2024,江端さんの忘備録

NHKの『平安時代サミット2024 本当に「平安」だったのか』を見ました。

I watched NHK's "Heian Period Summit 2024: Was it really "Heian"?

いわゆる、今年の大河ドラマの番宣番組ですが、面白かったです。

It's a so-called "promotion program" for this year's history drama, but it was interesting.

今回は3つほど頂きました。

This time, I received three of them.

-----

(1)『平安時代の呪詛と、現代のSNSは同じである』

(1) "Curses in the Heian period and social networking sites today are the same."

至言だよなぁ、と思いました。

I thought, "That's a supreme word.

SNSの誹謗中傷は物理的な攻撃ではないのに、人を殺す力があります。

Social networking slander is not a physical attack, yet it has the power to kill.

これを「呪詛」と言わずに、何と言いましょうか。

What shall we call this without calling it a curse?

やはり、SNSなんぞには手を出さないのが良いのです。

After all, it is better to stay away from social networking sites.

(2)『光源氏が"クズ"なのは、もう共通認識ですよね』

(2) "It is already common knowledge that Hikaru Genji is a scumbag.

うん、もう、これはもう、議論の余地なく、奴はクズです。

Yeah, now, this is no longer debatable, the guy is a scumbag.

源氏物語

(3)『"光源氏"を"推し"と置き換えると、その存在を認めることができます』

(3) "If you replace "Hikaru Genji" with "fave", we can recognize its existence.

私、この"推し"は知っているのですが、上記のフレーズの意味が分からなくて、嫁さんに尋ねました。

I know this "fave," but I don't know what the above phrase means, so I asked my wife.

私:「これは、自分の応援している"推し"のアイドルであるなら、クズでも構わんということ?」

Me: "Does this mean you don't care if he's a bum as long as he's your "fave" that you support?"

嫁さん:「そういうこと。"推し"とは、何をしても許される存在のことだから」

Wife: "Right." A "fave" is someone who is allowed to do whatever he wants."

やっぱり私には良く分かりませんでしたが、『"推し"って怖いものなんだなぁ』ということだけは分かりました。

I still didn't understand it well, but I did understand that "fave" is scary.

-----

私が、今でも疑問に思っていることは、

I am still wondering about the question,

『なんで源氏物語は、検閲、発行禁止を免れたのだろう?』

Why did The Tale of Genji escape censorship and a publication ban?"

ということです。

だって、あの話、皇室への不敬のオンパレードですよ。

Because that story is a parade of disrespect to the imperial family.

当時、不敬罪があったかどうかは知りませんが、基本的に皇族に対する不敬が許される時代だったとは思えません。

I don't know if there was a crime of disrespect at the time, but I don't think it was when disrespect for the royal family was tolerated.

帝(桐壺帝)の妻(藤壺)を妊娠させておいて、この子の後見人になるなんて ―― どんな"托卵"だよ!と突っ込みたくなります。

How could he get the wife (Fujitsubo) of the emperor (Kiritsubo) pregnant and then become the child's guardian? I am tempted to say, "What kind of "mendicancy" is this?

-----

さらに、私が、本当に訳が分からんのが、一条天皇が「源氏物語の愛読者」だった、という点です。

Furthermore, I don't understand that Emperor Ichijo was a "lover of the Tale of Genji."

(一条天皇と藤原氏の関係は、説明が面倒なので割愛(ググって下さい))。

(The explanation of the relationship between Emperor Ichijo and the Fujiwara clan will be cut (please Google)).

フィクションとはいえ、自分の家系が、最大級の侮辱を受けている、とは思わなったのでしょうか。

Even though it was fiction, did Emperor Ichijo ever think that his family lineage was being insulted in the greatest possible way?

私、このあたりがどうしても良く分からないので、「源氏物語文学」に詳しい方に解説頂ければ、嬉しいです。

I am unsure I understand this part very well, so I would be glad if someone familiar with "Tale of Genji Literature" could explain it.

-----

ちなみに、上記の私の疑問に応える一つの解釈はあります。

By the way, there is one interpretation that answers my question above. That means,

―― 源氏物語は、あの時代における、異世界ファンタジーであった

"The Tale of Genji was an otherworldly fantasy of its time."

ということです。

または、実世界(α世界線)に類似した、別の世界(β世界線)だった、という、平行世界線解釈です。

Or, it is a parallel worldline interpretation that the real world (alpha worldline) was similar to another world (beta worldline).

