2022/04,江端さんの技術メモ

「OpenStreetMapから鉄道路線データを落とせない」と愚痴っていたら、社内の人から「OSMに鉄道データ入っていますよ」と言われて、愕然としました。


江端:「私は、鉄道のOSMデータの取り方に辿り付けていません。いつも、ここからOSMデータをダウンロードしていますが、地理情報しか取れていない(ように思えます)。お暇な時に御教授頂けましたら幸いです。」

同僚:「そこから取れるデータの中に、鉄道路線のデータも入っています」

江端: ―― はい?

江端:「かなりずうずうしいお願いをしていることは分かっているのです、このタグをPostGISのpostgresqlに落す方法とかご存知だったりしますか? 多分、この辺(Configuration file = /usr/local/share/osm2pgrouting/mapconfig_for_cars.xml)です。」

同僚:「私は、JuliaのOpenStreetMapX.jlを少し改造して、直接OpenStreetMapのosmファイルをパースしていました」

https://github.com/pszufe/OpenStreetMapX.jl


で、現在、readme.mdを読んでいます。

  • Open Street Mapデータの空間解析・シミュレーション・可視化用パッケージ(プロット機能は別パッケージで提供されます)
  • このパッケージの目的は、都市のマルチエージェントモデリングとシミュレーションのためのバックボーンを提供することです。
  • このパッケージは *.osm と *.pbf (@blegat によって寄贈) ファイルを解析し、メタデータに沿った Graphs.jl 表現を生成することができます。

うむ、この連休の使い方としては、有意義な時間を過せそうです。

ところで、Juliaって、コンピュータ言語かな。これ以上、言語は、覚えたくないんだけど ―― 仕方ないですね。

2022/04,江端さんの忘備録

昔、倒れている人を助けようとして『余計なことするな!』と怒鳴られたことがあります。

I once tried to help a man who had fallen and was yelled at, 'Don't do anything unnecessary!

結構ショックだったので、覚えています。

It was quite a shock, so I remember it.

ただ、私も人の手を素直に借りれない性分であるので、その心情、ちょっとだけ理解できます。

However, I too am of the nature that I can't honestly ask for help from others, so I can understand the mind a little bit.

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数年前、駅で倒れている人がいました。

A few years ago, I saw a man lying in a train station.

皆、心配そうにはするのですが、具体的に手を差し延べることはしないようでした。

Everyone seemed concerned, but did not seem to reach out specifically for help.

私も、原則、そちらの側ですが、それでも倒れた人の近くにしゃがんで、一言言いました。

As a rule, I am on their side, but I still crouched down near the fallen man and said a few words.

『もし、ご希望があれば、お助けします。どうしますか?』

"If you wish, we can help you. Which is better for you?"

私は、ここで遠慮した人を「見捨てる」と決めています。

I have decided to "ditch" anyone who refrains here.

セカンドチャンスは提供しません。

I do not offer second chances.

これが、『江端ファースト&ファイナルコールプロトコル』です。

This is the "Ebata First & Final Call Protocol".

ちなみに、その時は、その人が『駅員を呼んでくれ』と頼んだので、駅員を呼んで、そのまま立ち去りました。

Incidentally, at that time, the man asked me to 'call the station staff,' so I called the station staff and just walked away.

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私は、

I always ask, at least once, the following questions.

「席をおゆずりしましょうか」

"Shall I give you a seat?"

「救急車を呼びましょうか」

"Shall I call an ambulance?"

「飲料水、買ってきましょうか」

"Shall I get you some drinking water?"

"If you need help, I will give it to you."

"If you need help, I will give it to you."

と、最低一回は必ず尋ねます。

しかし、自分の言葉でご辞退されれば、私は立ち去ります。

However, if they 'decline' on their own terms, I will walk away.

(応答がない場合は、状況の判断に因ります)

(If no response is received, the decision will be based on the situation)

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ただし、「駅で飛び込み自殺をしようとしている人」に関しては、このプロトコルの例外です。

However, an exception to this protocol is made with regard to "a person attempting to commit suicide by jumping into a train station".

従わない場合は、力づくでも止めます。

If she/he does not comply, I will stop them, even by force.

