、全然管轄の違う行政組織が、一体となっているという点です。
このような制度では、怪人の人権を著しく損い、冤罪を誘発し、誤った怪人への刑の執行がされる恐れがある、と感じました。
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多分、これまでのヒーロー戦隊ものに対する、批判をかわす目的があったのかなぁ、などと邪推しています。
だって、ヒーローの彼ら/彼女らは、司法の判断なく、また行政手続を無視して、毎週、独断で死刑執行をやっていたようなものですからね。
デカレンジャーの仕組みでも、なお、冤罪→死刑になった怪人は、かなりいたのではないかと推測されます。
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とは言え「宇宙最高裁判所」という概念は、私に、「その下級審の仕組みははどうなっているんだろう」とか想像させましたし、
「怪人人権擁護局」というものも登場させたら、さらに面白くなりだろうな、と思いました。
デカレンジャーの必殺技炸裂の直前1秒前に、「人権擁護局」からの差止命令が下りた、というストーリーなど考えるだけで、ワクワクします。
デカレンジャーが「えっ?」とか言いながら、必殺技を寸止めするシーンは見ものだと思います。
■「怪人」による宇宙最高裁判所の判決に対するの再審請求や、
■デカレンジャーによる所掌範囲を越えた捜査権の濫用に対する行政審査請求、行政事件訴訟
など、発想は広がり続けます。
楽しいですねえ―― え?そんなことないですか?
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ヒーロー戦隊を作成される番組の皆さま。上記のようなシーンを含めた新しいヒーロー戦隊番組はいかがでしょう。
番組名は、当然こうなります。
「行政と法律と裁判と三権分立を前提に、正義と人権を守るヒーロー戦隊 『インテリゲンチャー』」