ここに、私は、

Here, I would like to propose a new interpretation of

『源氏物語 ≒ シュタインズゲート』

"The Tale of Genji ≒ Steins;Gate."

という、新解釈を提唱したいと思います。

2012,江端さんの忘備録

清水義範の「読み違え源氏物語」を読んでいます。

○夕顔の死因は、六条御息所の怨念ではなく、

○空蝉、惟光を共犯とする、頭の中将の陰謀であり、

○夕顔は空蝉と同一人物で、しかも死んでいない

という、ぶっ飛んだ、「源氏物語殺人事件」に仕上がっています。

こういう本は楽しい。

-----

ところで、私が「夕顔」「六条御息所」「頭の中将」とかの名前をスラスラ出せるのは、

「文部科学省の指導要項による古文の教育の成果」などでは、

『断じて無く』

全て、

大和和紀による漫画コミック、

「源氏物語 あさきゆめみし」

の内容を完全暗記していることと、

そして最近では、

魔夜峰央による漫画コミック

「パタリロ源氏物語!」

で、内容の理解が再強化されている為です。

源氏物語に関しては、文部科学省の指導要項(要するに古文の教科書)は不要でした。

# というか、むしろ邪魔。

-----

文部科学省は、(教育を統制する機関としてのメンツと立場もあるのだろうけど)、

「古典をつまらなくする為に存在しているのだろうか」

とまで邪推することがあります。

なんで、源氏物語を、わざわざ読みにくい原文で記載するのかな。

漫画とまでは言わないけど、現代訳で「内容」を楽しませるのが先だろうが。

そして、現在の価値観に照らして、

『「光源氏」に殺意を覚える』

というくらいまでの親近感を持たせることが大切だと思うんですが。

どうでしょうか。

-----

付録

源氏物語の「『光源氏』批判」としては、あまりに著名な「笑う大天使」(川原泉)より、長文抜粋。

---- ここから -----

(1)校則違反(?)の罰として、源氏物語の全文読破とレポート提出を課せられた3人の女子高校生の、レポート作成中の会話

「女癖は悪いし、くっだらねえ事で悩むし泣くし」

「マザコンでロリコンで不倫大好きの変態だよな」

「この平安人は恋愛沙汰以外にな~んも考えとらんぞ」

(2)提出されたレポートの結言

『――結論

…だから光源氏とゆー人は、女の人の迷惑も考えずやみくもに本能のまま行動し、知的ブレーキのあまり利かない性格か或はブレーキ自体が存在しない質であり、いわゆる「歩く煩悩様」の典型的な例だと思われます。(更科柚子)』

『――結論

…ゆえに光源氏とゆー人は、性的衝動の赴くまま、他を顧みる事無く自らの欲望を満足させなければ気がすまないミーイズムの人であり、このよーなタイプはさしずめ「性衝動人」と申せましょう。(司城史緒)』

『――結論

…つまり光源氏とゆー人は、独りよがりの悩みで周囲の人々を不幸に巻き込むだけでなく、さらにその執着心と多情さで不幸を拡大させるとゆー得意技がパターン化された「増殖ワラジムシ」であるといえる。(斎木和音)』

---- ここまで -----

2024,江端さんの忘備録

社会人になって、まだ数年も経たないくらいの時に、阪神・淡路大震災が発生し、3日間だけでしたが、ボランティア活動に従事したことがあります。

When I worked for less than a few years, the Great Hanshin-Awaji Earthquake struck, and although I was only there for three days, I volunteered.

あれから、約30年を経過しました今にあっても、「被災人数が劇的に減った」とか、「避難所の効率が劇的に改善した」、という感じを受けません。

Even now, some 30 years later, I do not feel that the number of victims has dramatically decreased or that the efficiency of evacuation centers has significantly improved.

今も、ニュースで、30年前と同様に、寒さを凌ぐためのダンボールや新聞紙の使い方とかが説明されている状況です。

Even now, just as it was 30 years ago, the news is explaining how to use cardboard boxes and newspapers to beat the cold, and so on.

「建物が倒壊しなくなる新しい外装塗」とか、「孤立した避難所にで大量の物資を送り込むロケット」とか、そういう技術は、まだ登場していません。

Technology such as "a new exterior coating that stops buildings from collapsing" or "a rocket that sends large quantities of supplies to isolated evacuation centers" has yet to appear.