『飛び込むなら、私の載った電車の次の電車にしてくれ』

"If you're going to jump in, make sure it's the next train after the one I'm on."

2022/04,江端さんの忘備録

この連休でやっておきたいことをメモに書き出してみたら、とんでもない数になりました。

I wrote down in my notes what I wanted to do during this holiday weekend, then, there were a tremendous number of things to do.

―― どうして、私(たち)は、連休に、こんなに過大な要求を自分に課せるのか?

"Why do I (we) put such excessive demands on myself(ourselves) during the holidays?"

言わば『連休幻想』とでも言うものでしょうか。

Is it a "holiday illusion," so to speak?

私たちに与えられた時間と、私たちの持っている能力が、連休の期間に跳ね上がる訳でもありません。

The time we are given and the abilities we have, do not jump during the holidays.

メリットは、『メールと電話がやってこない』くらいなんですけどね。

The only advantage is that 'emails and phone calls don't come to us'.

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私は、GW初日から、ドップリとコーディングをしています。

I have been coding deeply since the first day of GW.

私の人工知能(技術)を搭載した3台のバスたちは、移動・連携しながら、相互に一秒間に数百回のルート計算を繰返し、街(先月視察してきた)の、住人のピックアップとドロップオフを続けています。

Three buses equipped with my artificial intelligence (technology) are moving and working together, mutually calculating their routes hundreds of times per second and continuing to pick up and drop off residents of the city (which I inspected last month).

もちろん、Webの地図上で、ですが。

On a web map, of course.

―― 可愛いやつらめ

"Cute little guys"

と、目を細めています。

I am looking at them with smile.

嫁さんも、動いているアイコンを見て「可愛いね」と言っていますが ―― 多分、その見方は、全然違うんだろうなぁ、と思っています。

My wife also looks at the moving icons and says they are cute, however I think that her viewpoint is different from mine.

2022/04,江端さんの技術メモ

以前、こちらで、redisのブロードキャスト(Pub/Sub)の方法について2つほど紹介しましたが、試した結果、こっちの方が安定して調子が良くて、現在、こちら(redigo)を使っています

redisを前提として、golangでPubSubを実現するプログラム

Redigoを使う(6) パブリッシュ/サブスクライブ

で紹介されていた、サンプルプログラムを使って、構造体のデータを丸ごと送信しようとしたのですが、Golangの厳しい型チェックに掴まって、なかなか上手く動かすことができません。

ただ、構造体をJSON形式にすれば、成功することは分かっています。

golang内でredis経由でJSONを飛す時、golangから直接JavaScriptへJSONを飛す時の覚え書き

しかし、今の段階で構造体をJSONに変更すると、その影響が、プログラム全体に波及し、作業が膨大になるので、これはしたくありませんでした。

もしかしたら、構造体のブロードキャストも、JSONの時と同じように、"json.Unmarshal"、 "json.Marshal" を使えばいけるかな? と思ってやってみたら、あっさりと成功しました。

上記の記事のサンプルプログラムを、構造体データ送付用に改造したものを開示しておきます。

■パブリッシャ(発行元)側

// go run pub.go
// goga\1-9-6\others\pub.go
package main

import (
	"encoding/json"
	"fmt"

	"github.com/gomodule/redigo/redis"
)

type Ch5_info struct {
	Bus_num int     // バスの番号
	CC      int     //  1: 座標情報 2: 停車位置情報
	Present int     // 停車位置番号
	Lat     float64 //
	Lon     float64 //
}

func main() {
	// 接続
	conn, err := redis.Dial("tcp", "localhost:6379")
	if err != nil {
		panic(err)
	}
	defer conn.Close()

	c5i := new(Ch5_info)

	c5i.Bus_num = 1
	c5i.CC = 2
	c5i.Present = 23
	c5i.Lat = 12.34
	c5i.Lon = 56.78

	json_c5i, _ := json.Marshal(c5i)

	// パブリッシュ
	r, err := redis.Int(conn.Do("PUBLISH", "channel_1", json_c5i))
	if err != nil {
		panic(err)
	}
	fmt.Println(r)
}

