2023,江端さんの忘備録

テレビを見ていたら、釜ケ崎越冬闘争のニュースが流れていました。

I was watching TV and saw news about the Kamagasaki wintering struggle.

大学の自治寮に住んでいた時に、何度か先輩からボランティア要員としての誘いを受けていたのですが、帰省などもあって、一度も行くことはありませんでした。

When I lived in the university's self-governing dormitory, I had received several invitations from seniors to be volunteer personnel, but I never went because I had to return home.

今ごろになって『行っておけばよかったな』と思っています。

By now I'm thinking, 'I wish I had gone.

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私は、阪神淡路大震災の時に、ボランティアに参加しました。

I volunteered at the time of the Great Hanshin-Awaji Earthquake.

電力が完全に途絶えた漆黒の闇の街と、骨の髄まで凍りつくような夜の辛さを、今も覚えています。

I still remember the jet-black darkness of the city with its power completely cut off and the pain of the night that chilled me to the bone.

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最近のウェルビーイングの研究では、ボランティアのような「他利行為」は、自分の幸福度を上げる「自利行為」であることは、常識らしいです。

In recent research on wellbeing, it seems to be common knowledge that "altruistic acts" such as volunteering are "self-interested acts" that increase one's well-being.

―― ボランティアは偽善ではないのか ?

"Isn't volunteering hypocritical? "

などと悩む必要はありません。

You don't have to worry about such things.

それどころか、『ボランティアは、自分の娯楽です』と言い切ってO.K.です。

On the contrary, it is O.K. to say, 'Volunteering is my pastime'

そのようなボランティア活動でも、十分にWin-Winの関係を築くことができるのです。

Even such volunteer work can be a sufficient win-win.

『ボランティア活動参加 = ディズニーランド来園』というレベルまで、意識を軽量化しましょう。

Let's lighten our awareness to the level of "participating in volunteer activities = visiting Disneyland.

ですから、好きな時に始めて、好きな時に止めしまって、全く構いません。

Therefore, you can start whenever you want and stop whenever you want.

「ディズニーランドに来園したら、閉館まで居なければならない」なんてことはないですからね。

"Even if you come to Disneyland, you don't have to stay until the park closes."

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誰かが何かを言ってきたら、私が、ガッチリとあなたを弁護します。

If someone says to you something, I will defend you.

2023,江端さんの忘備録

BS1スペシャル「プーチン 知られざるガス戦略 ~徹底検証 20年の攻防」を見ました。

I watched the BS1 special "Putin: The Unknown Gas Strategy - An In-Depth Look at 20 Years of Offensive and Defense".

『なるほど、世界を相手にする戦争とは、こういう風にやるのか』と、非常に感心しました。

I was very impressed, thinking, 'I see, this is how a war against the world is conducted.

これに比べると、同じ大国でも、『米国の戦争は場当たりで節操がないなぁ』と感じました。

Compared to this, even the same superpower, I felt that 'U.S. wars are opportunistic and unrestrained.

日本の太平洋戦争の開戦のおそまつさに至っては、『プーチンの爪の垢を煎じて飲め』と言えるくらいです。

When it comes to Japan's lousy start of the Pacific War, I could say, "Drink from Putin's fingernails.

ちなみに、私は「正義」や「善悪」の話はしていません。

By the way, I am not talking about "justice" or "right and wrong".

純粋に、「戦争のやり方」の話をしています。

I am talking purely about "how to conduct warfare".

まあ、日本は、資源もないし、大国でもありませんので、ロシアも米国も、全く参考にはなりませんが。

Well, Japan has no resources and is not a great power, so neither Russia nor the U.S. can be of any help at all.

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ところで、以前、オイルショックで酷い目にあった後の、我が国のエネルギー輸入事情について、書いたことがあります。

By the way, I have written before about our country's energy import situation after the terrible oil shock.

 

 

『今の日本は、「外国の気まぐれ」対策として、バラバラの国から、ちまちまとエネルギー燃料を買い付けています。ざっくりこんな感じです』

"Today, Japan is buying energy fuels from disparate countries in a piecemeal fashion as a countermeasure to 'foreign whims. Here's a rough table of what's going on"

『コスト度外視で、どんなささいなコネでも作っておくという、「全方向」からエネルギー資源を確保するという涙ぐましい戦略が見てとれます』

"The "tearful strategy to secure energy resources from 'all directions' is evident: 'We will make any connections, no matter how trivial, without regard to cost"

―― てなことを書いていました。

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現在、ドイツは、ロシアからエネルギーで散々痛めつけられています。

Germany is currently being hurt a lot by Russia with energy.

今後、ドイツは我が国と同様「全方向政策」に変換するのだろうなぁ、と、思いながら、番組を見ていました。

I was watching the program, thinking that Germany will probably convert to an "all-round policy" in the future, just like our country.