-----

人類史上、自然災害に対して、私たちは例外なく「受け身」です。

We have been exceptionally "passive" regarding natural disasters throughout history.

自然災害に日常生活を蹂躙されつくして、そこから復興するしかありません。

We can only recover from a natural disaster that has completely overrun our daily lives.

なんとも、もどかしいです。

It is very frustrating.

現時点で、私は、自然災害の直撃に遭遇することなく生きてきましたが、このような幸運が死ぬまで続く保証はありません。

At this point, I have lived without encountering a direct hit from a natural disaster, but there is no guarantee that such good fortune will last until my death.

-----

これから、私は、体を頭も気力も衰えていき、日常生活も、ままならない状態になる未来が確定しています。

I am sure that my body, head, and energy will deteriorate, and I will be unable to live my daily life.

そんな状態で、自然災害の直撃を喰らったら、生き残れるかどうか。仮に生き残ったとしても、その後に生きていく気力が維持できふのかどうか、まったく自信がありません。

In such a situation, I am unsure if I would survive if I were hit directly by a natural disaster. Even if I stayed, I am skeptical I could maintain the energy to live afterward.

『戦争にも災害にも遭遇することなく、人生を逃げきりたい』と、何かぬ向かって祈ることしかできない我が身が、本当にもどかしいです。

It is frustrating that all I can do is pray to God, saying, "I want to escape my life without encountering war or disaster.

2024,江端さんの忘備録

それは、気がつかないような、小さい揺れだったと思いますが、この地震の揺れ方には記憶がありました。

It was a slight, imperceptible tremor, but I remember how this earthquake shook me.

物凄く強い何かが力付くで抑えつけられたような、あの疼くような感じは、2011年のあの時と同じ感じでした。

That tingling sensation, like something powerful held me down, was the same as in 2011.

-----

リビングのテレビをつけたら、アナウンサーが、恐しい声で避難を叫んでいました ―― 息も切れんばかりの勢いで。

I turned on the TV in the living room, and the announcer was yelling evacuation in a horrible voice -- She was out of breath

比して、具体的な被害情報が入ってきません。

In contrast, no concrete damage information has been received.

現時点で、2種類の動画が何度も繰り返されているだけです。

At this point, only two different videos are being repeated repeatedly.

考えてみれば、被災地のインフラは破壊されつくされていれば、当然、地震計からも津波計からも情報が届かない。

If you think about it, if the infrastructure in the affected area is destroyed, naturally, no information can be received from seismographs or tsunami gauges.

だから、当然、SNSでも情報提供すらできない。

So, of course, they can't even provide information on social networking sites.

―― 被害のリアルタイムは、伝わらない。

"Real-time damage is not communicated."

そもそも、キャリア(電話回線)が壊滅状態では、自治体の避難勧告はもちろん、緊急地震速報すら、届かないのはないか?

First, if the carriers (wire/wireless lines) are destroyed, how can local governments' evacuation advisories and even earthquake early warnings be delivered?

停電すればテレビ消える。テレビが消えれば、回りで何が起きているかも分からない。

If the power goes out, the TV goes out. If the TV goes out, you don't know what's happening around you.

(調べてみたら、どうやらその通りらしいです)。

(I looked it up, and that is true).

最後の手段は、人の声による『逃げろー』だけが唯一の情報になる、という現実にあらためて驚いています。

I am again surprised by the reality that the last resort is the only information available, which is "away" by human voice.

江端家では、電池式のラジオを2台常備しています。

The Ebata family keeps two battery-powered radios on hand.

-----

嫌な記憶がよみがえってきます。

It brings back bad memories.

東日本大震災の時、原発は、原子炉スクラムに成功しました。

When the Tohoku earthquake (March 11, 2011), nuclear power plants were successfully "reactor scram."

この結果をもって、日本の原発は世界に対して「安全」を誇れるものになるはずでした。

With this result, Japan's nuclear power plants should have been able to boast of their "safety" to the world.

『日本の原発はこの「スクラム」が自動的に起動し、核分裂反応の停止を実現したのです。これは、地震大国日本における、原子力発電制御の完全勝利となるはずでした』

"The "scram" automatically activated the nuclear power plants in Japan, and the fission reactions were stopped. This might have been a complete victory for nuclear power control in the earthquake-prone country of Japan."

しかし、原発は、スクラムだけでは「完全に停止」しない ―― 原子炉はスクラム後も冷し続けなければならない。

However, a nuclear power plant does not "completely shut down" with a scram alone -- the reactor must continue to cool after the scram.