■サブスクライブ(購読者)側

// go run sub.go
// goga\1-9-6\others\sub.go

package main

import (
	"encoding/json"
	"fmt"

	"github.com/gomodule/redigo/redis"
)

type Ch5_info struct {
	Bus_num int     // バスの番号
	CC      int     //  1: 座標情報 2: 停車位置情報
	Present int     // 停車位置番号
	Lat     float64 //
	Lon     float64 //
}

func main() {
	// 接続
	conn, err := redis.Dial("tcp", "localhost:6379")
	if err != nil {
		panic(err)
	}
	defer conn.Close()

	psc := redis.PubSubConn{Conn: conn}
	psc.Subscribe("channel_1", "channel_2", "channel_3")
	for {
		switch v := psc.Receive().(type) {
		case redis.Message:
			fmt.Printf("%s: message: %s\n", v.Channel, v.Data)

			c5i := new(Ch5_info)

			_ = json.Unmarshal(v.Data, &c5i)

			// 試しに2つほど出力してみる
			fmt.Println(c5i.Bus_num)
			fmt.Println(c5i.Lon)

		case redis.Subscription:
			fmt.Printf("%s: %s %d\n", v.Channel, v.Kind, v.Count)
		case error:
			return
		}
	}
}

私のような悩み持っている人、世界中に沢山いました。
Golangは、C/C++みたいに、自己責任で自由にキャストできないんですよね。
memset()を使って、大量の配列の変数を一気に変更させてしまう、ということもできないようで、Golang不便だなぁ、って思います。

2022/04,江端さんの忘備録

本日は、コラムがリリースされた日なので、日記はお休みです。

Today, new my column is released, so I take a day off.

「お金に愛されないエンジニア」のための新行動論(2)

定年を自覚したエンジニアがひねり出した“投資のHello Worldアプローチ”

"A New Theory of Action for Engineers Who Are Not Loved by Money(2)".

An engineer scoping retirement has come up with a "Hello World approach to investment

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最近の私の仕事は「孤独」です。

My work these days is "solitary".

いや、『仕事が孤独』という意味ではありません。

No, I don't mean 'work is lonely'.

実験室に閉じ込もる生活は、ここ10年ずっと続いていたし、そのままコロナ禍から、在宅勤務に突入したので、「とじこもり」自体は問題ではありません。

The "shut-in" itself is not a problem, since I have been confined to the laboratory for the last 10 years and went straight from the Corona Disaster to working from home.

それどころか、私は、コロナ禍で、パフォーマンスを発揮することできた部類の人間です。

On the contrary, I am of the category that was able to perform with the Corona Disaster.

が、まあ、それはさておき。

Well, that's beside the point.

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本年度の私の研究のターゲット(の一つ)は「孤独」です。

The target (one of the targets) of my research this year is "loneliness".

孤独は、もちろんそれ自体が問題ですが、近年の研究によって、孤独によって発生する社会へのネガティブインパクトがハンパではないことが分かってきています。

Loneliness is, of course, a problem in itself, but recent studies have shown that the negative impact on society caused by loneliness is going to be serious.

まあ、仕事の内容については、詳しくお話できませんが ―― やはり、驚くべきことは、

Well, I can't tell you more about the job description -- however, the amazing thing is that,

―― その研究の担当者(の一人)が、この私(江端)である

"It is me that one of the people in charge of this research

という事実です。

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我が家では、私は『孤独の逆ベクトル』という取り扱われ方です。

In my family, I seem to be treated like the 'opposite vector of loneliness'.

自分でも、「一人に耐えられる」というよりは、「一人が好き」だと思います。

I think I "like being alone" more than I "can stand being alone".

『飲み会よりは、一人飯』『グループでの案出しよりは、マインドマップを使った一人検討』『野球やサッカーよりも、テニスかスキー』

"Eat alone than go out for a drink"," "Study alone with mind map rather than brainstorm in a group," "Tennis or skiing rather than baseball or soccer"

一体、会社は、何を考えているんだ、と疑うレベルです ―― 「全く何も考えていない」かもしれませんが、案外「考え抜かれた人事」かもしれない、と思うこともあります。

I'm at the point where I wonder what on earth the company is thinking -- it may be "thinking nothing at all," but I sometimes wonder if it might be "thoughtful HR".

