2022/02,江端さんの技術メモ

"goto"を使う ―― とても、感慨深いです。

"goto"追放キャンペーンが発生したのは、私が大学院在学中の頃でしょうか。そして、現在も"goto"に対する差別的扱いは、変っていません。"goto"なんか使ったら、それだけで『無能』扱いされ、仕事の依頼を打ち切られるような空気すらあります。

まあ、"goto"に、そこまで言われるだけの弊害があるのは確かです。特に「可読性は最悪」ですし、放置された変数が、どんな悪さをするか分かったもんではありません。メモリリークは確実で、スレッドとか使っていたら高い確率でクラッシュします。

しかし、私、学生のころ、N-BASICで"goto"使い倒していましたけど、『あれは、あれで便利でした』。

実際、プログラミング初心者には、とても便利なモノでした。初学者には、"goto"で、ラクラクプログラミングを楽しんでもらっていいんじゃないかな、私は思うのです。


ところで、調べてみたら、golangに、"goto"が実装されていました。C/C++にもありました。Pythonにもありました。Javaにもあるみたいですが、動かないようです(?)。

「使うな」と言われている割に、一応準備だけはされているのが、なかなか興味深いです。

ちゃんと動きましたので、書き残しておきます。

// go run main2.go

package main

import (
	"fmt"
	"time"
)

var ch1 chan interface{}
var ch2 chan interface{}

func main() {

	ch1 = make(chan interface{}) // チャネルの初期化
	ch2 = make(chan interface{}) // チャネルの初期化(ここでは使っていない)

	go loop()

	for i := 0; i < 5; i++ {
		time.Sleep(3 * time.Second) // 3秒待つ
		fmt.Println("send")
		ch1 <- i
	}
}

func loop() {

L:
	fmt.Println("先頭からやりなおし")

	for {
		time.Sleep(1 * time.Second) // 1秒待つ
		fmt.Println("loop")

		//チャネルからメッセージの到着を確認する
		select {
		case i := <-ch1:
			fmt.Println("ch1:", i)
			goto L

		case <-ch2:
			fmt.Println("ch2")

		default:
			//fmt.Println("No value")
		}
	}
}

以上

2022/02,江端さんの技術メモ

GAを使った推論エンジンを、無限ループで回し続けながら(止めないで)、変数の変更やら、パラメータの変更を突っ込みたいんだけど、その「割り込み」方法が思いつきませんでした。たしか select, caseを使ったやり方があって、defaultの使い方がキモだったようなものがあったような気がして、ちょっとテストプログラム書いてみましたところ、動いたみたいなので、メモの残しておきます。

// go run main2.go

package main

import (
	"fmt"
	"time"
)

var ch1 chan interface{}
var ch2 chan interface{}

func main() {

	ch1 = make(chan interface{}) // チャネルの初期化
	ch2 = make(chan interface{}) // チャネルの初期化(ここでは使っていない)

	go loop()

	for i := 0; i < 5; i++ {
		time.Sleep(3 * time.Second) // 3秒待つ
		fmt.Println("send")
		ch1 <- i
	}
}

func loop() {

	for {
		time.Sleep(1 * time.Second) // 1秒待つ
		fmt.Println("loop")

		//チャネルからメッセージの到着を確認する
		select {
		case i := <-ch1:
			fmt.Println("ch1:", i)

		case <-ch2:
			fmt.Println("ch2")

		default:
			//fmt.Println("No value")
		}
	}
}

で、この最後の"default"をコメントアウトすると、selectが無限待ちになってしまう(チャネルからメッセージが飛んでこないとロックしてしまう)ので注意して下さい。
コメントアウトした結果↓

 

# チャネルからイベント入ったら、初期設定のルーチンまで強制的に飛ばしてしまおうと思っているのですが、golangに、"goto"ってあるのかなぁ・・・

2022/02,江端さんの技術メモ

今、GAのアルゴリズムを使った動的ルーティングのライブラリ化を試みているのですが、Geneに複雑な(というか、面倒くさい)メカニズムを組み込む為に、四苦八苦しています。

これまで私は、「順序交叉」という手法を用いてきたのですが、昨夜(の深夜)この方式では、私のやりことができないことが判明し、現在、一から作り直しています(2ヶ月分がふっとんだ感じがします)。