ところが、地震の津波によって、その冷却装置用の電池が津波で全滅し、冷却のできなくなった原子炉は、メルトダウン、そして、原子炉格納容器の爆発を引き起します。

However, the earthquake's tsunami wiped out the cooling system's batteries, causing the reactor to melt down and the containment vessel to explode.

「まさか、再び『電源の水没』なんてことにはならないよなぁ」と心配しています。

I'm worried we won't have a 'submerged power supply' again."

12月18日放送の「NHKスペシャル 原発危機 メルトダウン ~福島第一原発 あのとき何が」

 

2024,江端さんの忘備録

「マンガコミックを読んで、スポーツ選手になった」という人がいるようです ―― バスケットボール選手とかサッカー選手とか。

Some say, "I became an athlete after reading manga comics," as a basketball or soccer player.

「ドラゴン桜」を読んで、東京大学に合格した人の体験談も、いくつかの例が出てきました。

I also found several examples of people who read "Dragon Cherry Blossom" and were accepted to the University of Tokyo.

どの分野でも、トップクラスの世界にいる人のみが、トップクラスの世界から見える景色を見られるのだろうと思います。

I believe that only those in the top-class world in any field can see the view of the top-class world.

しかし、私は、

But I wonder

―― その風景とは、そんなに良い風景なのかな?

"if that landscape is magnificent?"

と、思うことがあります。

-----

高い能力を有する人は、それを必要とする分野で、ゼーゼー言いながらがんばっているし、高くない能力の人(私とか)もまた、その人のできるギリギリの分野で、ゼーゼー言いながらがんばっています。

Those who are highly capable work hard in areas that require it, and those less skilled (like me) work hard in places on the edge.

ノーベル賞を取った人でも、研究の予算確保で走り回っているのを知っていますし、我が国の総理大臣が、日本で一番不幸な役職に見えることもあります。

I know that even Nobel Prize winners are running around securing budgets for their research, and our Prime Minister sometimes appears to be in the most unhappy position in Japan.

権力を持っている人は、その権力を維持する為に、四六時中、注意を支払わなければならず、不正な手段で資金を確保し続けなけれならず、ゼーゼー言っているように見えます。

Those in power must pay attention at all hours to maintain power, keep securing funds through illicit means, and seem to be hash.

-----

私の仮説の域を出ないのですが、『どの風景も、たいして美しくはないんじゃないかな?』と推測しています。

It's a bit of a hypothesis of mine, but I'm guessing that 'none of the landscapes are lovely, are they? I guess.

もちろん、何かを、無事完了できたり、やり遂げた時には、嬉しい気持ちにはなりますが、それは「風景」というようなものではなく、「一瞬のスナップ写真」のように思えます。

Of course, when something is completed or accomplished, we feel happy, but it is not like a "landscape" but rather a "snapshot of a moment in time.

しかも、その「スナップ写真」の数は、あまり多くない ―― 全部集めても「パラパラ動画」にすらならないと思います。

Moreover, the number of these "snapshots" is not very large -- I don't think it would even be a "para-para video" if you collected them all.

-----

『残りの人生で、あと何枚写真が撮れるかな?』などと考えながら、今日もいろいろと作業やっています。

I am working on various tasks today, thinking, "How many more pictures will I take in the rest of my life?

「父親の経済力と母親の狂気」+ 「母親の併走」 + 「父親のIT x OT技術のフル稼動」――

2011

私の人生で、あれほど怖い4日間はなかった。

あの恐怖を味わうのは、もうご免だ。

2023,江端さんの忘備録

ドラマ「きのう何食べた?」は、ドラマ嫌いの私が、珍しく視聴を続けてきたドラマです。

The drama "What'd You Eat Yesterday?" is something that I, as a drama hater, have unusually continued to watch.

ストーリーが簡潔で、面白いからであることはもちろんですが、内野聖陽さんの演技が、『演技であることを忘れてしまう』というくらいに上手いからです。

Not only because the story is concise and exciting but also because Seiyo Uchino's acting is so good that you'll forget it is acting.