私のような奴は、定年後や、親しい人との死別などで、あっという間に『孤独の闇の中で、狼狽(うろた)え、彷徨(さまよ)うようなる』からです

Because a man like me, after retirement or the bereavement of a loved one, will soon be "wandering around in the darkness of loneliness,"

『ドタバタ』が人生のデフォルトの奴が、体や脳の障がいによって、今のパフォーマンスが発揮できなくなったら ―― 本当に、それは、あっという間にやってくると思います。

If a guy whose life default is "slapstick" is unable to perform as well as he does now due to a physical or brain disability -- I really think it will come very, very quickly.

『「孤独」の毒が全身に回った時には、もう手遅れ』 ―― これが、私の想定される未来です。

By the time the poison of "loneliness" has reached my entire body, it will be too late" -- this is my envisioned future.

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多分、今年、私は「孤独」を課題とした特許明細書を書くことになると思います。

Perhaps this year I will write a patent specification with "loneliness" as the "problem to be solved".

なにしろ、私は「怒り」「不満」を活用したシステムで、特許明細書を書き、学会発表をして、論文を投稿してきたくらいです。

After all, I have even written patent specifications, presented at conferences, and submitted papers using a system that utilizes "anger" and "frustration".

"ネガティブの感情" ―― フォースのダークサイド ―― の活用方法に関して、私の右に出るものは ―― 少ないと思います。

I don't think anyone is more knowledgeable than I am about how to utilize "negative emotions" -- the dark side of the Force.

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この連載は、私の定年後の「フォースのダークサイド」を、上手く「金(現金)」に転換させる方法の検討作業です。

This series of articles is a study work on how to successfully convert the "dark side of the Force" to "money (cash)" in my retirement.

重要なことは、私が『「孤独」の毒が回る』前にやらなければ、完全な手遅れになる、ということです。

The important thing is that if I don't do it before the 'loneliness' poison turns, it will be completely too late.

結構、私、焦っています。

I am quite impatient.

本当です。

It is true.

2022/04,江端さんの忘備録

私は、私の生涯で見た、最高の発明品は、「ピーラー(皮むき器)」であると思っていました。

I used to think the peeler was the best invention I had seen in my lifetime.

しかし、一昨年、「mRNAワクチン」に首位を奪われました。

However, the year before last, it lost the top spot to "mRNA vaccines."

現在、この首位は不変なのですが、次点の「ピーラー」に対抗する"もの"が登場しました。

The top spot remains unchanged, but a new competitor to the runner-up, the peeler, has appeared on the scene.

「パワーグリッド」です。

It is a "Power Grid"

筋トレには興味ないのですが、『視野に入るところに「鉄棒」があれば、なんとなくぶら下がってみたくなる』というのは、新しい発見でした。

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これ凄いです。

This is amazing.

私のぶら下がり限界時間が、20秒→60秒にアップしました。

My hanging limit time has increased from 20 seconds to 60 seconds.

使ってみた分かったのですが、「パワーグリッド」は、自分の体重を、握力だけで支えるのではなくて、腕に巻かれたバンドでも支えることができるため、弱い握力でも十分にぶら下がっていられるのです。

I found that the "Power Grid" can support my weight by my grip strength and a band wrapped around my arm so that I can hang on even with a weak grip.

ただ、私の部屋の鉄棒は、天井と鉄棒までの間隔が狭いので、掌に巻き込む弾性体(ゴム)が巻き付きにくくて、かなり手間がかかります。

However, the bars in my room are very narrow between the ceiling and the bars, so the elastic (rubber) that wraps around the palm is rugged and takes a lot of work.

体を十分な高さに持ち上げないと、弾性体を掌に巻き付きを得られないので、現在、脚立を使って、天井に近付いています。

The body must be lifted high enough to get the elastic to wrap around the palm, so we are now using a stepladder to get closer to the ceiling.

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で、思ったのですが、これは、小学生たちを救済する、最終兵器になるのではないか、と思うのです。

And I thought this could be the ultimate weapon to save elementary school students.

