清水義範の「読み違え源氏物語」を読んでいます。
○夕顔の死因は、六条御息所の怨念ではなく、
○空蝉、惟光を共犯とする、頭の中将の陰謀であり、
○夕顔は空蝉と同一人物で、しかも死んでいない
という、ぶっ飛んだ、「源氏物語殺人事件」に仕上がっています。
こういう本は楽しい。
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ところで、私が「夕顔」「六条御息所」「頭の中将」とかの名前をスラスラ出せるのは、
「文部科学省の指導要項による古文の教育の成果」などでは、
『断じて無く』
全て、
大和和紀による漫画コミック、
「源氏物語 あさきゆめみし」
の内容を完全暗記していることと、
そして最近では、
魔夜峰央による漫画コミック
「パタリロ源氏物語!」
で、内容の理解が再強化されている為です。
源氏物語に関しては、文部科学省の指導要項(要するに古文の教科書)は不要でした。
# というか、むしろ邪魔。
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文部科学省は、(教育を統制する機関としてのメンツと立場もあるのだろうけど)、
「古典をつまらなくする為に存在しているのだろうか」
とまで邪推することがあります。
なんで、源氏物語を、わざわざ読みにくい原文で記載するのかな。
漫画とまでは言わないけど、現代訳で「内容」を楽しませるのが先だろうが。
そして、現在の価値観に照らして、
『「光源氏」に殺意を覚える』
というくらいまでの親近感を持たせることが大切だと思うんですが。
どうでしょうか。
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付録
源氏物語の「『光源氏』批判」としては、あまりに著名な「笑う大天使」(川原泉)より、長文抜粋。
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(1)校則違反(?)の罰として、源氏物語の全文読破とレポート提出を課せられた3人の女子高校生の、レポート作成中の会話
「女癖は悪いし、くっだらねえ事で悩むし泣くし」
「マザコンでロリコンで不倫大好きの変態だよな」
「この平安人は恋愛沙汰以外にな~んも考えとらんぞ」
(2)提出されたレポートの結言
『――結論
…だから光源氏とゆー人は、女の人の迷惑も考えずやみくもに本能のまま行動し、知的ブレーキのあまり利かない性格か或はブレーキ自体が存在しない質であり、いわゆる「歩く煩悩様」の典型的な例だと思われます。(更科柚子)』
『――結論
…ゆえに光源氏とゆー人は、性的衝動の赴くまま、他を顧みる事無く自らの欲望を満足させなければ気がすまないミーイズムの人であり、このよーなタイプはさしずめ「性衝動人」と申せましょう。(司城史緒)』
『――結論
…つまり光源氏とゆー人は、独りよがりの悩みで周囲の人々を不幸に巻き込むだけでなく、さらにその執着心と多情さで不幸を拡大させるとゆー得意技がパターン化された「増殖ワラジムシ」であるといえる。(斎木和音)』
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