私の中の内野聖陽さんと言えば、

Speaking of Seiyo Uchino in my mind,

■NHK大河ドラマ「風林火山」の「山本勘助」

"Kansuke Yamamoto" in NHK's historical drama "Fu-Rin-Kazan

■日曜劇場「JIN -仁-」の「坂本龍馬」

"Ryoma Sakamoto" in the Sunday drama "JIN

ですよ。

これらのキャラクタは、「むさい、汚ない、信念に生きる、ウザイ男」の代表格です。

These characters are representative of the "disgusting, dirty, douchey man who lives by his beliefs.

ですから、「きのう何食べた?」の初回の衝撃は、今でも忘れられません。

So I still remember the initial shock of "What did you eat yesterday? I still remember the shock of the first time I watched it.

番組製作者は、一体何考えているんだ? と思ったものですが、

What were the program producers thinking? I thought,

―― キャスティングミスではなかったんだ

"This was not a casting error."

と、ドラマを企画するプロの凄さを思い知ったものです。

It was a reminder of the greatness of professionals who plan dramas.

----

ドラマ「きのう何食べた?」を見ながら、

While watching the drama "What Did You Eat Yesterday? I keep telling myself that.

『このドラマを見るだけで、同性カップルに対して、分かったような気になってるんじゃねーぞ』

"Don't think I know anything about same-sex couples just by watching this drama.

『これからも、ちゃんと、同性カップルや同性婚について勉強を続け続けていなかけらばならねーぞ』

I must continue to study about same-sex couples and same-sex marriage.

と自分に言い聞かせていますが、それでもどうしても一つ気になることがあります。

Still, there is one thing that inevitably bothers me.

-----

『ドラマの中で作られている食事は、成人男性の食事の量としては、少なすぎるんではないか?』

'Aren't the meals prepared in the dramas not enough for an adult male?'

あの量では、体格を維持できないし、下手すると病気になるんじゃないか、と心配になります。

With that amount of food, I worry that they won't be able to maintain my physique and will get sick if I'm not careful.

私は勿論、私の嫁さんの食べている量より少ない。

Less than what my wife eats, not to mention me.

まあ、ドラマの中で、『彼らは肥満に対して過度に神経質である』という設定は入ってはいるのですが、私は心配です。

I am concerned, although the drama includes the setting of 'they are overly nervous about obesity.'

-----

私、一時、拒食症になりかけたことがありました。

I, at one time, almost became anorexic.

男女関係なく、皆さんもご注意下さい。

Everyone, regardless of gender, should be aware of this.

「同性婚できないのは憲法違反」札幌地裁が日本初の判断 ―― このニュースが流れた時、私の取った行動は、裁判所の判例DBの検索をすることでした。

2023,江端さんの忘備録

映像の世紀バタフライエフェクト「田中角栄 列島改造の夢と転落」を見ました。

I watched "Kakuei Tanaka: The Dream and Fall of Reforming the Archipelago," The Butterfly Effect in the Century of Images.

私は、心底驚きました。

I was sincerely surprised.

田中角栄という人物は、私とその上の世代の人間に、「金」「権力」「信念(執念)」「正義」「悪」「権勢」「没落」「病気(死)」というものを、創作物ではなく、リアルな現実として示し続けた人物です。

Kakuei Tanaka was a man who continued to show me and the people of the generation above me that "money," "power," "belief (persistence)," "justice," "evil," "downfall," and "illness (death)" are not fictions but realistic realities.

私の価値観の何分の1かは、この田中角栄という人物のあり方に影響を受けてきたことは、どうしても否定できません。

I cannot deny that a fraction of my values have been influenced by how this man Kakuei Tanaka is.

その位の、凄い人物だったのです(私と同じ世代の人に聞いてみて下さい)。

He was that great man (Try to ask anyone in my generation).

-----

私が何に驚いたか、というと、この「田中角栄」という人物の人生が、『高々45分のドキュメンタリー番組で纏めることができた』ということです。

What surprised me was that the life of Kakuei Tanaka could be summarized in a 45-minute documentary program.

そして、その45分間の内容は、過不足なく、文句のつけようがなく、よくできていたのです。

And the 45 minutes of content was well done, not too much, not too little, not too much to complain about.

―― この番組は"これ"でいい。でも、"これ"でいいのか?

"This program is fine, but is it good enough?"

私は、これまで、NHKのドキュメンタリーを見ては、色々コメントをしてきましたが、今、嫌な汗をかいています。

I have been watching and commenting on NHK documentaries, and now I am breaking out in a nasty sweat.

『江端。お前、NHKのドキュメンタリーを見たくらいで、分かったような気になってるんじゃねーのか』

"Ebata, You think you know what you're talking about just because you've seen an NHK documentary."