さか上がり ―― それは、私が『愚劣教育の極み』と断定した、体育ハラスメントである、鉄棒運動の技の一つです。

愚劣教育の極み

"kick over" ---- It is one of the bar exercise techniques I have determined to be 'the ultimate in foolish education' and physical education harassment.

パワーグリッドが、逆上がりに上手く適用できるかは不明ですが、もし上手く使えるのであれば、「逆上がり」に悩む子どもたち(かつての、私を含む)を、一気に救済するのではないか、と期待しています。

I am unsure if the Power Grid can successfully be applied to "kick over." Still, if it can be used successfully, I hope it will relieve children (including myself, once upon a time) struggling with "kick over" in one fell swoop.

「逆上がり」なんぞは、しょせん補助器具を使えば、誰でもできるものであるという事実は、「逆上がり」の価値を下落させ、教育現場から、「逆上がり」の意義を、消し去るに足ると思います。

The fact that anyone can do "kick over" with the use of aids is enough to diminish the value of "kick over" and erase the significance of "kick over" from the educational field.

まったく、

Anyway,

世の中には、『外で遊ばない子どもは成績が悪い』 ―― ということを、何がなんでも主張したい大人が多いようです。

世の中には、『外で遊ばない子どもは成績が悪い』 ―― ということを、何がなんでも主張したい大人が多いようです。

"There seem to be many adults in the world who want to insist at all costs that "children who don't play outside get bad grades."

でも、書きましたが、まったく、『「屋外で遊ぶ子ども」礼賛主義』には、本当にうんざりです。

But, as I wrote, I am sick and tired of the "children playing outdoors" culture.

どの口が『多様性の尊重』『個性重視』などと言ってやがる、と、思います。

I wonder what kind of people are talking about "respect for diversity" and "emphasis on individuality."

「とじこもり続け」「コミュニケーションを忌避する」 ―― そういう子どもを、そのままに認めることを、"ダイバーシティ"って言うのです。

A "shut-in" or "communicative disorder" - to accept such a child as they are is called "diversity.

2022/04,江端さんの忘備録

最近、ソロキャン(一人キャンプ)が流行っています。

Solo camping (camping alone) has recently become popular.

私も、若い頃、バイクにキャンプ一式を掲載して、ツーリングに出かけていました。

When I was a young man, I used to post a set of camps on my motorcycle and go touring.

で、キャンプをやったことが「ない」人は、ときどきは「ある」人も忘れてしまいがちですが、

And people who have "never been" camping, or sometimes even people who have "been", tend to forget the following.

―― テントの居住性って、最悪です

"Tent habitability is the worst"

大抵、サウナのように暑いか、野ざらしのように寒いかの、いずれかです。

It is usually either as hot as a sauna or as cold as the open air.

当然、ろくな睡眠ができません。

Naturally, we cannot get a good night's sleep.

翌日、鉛のような体を引き摺って、移動しなければなりません。

The next day, dragging my lead-like body, we have to move on.

私、一度、GWに北陸にツーリングにでかけたことがあるのですが、2日目で体力の限界に達して、3日目はビジネスホテルに宿泊せざるを得ませんでした。

I once went on a touring trip to Hokuriku in GW, but I reached my physical limit on the second day and had to stay at a business hotel on the third day.

このままバイクの旅を付けたら、『事故を起こす』と確信できるレベルで、疲労困憊していました。

I was exhausted and convinced that if I continued on my motorcycle trip, I would 'cause an accident'.

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そもそも私たち人類は、自然の中で生きることを捨てて、家を作り、街をつくり、移動手段を作って、進化してきた種族です。

In the first place, we humans are a species that has evolved by abandoning the idea of living in nature, building houses, cities, and means of transportation.

予備訓練もしない、無茶な自然への回帰願望は、命にかかわります。

A reckless desire to return to nature, without preliminary training, can be deadly.

ソロキャンのデビューは、経験者とともに、十分な回数を積んでから ―― を、強くお勧めします。

I strongly recommend that you make your solo camping debut only after you have done the camp enough times with an experienced person.

下手すると、生涯『お家が一番』と決めつける『引きこもり』になる可能性があります。

To the worst case, you may become a "hermit" who decides that "home is best" for the rest of your life.