2023,江端さんの技術メモ

何度やっても、エージェントが湯田温泉駅の北口に出てこないので、QGISを立ち上げて、OpenStreetMap(OSM)のノードを調べみたら、原因が分かりました。

湯田温泉駅のサイクルステーションにもっとも近いノードが、駅の南口側にあるので、ここにキャッチされて、エージェントが南口側に集合してしまっていました。

# 湯田温泉駅周辺のノードが少なすぎる (山口駅は、比較的沢山のノードがあるのに)

OSMデータの改竄(https://booth.pm/ja/items/3943484)という手もあるが、ちょっと手間がかかりすぎるので、取り敢えず、目的地を上の図の206号線の終端に移動することで対応しようと思っています。

 

 

 

2023,江端さんの忘備録

本日の打ち合わせで、グループメンバの一人が、来週からの海外出張の話をしていました。

At today's meeting, one of the group members was talking about his overseas business trip starting next week.

他のメンバーの『いいなぁ』とか『羨しいなぁ』という声を聞きながら、

I heard the other members say, "I like it" and "I envy you, however I thought

―― "若い"って凄いなぁ

-- "Young" is great!

と思っていました。

だって、国内出張であれば、

Because if I am traveling domestically

(0)空港に行かなくてよくて、発着の遅延や欠航の心配がない

(0) No need to go to the airport and worry about delayed or cancelled arrivals and departures

(1)時差ボケがない

(1) No jet lag

(2)パスポートや書類などを気にしなくてもいい

(2) Don't have to worry about passports, documents, etc.

(3)外国語でのプレゼンの練習やら、現地の打ち合わせで『判ったようなフリ』をする演技をしなくてもいい

(3) No need to practice presentations in a foreign language or act like you "understand" in local meetings.

なにより、

Above all,

(4)日本語が100%使える

(4) 100% Japanese is available.

のです ―― 国内出張(特に国内で行われる国際学会)バンザイです。

"Banzai!" for Domestic business trips (especially international conferences held in Japan)

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今の私が生きている世界線をアルファ世界線とすれば、20年前の私は別の世界線(ベータ世界線)に生きていたのだと思います。

If the world line I live in now is the Alpha world line, then 20 years ago I was living in a different world line (Beta world line).

とは言え、今でも、私は『業務命令の発動』によって、簡単に世界線移動をすると思います。

However, I still think I would easily move to another world by 'invoking a business order'.

『業務命令』というのは、世界線移動を発生させるくらいの、巨大なエネルギーを持っているのです。

The "business order" has such enormous energy that it can make me move to another world-line.

別の言い方をすれば『私(江端)は、組織(会社)の従順な犬』ということです。

In other words, "I (Ebata) am an obedient dog of the organization (company)".

2023,江端さんの忘備録

DXが叫ばれて久しいですが、

It's been a long time with being said "DX is needed", however,

―― 現場でアナログで運用されているものを、DXに変更するのは相当に難しい

"It is quite difficult to change from analog operation to DX in the field."

を痛感しています。

I am acutely aware of the fact.

特に「ホワイトボード」と「付箋」で運用されているアナログシステムを、デジタル化することは、絶望的に難しいです。

It is hopelessly difficult to digitize an analog system, especially one that operates with "whiteboards" and "sticky notes.

(写真の出典は、https://mainichi.jp/articles/20210330/k00/00m/040/249000c)

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アナログシステムはメリットが多いのです。

Analog systems have many advantages.

誰もが見ることができ、マクロでもミクロでも状況を把握することができ、かつ、誰もがアクセス(追加、削除、変更)ができます。

Everyone can see it, everyone can monitor the situation, both macro and micro, and everyone can access (add, delete, modify) it.

上記の写真は、『現場にデジタルを押しつけたら、間違いなく運用が破綻する』と雄弁に語ってくものだと思います。

I think the above photo speaks eloquently to the fact that 'if you impose digital on the field, you will definitely ruin the operation.

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この写真のスケジュール管理システムを見ている限り、現状のDXができることは、

As far as this photo scheduling system is concerned, all the current DX can do is

(A)このホワイトボードの内容を、カメラを使って取り込み、画像処理・文字認識を用いて認識すること

(A) To capture the contents of this whiteboard using a camera and recognize them using image processing and character recognition.

(B)そこから読み取ったデータを、担当者に当日のスケジュールを自動的にメールやSNSで通知すること

(B) Automatically to notify the person in charge of the day's schedule of the data read from it via e-mail or SNS.

(C)スケジュールに矛盾(重複、誤認識)が発生したら、それをスケジュール管理者に警告すること

(C) To alert the scheduler of any inconsistencies (duplications, misidentifications) to the manager.

というあたりが、限界だと思います。

I think that is the limit of what we can do.