と、回りから責められているような気持ちになっています。

I feel as if those around me are blaming me.

-----

この年末、政治家による裏金の問題が大事件に発展しています。

At the end of this year, the issue of back taxes by politicians has become a significant issue.

『最近の政治家の先生は、随分と簡単に事情聴取に応じるなぁ』『秘書の口は随分軽くなったもんだなぁ』と感じています。

"Political these days are very easily interviewed," and "secretaries' mouths have become much lighter."

このキックバックは、政治資金規制法の理念である「政治活動の資金の流れは、全て可視化する」という理念を、ぶち壊すものです。

昭和の政治家たちの、あの権力への固執、絶対に白状しない根性、必要なら秘書や証人喚問直前の人物を自殺に追い込む(本当の話。興味のある人は調べてみて下さい)までの暴力 ――

That adherence to power of Showa-era politicians, the guts to never come clean, to drive secretaries and people just before testimony to suicide if necessary (true story. If you're interested, look it up)

そういうことが当たり前であり、それ故、検察と政治家の闘いは、世間を巻き込んだ劇場型一大スベクタクルでした。

Such things were the norm; thus, the struggle between prosecutors and politicians was a theatrical spectacle involving the public.

そして、そういう闘いが頻発し、そういう騒動で常に日本の外交と内政は何度も停滞を余儀なくされたのですが、それでも、日本経済は成長をし続けました。

Although such frequent struggles and upheavals always forced Japan's foreign and domestic policies to stagnate many times, the Japanese economy nevertheless continued to grow.

『明日は今日より必ず良い』が絶対的に信じられるほど、当時の日本の国力は強かったのです。

Japan's national power at that time was so strong that people believed that "tomorrow will surely be better than today.

-----

価値観やルールは時代と共に変化し続け、私たちもまた、その変化に対応しなければなりません。

Values and rules change over time, and we must adapt.

それ故、今の政治家は、今のルールに応じた振る舞いをすべきであって、そして、それが正しい。

Hence, the current politicians should behave according to the current rules, and rightly so.

今の時代に、田中角栄のような人物が現われたら、どん引きされるだけだろうと思います。

If someone like Kakuei Tanaka were to appear today, I am sure he would only be met with dismay.

そういえば、芸能人の方も、色々と騒がしいようです。

Come to think of it, celebrities seem to be making a lot of noise, too.

この時代の政治家と芸能人は、この窮地をどう凌いでいくか ―― "昭和"とは違う、"令和"の闘いを観覧させて頂きたいと思います。

I would like to see how politicians and entertainers of this era will overcome this predicament -- I would like to watch the struggle of the "Reiwa" era, which is different from the "Showa" era.

間違いなく私の一票が入る政党

2013

そろそろ、夏の参議院選挙を踏まえて、街中での宣伝活動が活発になりつつあります。

単に連休中なので、そのような場面を見る機会が増えているだけかもしれませんが。

今回も色々考えて投票することになると思うのですが、財政に関する事項については、特に強い感心を持っています。

持っているのですが、各政党の財政政策が、全く良く分からんのです。

-----

例として、日本共産党を挙げてみます。

(あくまでも、一例として挙げるものです)

特に、歳入の政策の方を見てみましょう。

日本共産党の歳入ポリシーは基本的に5つ。

■所得税の最高税率を元に戻す

■証券優遇税制を20%に戻し、富裕層は30%以上に引き上げる

■相続税・贈与税の最高税率を元に戻す

■低い大企業への優遇税制を段階的に元に戻す

■大企業の過剰な利益留保を、雇用と中小企業など社会に還元し、家計・内需主導の経済成長路線に変更する

-----

確かに、この方法は「面白い」と思うのですよ。

新しい産業の創成とか、ベンチャーの保護とか、全ての内閣が取り組んできて、ほぼ100%失敗に終っている「新戦略」とか言う、眉唾(まゆつば)的なものでないところが良い。

むしろ、このような「古典的手法」による、財政対策というのは、私としては、非常に興味深いのです。

「絶望」の2文字でしか表現できない高齢者問題に対して、歳入を社会福祉等に回せるなら、どんな手段であっても構わないのです。

-----

簡単に言えば、日本共産党の財政(歳入)は、「大企業が溜め込んだ金を、家計に再分配する」という政策と思うのですが、「大企業が溜め込んでいる金」が「家計に再配分」できる程度にあるのか、という基本的な疑問があります。

