今日は、「闇バイトにひっかかってしまった」が、「警察沙汰にはしたくない」という人に対して、その対処法の一つを提案したいと思います(但し、犯罪実施前に限りますが)。

私は、『犯罪はやるべきではない』と思っていますが、どうしてもやらなければならないなら『逮捕されないようにやるべきだ』とは思っています。

I think that crime should not be committed, but if necessary, it should be done so that you will not get caught.

―― 大麻を試したいなら、なぜ、栽培、乾燥、製粉までの全行程を、DIYで実現しようとしないのか?

また、私のかつての上司は、「一回限り/一発勝負のサイバー犯罪は、つかまらない」と言っていました。私は、今もこの見解を支持しています。

Also, my former boss said, “Cybercrime that is only done once and is a one-shot deal will never be caught.” I still support this view.

スケベ心を出して、同じ方法で犯罪を繰り返すから、足がつくのです。

They get caught because they repeat the same crimes with the same methods, revealing their greedy minds.

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さて、前回、闇バイトが全くペイしない、というお話をしました。

In the last article, I talked about how “illegal part-time jobs” don't pay at all.

―― 借金は、『踏み倒せること』を、皆さんご存じですか?

また闇バイトから逃げることが難しい、というお話もしました。

We also talked about how escaping from an illegal part-time job is difficult.

―― 私たちが培ってきた「良心」は、簡単に「命令」に負ける

チームワークの本質が「脅迫」というのは、もちろん言い過ぎでしょうが ―― 『それでは、次、江端さんから今週の進捗を報告して下さい』いうリーダの言葉は、『脅迫』の一態様ではないか、と思うことがあります。

今日は、「闇バイトにひっかかってしまった」が、「警察沙汰にはしたくない」という人に対して、その対処法の一つを提案したいと思います(但し、犯罪実施前に限りますが)。

Today, I would like to suggest one way to deal with the situation for people who have “fallen victim to illegal part-time jobs” but “don't want to get the police involved” (but only before the crime is committed).

もし闇バイトで個人情報を握られて、脅迫されたら、私なら次の対策を取ります。

If I am blackmailed after my personal information has been obtained through illegal work, I will take the following measures.

まず、(1)SNSのアカウントを削除し、(2)携帯電話のSIMカードを取り出して破壊します。これにより、相手が私を脅迫する手段を断ちます。

First, (1) delete my SNS account, and (2) take out the SIM card from my mobile phone and destroy it. These measures will cut off how the other party can blackmail me.

そもそも、あなたやあなたの家族の情報なんぞ、既に過去に大量に流出済みです。

To begin with, a large amount of information about you and your family has already been leaked.

これまで何度、カード会社やセキュリティの甘い企業からデータが漏洩していると思っているんですか?

How often do you think data has been leaked from credit card companies and companies with lax security?

あなたの名前や住所は、既に10や20、場合によっては100以上の組織に知られているでしょう。ここに新たに一つ加わったところで、どうってことありません。

Your name and address are probably already known to 10, 20, or even 100 or more organizations. Adding one more here is nothing.

「お客様の個人情報の利用目的外についての利用. お客様からお預かりしました個人情報につきましては、上記利用目的以外には、一切の利用を行いません」って、って、一体、誰が、それを保証し、保障してくれるの?

闇バイトを主導する側の目的は、あなたやあなたの家族に実際の危害を加えることではなく、あなたを恐喝するパスを維持することです。

The goal of those who lead the black market work is not to harm you or your family but to maintain a path of blackmailing you.

実際に、彼らがあなたや家族に危害を加える可能性は極めて低いです。

The chances of them harming you or your family are extremely low.

なぜなら、暴力という目に見える犯罪を、彼ら自身の手で実施することは、闇バイトを運営する者(表に出ないで犯罪を指揮する者)たちにとって、完全に自らの利益に反する行為だからです。

Because carrying out visible crimes such as violence with their own hands is entirely against the interests of those who run illegal part-time jobs (those who direct the crimes without being seen).

一言でいえば、「奴らにとって、全くコストに見合わない」のです。

In a nutshell, “it's not worth the cost for them.”

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時々考えるのですが、私が、闇バイトを運営者であれば、びっくりすると思うんですよ。

Sometimes I think that if I were the administrator of a illegal part-time jobs, I would be surprised.

―― なんで、若いやつらは、こんなに真面目でチョロいんだ?

"Why are the young ones so earnest and gullible?"

と。

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もし「警察沙汰にしてもいい」と腹を括れるなら、私なら、自分のスマホごと警察に渡しますね。

If I could stomach the idea of getting into trouble with the police, I would hand over my phone to the police.

犯罪実施前であれば、何の違法行為もしていません。あなたが罪に問われることはありません。絶対です。

If you did it before committing the crime, you did nothing illegal. You will not be charged with a crime. I promise.

むしろ、闇バイト組織の壊滅の協力者として、表彰されるかもしれません。

On the contrary, you may be commended for your help in bringing down the illegal work organization.

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今、私は、ChatGPTと

Right now, I'm having a discussion with ChatGPT about

『闇バイトですが、警察官の一人が闇バイトに応募して、おとり調査をすれば、あっという間にカタがつくと思うのですが、なぜ、そうしないのでしょうか』

'I think it would be quick and easy to get this sorted out if one of the police officers applied for illegal part-time jobs and did some undercover work, but why don't they do that?

について議論をしています。

これは次の機会にお話したいと思います。

I want to talk about this next time.

2024,江端さんの忘備録

Posted by ebata