で、こちらのpythonで遺伝的アルゴリズム(GA)を実装して巡回セールスマン問題(TSP)をとくのページの「実装例: partial_crossover」の部分を参考させて頂いて、golangで表現してみました。

package main

import (
	"fmt"
	"math/rand"
)

func main() {

	//var sliceA = []int{-1, 1, -1, 2, 6, 3, -1, 4, -1, 5}
	//var sliceB = []int{1, -1, 2, 3, -1, 4, -1, 5, 6, -1}

	var sliceA = []int{1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 0}
	var sliceB = []int{1, 3, 5, 7, 9, 0, 2, 4, 6, 8}

	fmt.Println("before sliceA:", sliceA)
	fmt.Println("before sliceB:", sliceB)

	sliceA, sliceB = partial_crossover(sliceA, sliceB)

	fmt.Println("After sliceA:", sliceA)
	fmt.Println("After sliceB:", sliceB)

}

// 交叉:2つの遺伝子をランダムな位置で交叉させる
// def partial_crossover(parent1, parent2):
func partial_crossover(sliceA []int, sliceB []int) ([]int, []int) {

	//num = len(parent1)
	length := len(sliceA)

	//cross_point = random.randrange(1, num-1)
	cross_point := rand.Intn(length-2) + 1

	//cross_point = 3

	fmt.Println("length:", length, "cross_point", cross_point)

	//child1 = parent1
	sliceA1 := make([]int, length)
	copy(sliceA1, sliceA)

	//child2 = parent2
	sliceB1 := make([]int, length)
	copy(sliceB1, sliceB)

	//for i in range(num - cross_point):
	for i := 0; i < length-cross_point; i++ {
		//target_index = cross_point + i
		target_index := cross_point + 1

		//target_value1 = parent1[target_index]
		//target_value2 = parent2[target_index]
		target_value1 := sliceA[target_index]
		target_value2 := sliceB[target_index]

		//exchange_index1 = np.where(parent1 == target_value2)
		//exchange_index2 = np.where(parent2 == target_value1)

		var exchange_index1, exchange_index2 int

		for k := 0; k < length-cross_point; k++ {
			if target_value2 == sliceA[k] {
				exchange_index1 = k
				break
			}
		}

		for k := 0; k < length-cross_point; k++ {
			if target_value1 == sliceB[k] {
				exchange_index2 = k
				break
			}
		}

		//child1[target_index] = target_value2
		//child2[target_index] = target_value1
		//child1[exchange_index1] = target_value1
		//child2[exchange_index2] = target_value2

		sliceA1[target_index] = target_value2
		sliceB1[target_index] = target_value1
		sliceA1[exchange_index1] = target_value1
		sliceB1[exchange_index2] = target_value2
	}
	return sliceA1, sliceB1
}

このコーディングで正解なのか分かりません(私が、バグを仕込んでいる可能性大)。

また検証した結果、私の考えている遺伝子配列(染色体の中に、遺伝子"*"を使う)では、使えないことが分かりました。

この方式では重複する遺伝子は使えないからです(というか、"*"を使う遺伝子配列は、普通ではない)。

もし利用を予定されている方は、十分に検証されることをお勧めします。

以上

2022/02,江端さんの技術メモ

ソースコードが長くなってくれば、ソースコードを分割するのは当然ですが、Golangでは、この「当たり前」の情報が全然見つからなくて、本当に困っています。

これまで出てきたエラー一覧

  • build command-line-arguments: cannot find module for path _/C_/Users/....
  • # command-line-arguments
  • repeated module statement

「もう、これだから、新しい言葉を覚えるのは嫌なんだよ」と、何十回目かの泣き言を言っています。C/C++で1000万くらいのスレッドが、サクっと作れれば、別にGolangでなくたって・・・と思うのですが、ないものをねだっても仕方がありません。

こちらの記事(https://leben.mobi/go/configuration_and_package/start-go/)を丸パクリさせて頂きました(ちょっとだけ変えています)。

$ tree
.
├── hello
│   ├── greet.go
│   └── hello.go
└── main.go

てな構造でディレクトリを掘って、ファイルを作ってください。

で、

$ go mod init m   ← "m"でもなんでも、好きな文字列を(ここでは"m"とします)
go: creating new go.mod: module m
go: to add module requirements and sums:
        go mod tidy

下↓が必要はどうかは不明

$ go mod edit -replace=m/hello=../hello

として、

.
├── go.mod

を作ります。

$ more main.go
package main

import (
    "fmt"

    "m/hello"  // ← ここ重要
)

func main() {
    fmt.Println(hello.SayHello()) // パッケージ名 + 最初が大文字の関数
    fmt.Println(hello.Greet())
}
$ more hello/hello.go
package hello // ← ここ重要

func SayHello() string { // 最初は大文字
    return "Hello World!"
}

$ more hello/greet.go
package hello // ← ここ重要

func Greet() string { // 最初は大文字
    return "How are you?"
}

とすると、

$ go run main.go
Hello World!
How are you?

と、ちゃんと、動くようになりました。

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が、全然消せない。