また、「溜め込んでいる金」は、研究開発投資に回されるのですが、そこを削るというのはもちろん良い考えですが、将来の発展を閉ざすもの事実です。

しかし、発展的成長を望まない財政政策は、それはそれで良いと思う。

原子力エネルギーは勿論、化石エネルギーを使わなくても、江戸時代の江戸(東京)は、当時世界最大都市として機能していた訳ですから、どうせなら、200年程退行した経済というのも、確かに「あり」だと思う。

その上、「鎖国」まで持ち込んだら完璧です。

-----

問題は、日本共産党が「数値」と「アルゴリズム」を提示してくれないことにあります。

自民党、民主党のような大きな政党は「数値」は出しています。しかし、「アルゴリズム」の方は、提示してくれません。

どんな政策でも良いので、その政策の内容とシミュレーション結果のアウトプットを示してくれれば、私はその政党の誠意を信じれる、と思うのです。

-----

そこで、提案です。

これは日本の技術者人口1000万人という広大な票田を独占し得る、非常に魅力的な提案です。

『政策シミュレーションのプログラムソースコードを、インターネットで開示する』

シミュレーションプログラムですから、あくまで仮説であり、また、都合の良いパラメータや、勝手な想定サブルーチンを突っ込んでも良いです。

例えば、「2017年4月、iPS細胞による医療産業における課税による収入」とか言う、現時点では発生していない歳入について、自分勝手な仮説のサブルーチンも詰み込んでもO.K.です。

とにかく、そのプログラムをコンパイル・ビルドして回すと、2020年までに、日本の税収(歳入)が、どのように変っていくかが、グラフで表示されるものであれば良いのです。

各政党は、各政党のホームーページで、自分のおかかえ技術者の得意とするプログラム言語で書かれた、シミュレーションプログラムを開示するだけで良いのです。

-----

この、各政党シミュレーションプログラムが開示する効果は凄いです。

まず、ソースコードを読むだけで、税率、歳入の根拠、人口比率、株価変動、など、各政党が何を考えているか、全部分かります。

マニュフェストなんぞという、かったるいものは読む必要がありません。

第一、マニュフェストは嘘くさい。

「あれ、その財源、そこで使ったら、さっきの政策の原資はどうなるの?」という疑問に全然答えていないと思うし。

コンピュータプログラムであれば、1+1=5などいうことは(悪意のコードでもない限り)発生しませんし。

なにしろ、各政党が、どのような未来を想定しているのかも、ソースコードから一発で解釈可能です。あまりに都合の良い想定は、公に批判されることになります

また、そのソースコードのパラメータを、ちょっとイジっただけで、何が発生するかも、その場で読みとれます。あっと言う間に、財政シナリオが崩れさる、ということも簡単に分かってしまいます。

ソースコードでは難しいというのであれば、エクセルのマクロ程度であっても良いと思います。

必要なのは、「目に見える歳入数値」です。

-----

私が欲しているのは、「カリスマのある政治家」でもなく「理念や理想を語る政治家」でもないのです。

そんな人間は、もう、いらんのです。役に立たないから。

客観的な数値を提示する、各政党の日本国歳入シミュレーションプログラムのソースコードと、その計算結果があれば十分です。

-----

ただ、ですね。私は、今でも不思議に思っているのです。

各政党は、相当数のエンジニアがいるはずで、その中には、シミュレーションプログラム程度を組めるプログラマも含まれているはずです(別に経済論に通じていなくても、まったく構わない)。

この程度のシミュレーションは、当然にやっている「ハズ」だと思うのです(それすらもやっていないで、財政を語るなど、詐欺だと思う)

では、なぜ各政党は、そのプログラムを開示しないのだろう、と

開示しない理由がある、とすれば、それは、自分達の主張している方法を、プログラムの計算結果では裏が取れなかった、と考えられます。

それはさておき。

-----

私は政治家の「人柄」などには、全く興味がないのです。

歳入を増やす方法とその方策を、「言葉」ではなく「数値」で示して欲しいだけなのです。

特に、日本共産党が、各政党の先頭を切って、これらのソースコードまたはエクセル表を開示してくれることを、心から期待しております。

学生のころから「あの党は、財政に関することは、徹頭徹尾、信用できない」という、私の偏見を、ソースコード(エクセルも可)で叩き壊して頂けることを、心の底から期待しています。