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重要なことは、

The important things to remember are that

■アナログとデジタルの両方を動かし続け、『100%完全なデジタル移行』という考え方は諦めること

- To continue to move both analog and digital, and to give up the idea of "100% complete digital migration.

■十分な時間をかけて(数年~10年単位)、アナログの"クローン"を、デジタルで作っていくこと

- To create analog "clones" digitally over a long enough period of time (several years to 10 years).

加えて、

In addition,

■デジタルシステムの設計、構築、運用は、原則として現場の人間自身の手で行うこと

- In principle, the design, construction, and operation of digital systems should be carried out by the people on site themselves.

が重要かと思います ―― 最後のフレーズは、かなり無茶であることは、分かっていますが。

is important -- I know that last phrase is rather absurd.

『壊れた時、自分の手で直せないものは、使えん』というのは、かなり普遍的な真理だと思っています。

I believe it is a fairly universal truth that 'if you can't fix it with your own hands when it breaks, you can't use it'.

2022/07,江端さんの技術メモ

ローカルネットワークにおける「オレオレ証明書」の作り方

"http: TLS handshake error from 192.168.0.22:59914: remote error: tls: unknown certificate"のエラーを、ようやく消せました

2023年1月9日追記
他のマシンで作った鍵は、動きません。"http: TLS handshake error from 127.0.0.1:51901: remote error: tls: unknown certificate"が出てきます→ 証明書の中にPCのホスト名称が記載されているようです。ですので、面倒ですが、別のマシンで動かす鍵は、別のマシンで再度作り直す必要があるようです。

2023年1月10日追記
クライアントとサーバを同じWindowBOXで実施している場合でも、"http: TLS handshake error"がでてきますので、下記の「5.4. Windowsの場合」を参考にして、「証明書のインストール」を実施して下さい。 

1. 目的

ローカルな実験環境で、Go言語で作ったサーバを動かし、Websocket用の鍵を作成し、TLS通信(https://)を実現します

2. 狙い

最近、ブラウザの"https"縛りがきつくて、ローカルのindex.htmlを叩くだけでは、画面が出てこなくなりました。特にスマホで顕著です。セキュリティ的には良いことなのかもしれませんが、研究用の開発をする人間(私)にとっては、『正直、面倒くさいなぁ』と思っています。

あくまでインターナルな環境での動作テストで使えれば足り、インターネットに出るつもりはありません。つまりIPアドレス、直接指定で実験できれば足りるのです(e.g. https://192.168.0.8:8080)

ところが問題があります。当然、インターネットに出ないことが必要なのです(というかインターネットに出たらアウト(始末書もの))。

  • 当然、公式の認証鍵はインターネットでの使用を前提としている上に、高価です。
  • Let's encrypt (https://letsencrypt.org/ja/) は、IPアドレスは使えないようです(ドメイン名のみ)。またクローズなローカルネットでは使えません。
  • ZeroSSL (https://zenn.dev/mattn/articles/b2c4c92c9116b1) は、インターネット上でオープンされているIPアドレスには使えますが、やはりクローズなローカルネットでは使えません。

という訳で、今回は、mkcert (https://qiita.com/k_kind/items/b87777efa3d29dcc4467) を使うことにしました。

このメモでは、mkcertを使って、インターネットに繋っていないローカルネットワークで、TLS通信を実現することを目的とするものです。

3. mkcertの入手方法と鍵の作りかた

https://github.com/FiloSottile/mkcert を覗いて、バイナリがダウンロードできそうことが分かりました。

もって、ここから、Windows10で使えそうなバイナリをダウンロードして下さい。

ダウンロードしたところから、直接叩いてみたら、最初に、

# mkcert -install

しろ、と言われます。

本当はmkcertにリネームした方が良いのでしょうが、面倒なので、そのまま

# mkcert-v1.4.1-windows-amd64.exe -install

を強行しました。

その後、"localhost","127.0.0.1","192.168.0.8"の3つのアドレスを追加することにしましたので、

# mkcert-v1.4.1-windows-amd64.exe localhost 127.0.0.1 192.168.0.8

としました。

この結果は以下の通りです。

>mkcert-v1.4.1-windows-amd64.exe localhost 127.0.0.1 192.168.0.8
Using the local CA at "C:\Users\ebata\AppData\Local\mkcert" 
Created a new certificate valid for the following names 
 - "localhost"
 - "127.0.0.1"
 - "192.168.0.8"

The certificate is at "./localhost+2.pem" and the key at "./localhost+2-key.pem" 

と入力すると、鍵が、カレントディレクトリにできるようです。

で、

  • "localhost+1-key.pem"を "key.pem"とリネームして、
  • "localhost+1.pem"を"cert.pem"とリネームして、