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バックパックを背負って、世界中(おもにアジア)を放浪していた私 ―― あれは「別の世界線の私」です。

Wandering around the world (mainly in Asia) with a backpack on my back - that was "me on another world line".

多くの犠牲を払って、「お家が一番」という「今の世界線」に、私は辿りついたのです。

With many sacrifices, I have arrived at the "current world line" where "home is best".

2022/04,江端さんの忘備録

私は、1993年から続けているhtmlによるサイトと、2年前から新しく始めたWordPressによる、2つのサイトを運営しています。

I run two websites, one in html, which I have been doing since 1993, and the other in WordPress, which I newly started two years ago.

WordPressの管理者画面では、読まれた記事のランキングが表示されます。

The WordPress admin screen shows the ranking of read posts.

で、現在、月間No.1の記事が、これ。

And now, the No. 1 article of the month is this one.

部屋に鉄棒を作ってみた

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結構、これが、気持ち良くて、毎日3回はぶら下がっています。

I feel pretty using this trial, and hang out three times daily.

ぶら下がりより、懸垂の方、思いの外好調でして、現在、頭を天井ぶつけて、5cmだけ離し、しかも、足をジタバタさせて勢いをつける、という「インチキ懸垂」が、連続10回ほどできるようになりました。

I am doing better at pull-ups than hanging, and I can now do about 10 pull-ups in a row by hitting my head against the ceiling, pulling 5 cm away from it, and flailing my legs to gain momentum.

で、懸垂後に、ぶら下がりに移行するのですが、正直こっちの方が辛くて、20秒以上ぶら下がっていることができません。

And after the pull-ups, I move on to hanging, which is honestly more painful, and I can't hang for more than 20 seconds.

工事作業用のゴム手袋をして、ぶら下がっているのですが、20秒を越えると、握力が耐えられなって落ちてしまう、という状態です。

I wear rubber gloves for construction work and hang on, but after 20 seconds, my grip becomes unbearable and I fall off.

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この握力問題ですが、筋肉トレーニングしている人にとっては、よくある問題ということを知りました。

I have learned that this grip strength problem is a common problem for people who are doing muscle training.

で、今日、Amazonで、「パワーグリップ」なるものを買ってみました。

So today, I went to Amazon and bought something called "Power Grip".

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筋トレには興味ないのですが、『視野に入るところに「鉄棒」があれば、なんとなくぶら下がってみたくなる』というのは、新しい発見でした。

I am not interested in muscle training, but I discovered something new: 'If there is an "iron bar" in my field of vision, I kind of want to hang on to it.

2022/04,江端さんの忘備録

PCが登場するまえのコンピュータと言えば、メインフレームでした。

Before the advent of the PC, computers were mainframes.

いわゆる、広大なフロアに鎮座する、巨大な計算機の群れです。

It is what is called a cluster of giant calculators that sit on a vast floor.

設置の態様としては、今のデータセンタに似ているのですが、内容は全く違います。

Although the installation is similar to today's data centers, the content is completely different.

スーパーコンピュータ(スパコン)とも外観は似ていますが、スパコンは、汎用計算機(汎用OS、汎用言語を搭載)ではない点が異なります。

It is similar in appearance to a supercomputer, but differs in that a supercomputer is not a general-purpose computer (equipped with a general-purpose OS and general-purpose language).

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日本は、かつて、世界に冠たるメインフレーム大国でした。

Japan was once the world's leading mainframe powerhouse.

これは、当時の通産省(今の経済産業省)の働きが大きかったのです。

This was largely due to the work of the then Ministry of International Trade and Industry (MITI) (now the Ministry of Economy, Trade and Industry).

当時、世界中は、IBMのメインフレームを欲しがりました。

At the time, the world wanted IBM mainframes.

日本の産業界や、大学も同様でした。

The same was true of Japanese industry and universities.

ところが、通産省が、これを徹底的に『邪魔』したのです。

However, MITI thoroughly "interfered" with this.

『同じ性能なんだろう。それなら、日本製のメインフレームを買え』と。

'It must have the same performance. Then buy a Japanese mainframe.