立花隆の「日本共産党の研究」という本を読んで以来、いつか自分でも別アプローチで「政党」を理解してみたいと思っていました。例えば、「数値で理解する日本共産党」とか、「自民党マニュフェストとシミュレーション結果」てな、技術書(連載でもいい)です。

-----

まあ、ともあれ、夏の参議院選挙、これらを実施してくれた政党には、間違いなく私の一票が入ります。

2023,江端さんの忘備録

これまで、私、色々な世界紛争について、えらそうにコメントを書いてきましたが、別段、世界紛争について勉強をしている訳ではないのです。

I have written comments on various world conflicts in a glib manner, but I am not a student of world conflicts.

はっきり言って、私のコメント程度の内容であれば、『ゴルゴ13』を読めば、誰でも語れます。

To be clear, anyone who has read "Golgo 13" can speak to the extent of my comments.

「ゴルゴ13」を長女に買い与えました

もちろん、『ゴルゴ13』が、全て正しいことを書いている訳ではありません。

Of course, "Golgo 13" does not write everything right.

通信技術やAI技術については、かなりの誤解がありますし、最近のITのトレンドは「外している」内容も多いです。

There is a great deal of misunderstanding about telecommunications and AI technologies, and many recent IT trends are "nonsense" in their content.

例えば、『今時、国際電話なんぞするか(SNSの通話機能を使うのが普通)』と突っ込みたくなることもありますが、まあ、それは野暮というものでしょう(苦笑してしまいますが)。

For example, I sometimes feel like saying, "Nowadays, people don't make international calls (using the call function of social networking services is normal)," but I guess that would be a bit of a senseless

-----

「ゴルゴ13」には、数多くのイスラエルの軍隊や諜報機関が登場します(新谷かおるさんの漫画(例:エリア88)にも多いです)。

Numerous Israeli military and intelligence agencies appear in "Golgo 13" (and many in Kaoru Shintani's manga (e.g., Area 88)).

ゴルゴ13の中のイスラエルの軍隊や諜報機関は、はっきりいって「カッコいい」。

The Israeli military and intelligence agencies in Golgo 13 are "cool," to say the least.

緻密な作戦計画、大胆な実行、知的な現場判断で、ターゲットをピンポイントで破壊、殺害して、忽然と姿を消す。

With meticulous operational planning, daring execution, and intelligent on-the-spot judgment, they destroy and kill their targets with pinpoint accuracy, then disappear without a trace.

本当に「想定外」なのですか?(2011-03-29の日記)

例えば「モサド」は、世界最高のスパイ組織として描かれ続け、私たちのようなゴルゴ13のファンを魅了したものです。

For example, "Mossad" continues to be portrayed as the world's most excellent spy organization, which fascinated Golgo 13 fans like us.

-----

江端:「今回のガザ地区侵攻、インテリジェンスの欠片もない」

Ebata: "This invasion of the Gaza Strip, there is not a shred of intelligence."

嫁さん:「非武装の市民の殺害を『やむを得ない』と開き直るなんて、見苦しいにも程がある」

Wife: "To reopen the killing of unarmed civilians as 'unavoidable' is beyond unseemly."

もっとも、今回の侵攻を最初にしかけたのはハマスです。ハマスへの報復はイスラエルにとって当然の権利です。

However, it was Hamas that first launched this invasion. It is Israel's right to retaliate against Hamas.

ただ、それも、程度の問題だと思うのです。

But I think it is also a matter of degree.

『自国の民間人が1000人殺害されたら、敵側の民間人を1000人巻き添えにする』というのは、是非はともあれ、一つの落とし所だと思うのです。

I think 'if 1,000 civilians in your country are killed, 1,000 civilians on the enemy side will be collateral damage' is one possible pitfall, regardless of the pros and cons.

しかし、20倍もの非戦闘員を殺害し、今なお殺害を継続している ―― 『本当に、どうかしているんじゃないか』と思う。

But they have killed 20 times as many noncombatants and continue to do so -- 'Really, I think they're out of their minds.

-----

ゴルゴ13の「かっこいい」イスラエル軍や諜報機関は、私の中で幻想になりました。

The "cool" Israeli military and intelligence agencies of Golgo 13 became an illusion in my mind.

というか、それらは『最初から、ゴルゴ13の中だけに存在していたフィクション』だったのかもしれません。

Or perhaps they were 'fictions that existed only in Golgo 13 from the beginning.