まあ、こうして日本のメインフレーム産業は保護され続け、IBMと肩を並べるほどの市場を獲得するに至ったです。

Well, in this way, the Japanese mainframe industry continued to be protected, and the market has grown to the point where it rivals that of IBM.

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さて、最近、我が国は、「国産量子コンピュータ」の保護政策に乗り出したようです。

Now, it seems that our country has recently embarked on a policy of protecting "homegrown quantum computers".

この動きを、私は興味深く見ております。

I am watching this move with great interest.

以前、量子コンピュータに関する連載を半年ほど続けていたのですが、

I used to do a series of articles on quantum computers for about six months.

その時の私の見解は

My view at the time was,

『量子コンピュータは、まだ研究段階の域を出ていない』

"Quantum computers are still in the research phase"

でした。

連載の最終回から、1年半が経過していますが、実用段階に入るような、新しい技術開発があったのでしょうか?

A year and a half has passed since the last issue of the series. Have there been any new technological developments that have entered the practical stage?

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ニュースによれば、

According to news reports,

『東北大学など4カ所に新たに研究や人材育成の拠点を設けることにしていて、2030年には量子技術の利用者を1000万人にする目標も掲げている』など、とても具体的です。

"The government is planning to establish four new research and human resource development centers, including at Tohoku University, and has set a goal of 10 million users of quantum technology by 2030."

They are very specific.

もちろん、研究段階であろうと、実用段階であろうと、私に「国産量子コンピュータ」の保護政策に反対する理由はありません。

Of course, I have no reason to oppose a policy of protection for "homegrown quantum computers," whether in the research or practical stage.

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私が心配しているのは、研究者ではなく、政府の方です。

My concern is not with the researchers, but with the government.

「国産量子コンピュータ」は、20年~50年単位での、長期間の膨大な予算が必要となります。

A "homegrown quantum computer" would require a huge, long-term budget, on the order of 20 to 50 years.

これに耐えうるだけの、我慢強い予算を付け続けられるのかが、心配です。

I am concerned about whether they can continue to budget patiently enough to withstand this.

一番ありそうなシナリオは、、

The most likely scenario is that,

『米国と中国が、量子コンピュータの開発から手を引いたら(諦めたら)、政府が、即断で予算を打ち切る』

"If the U.S. and China back out (or give up) on the development of quantum computers, the government will immediately terminate the budget."

です。

過去には、実績もあります。

In the past, they have had a proven track record.

ドラマ『家政婦は見た』の言い方をすれば、

Like the drama "The Housekeeper Watches",

奥様、わたしみちゃったんです ―― シグマプロジェクト、エキスパートシステム、最近では国産半導体プロジェクトなどを、政府が放り投げて、逃げちゃったとこ。

I saw it, ma'am -- the government threw away the Sigma project, the Expert System, and more recently, the domestic semiconductor project, and ran away.

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もし上記のプロジェクトが継続できていたら、インターネットや、現在のAIは、日本がオリジンになっていた可能性が ・・・ あったかなぁ? ちょっと自信ないなぁ。

If the above project had continued, the Internet and the current AI could have originated in Japan..... No, that's not possible.

ただ、正直、日本の研究員には『狂気が足りない』とは思うんですよね。

But, honestly, I think that Japanese researchers are not 'crazy' enough.

そういう私も、未知の研究に対しては、熱意の持続時間が短い方だと思います ―― 日本政府と同様に。

As such, I think I also have a short duration of enthusiasm for unknown research -- just like the Japanese government.

2022/04,江端さんの忘備録

私の娘たちは、原則、他人に対して愛想の良い人間です ―― 私と同様に。

My daughters are, as a rule, amiable to others -- just like me.

いや、マジで。

Well, seriously.

私、職場では、とても愛想良くしています。

I, at work, am very amiable.

もう、そりゃ、『戦略としての「愛想」』というテーマで、コラム一本書けると確信できるレベルです。

I am convinced that I could write a whole column on the subject of "Amiability as a Strategy.

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以前、娘が努めていたバイト先で、初老のお客さんから、メールを送りつけられて困っていた時のことです。

It was at a part-time job where my daughter used to work that she had a problem with a senior customer who sent her an email.

どうも、「自分の過去の輝かしい経歴」を長々と書いたメールを送りつけられたようです。

Apparently, the man sent her a long email describing "my illustrious past".

彼女は対応に困って、私に相談が落ちてきたのです。

She was having trouble coping and the consultation fell to me.

娘は、そのお客さんに『業務』で愛想よくしていたのですが、お客さんは、娘が『好意』で愛想していた、と ―― まあ、これは、シニアだけでなく、どこにでもあるような話です。

My daughter was being sociable with the customer in her 'business', but the customer came to think that she was being sociable with him in her 'favor', and -- well, this is a story that seems to be everywhere, not just with seniors.

『今の自分ではなくて、"昔の武勇伝"を伝えたいシニア』 ―― これは、もう、飲み会における、若手に対するハラスメントNo1案件でしょう。

Senior who wants to tell his "old saga" instead of his "current self" - this is probably the No. 1 case of harassment against young people at a drinking party.

しかし、同時に、私にも、心当たりのある話です。

But at the same time, it is a familiar story to me.

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ご存知の通り、私は、毎日、かなり膨大な文章を書いて、公開しています。

As you know, I write and publish quite a huge amount of text every day.

で、私は、メールや資料の中で、この文章のリンク(引用)を濫用しています。

And I am abusing the link (quote) of this text in emails and documents.

これって、『過去の自分の考えを、説明を省いて、伝えたい』という想いからの行為ではあるものの、読み手に取っては十分なハラスメントになっていると思うのです。

Although this is an act of 'I want to convey my thoughts from the past, with no explanations,' I think it is harassment enough for the reader.

―― まあ、リンクはスキップできるから、まだ、上記のシニアの方よりは、罪が少ない

-- well, readers can skip the link, so still less culpable than the senior above.

と、開き直ってはいますが。

So I have ignored the fact.

それでも、『過去の自分を語りたい』という点においては、違いはありません。

Still, there is no difference in 'I want to talk about my past.

私も、『"昔の武勇伝"を伝えたいシニア』である、という事実を認めましょう。

Let's admit the fact that I, am also a "senior who wants to tell the 'saga of the past'".

シニアとは、可哀想な生き物なのです。

Seniors are poor creatures.

でも、「分ってくれ」とは言いません。

But I don't ask you to understand.

いずれあなたにも分かるようになるから。

Because eventually you will understand.

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さて、上記のトラブルシューティングですが、私は娘に、以下のような返事を書いて、これを送れと言いました。

Now, in troubleshooting the above, I instructed my daughter to send the following email.

====== メール文面 ここから ======

====== Email text from here ======

頂いたメールにつきまして、会社で知財部の業務を行っている父に相談しました。

Regarding your email, I discussed this with my father who is in charge of the IP department at his company.

『その情報を知り、または知りえる状況にあることは、個人情報保護法違反の当事者(正犯)となり、罰則の対象になり得る』と警告されました。

He warned me that "Known or just in a situation where I could know, will make me involve in violation of the Personal Data Protection Law (rightful offender), and Possible penalties"

申し訳ありませんが、頂いたメールは、先程、全文消去させて頂きました。

I apologize to you, however I have just erased all your emails I have received.

今後、このようなメールは、一切御遠慮させて頂きたく、何卒よろしくお願いします。

I would appreciate it if you would refrain from sending us any such e-mails in the future.

江端

Ebata

====== メール文面 ここまで ======

====== Email text to here ======

この一件、その後、無事? 完了したようです(報告は聞いていません)

This one seems to have been completed successfully since then (I have not heard a report).

まあ、バックエンドに、知財部(との知り合いと一緒に仕事をしたことのある)父がいて、そこに「仁王立ち」で立っているという絵柄は ――

Well, on the back end, the picture of her father, who has worked with an acquaintance in the IP department (with whom I have worked), standing proudly behind her -----

シニアの『"昔の武勇伝"ハラスメント』を叩き壊すのに、十分な、脅威(恐怖)だっただろうと思います。

I think the this was a great threat (fear), that would have been enough to destroy the "old saga" harassment.