鍵を使うプログラム(main.go, server24.go)のあるディレクトリの全部に放り込んで下さい。

4. 鍵の使い方

4.1. Goプログラム(server24.go, main.go)の修正

4.1.1. http.ListenAndServeTLS()への置き換え

さらに、main.go, server24.goのhttp.ListenAndServe()を、以下のようなhttp.ListenAndServeTLS()に置き換えて下さい

    var addr = flag.String("addr", ":8080", "http service address")

    /*
        log.Fatal(http.ListenAndServe(*addr, nil)) // localhost:8080で起動をセット
    */

    var httpErr error
    if _, err := os.Stat("./cert.pem"); err == nil {
        fmt.Println("file ", "cert.crt found switching to https")
        if httpErr = http.ListenAndServeTLS(*addr, "./cert.pem", "./key.pem", nil); httpErr != nil {
            log.Fatal("The process exited with https error: ", httpErr.Error())
        }
    } else {
        httpErr = http.ListenAndServe(*addr, nil)
        if httpErr != nil {
            log.Fatal("The process exited with http error: ", httpErr.Error())
        }
    }

4.1.2. アドレスの修正

  • "localhost"の記載を、外向きのipアドレス(192.168.0.8)に書き換えて下さい。

4.2. index.htmlの修正

  • "localhost"の記載を、外向きのipアドレス(192.168.0.8)に書き換えて下さい。

5. スマホ側への鍵の設定方法

スマホ側は、当然に、"192.168.0.8"などというあやしげなサーバを信じる訳がないので、それを信じさせる処理を行う必要があります。

これをスマホに信じさせるには、ルート証明書の作成が必要となりますが、これはすでに出来ています。

5.1. ルート証明書の場所

# mkcert-v1.4.1-windows-amd64.exe -CAROOT

で、rootCA-key.pem rootCA.pem の場所が分かります。

("key.pem"、"cert.pem"は、使わないので注意して下さい(それに気がつかずにエラい目に遭いました))

C:\Users\ebata\Downloads>mkcert-v1.4.1-windows-amd64.exe -CAROOT
C:\Users\ebata\AppData\Local\mkcert

C:\Users\ebata\Downloads>cd C:\Users\ebata\AppData\Local\mkcert

C:\Users\ebata\AppData\Local\mkcert>ls
rootCA-key.pem  rootCA.pem

5.2. iPad/iPhoneの場合

  1. スマホにrootCA.pemをメールで送り込みます。ただし、iPad/iPhoneの場合、gmailメーラからではrootCA.pemを直接インストールできないので、safariから、gmail.comにログインして、メーラーを出して、そこからrootCA.pemを叩いて取り出して下さい。
  2. 次に、「設定」をクリックすると「プロファイルがダウンロード済み」というメッセージが出てくるので、そこをクリックして、「インストール」を押して下さい(ここでしつこく「パスコードの入力」を要求されますが、くじけずに何度でも入力して下さい)
    1.ダウンロードが出来たら、[設定]→ [プロファイルがダウンロード済み]を選択して下さい。

あとは、インストールボタンを押し続けて、インストールが完了して下さい。

5.2.1. ルート証明書を信頼する

  1. [設定] → [一般] → [情報] → [証明書信頼設定] → ルート証明書を全面的に信頼するの項目で、インストールした証明書をONにして下さい。

  1. [設定] → [プロファイル]でインストールしたプロファイルを選択するとルート証明書を確認できます。

5.3. Andoroidの場合

5.3.1. ルート証明書のインストール

  1. rootCA.pem を、rootCA.cerにリネームして、スマホにrootCA.cerをメールで送り込みます。
  2. メーラからrootCA.cerをクリックすれば、インストールされます(ことがあります)。

あるいは、

  1. ルート証明書ファイルを端末の内部ストレージまたはSDカードのルートディレクトリに配置します。
  2. ストレージからのインストールまたはSDカードからのインストールを選択します。
    • ストレージからインストールする場合:
      [設定]−[ユーザー設定]−[セキュリティ]−[認証情報ストレージ]−[ストレージからのインストール]
    • SDカードからインストールする場合:
      [設定]−[ユーザー設定]−[セキュリティ]−[認証情報ストレージ]−[SDカードからのインストール]
  3. 証明書に名称を設定し、[OK]ボタンをタップして、インストールが完了します。

最後に、

  1. 証明書がインストールされたか確認します。[設定]−[ユーザー設定]−[セキュリティ]−[認証情報ストレージ]−[信頼できる認証情報]の[ユーザー]タブで確認できます(ただし、私はこのメニューは確認できませんでした)

5.4. Windowsの場合

Windowsがスマホになることはないと思いますが、リモートの端末になることはあるので、記載しておきます。

  1. rootCA.pemを、rootCA.cerにリネームして、Windowsに送り込みます。
  2. rootCA.cerを右クリックして、「証明書のインストール」を選びます。
  3. 「証明書をすべて次のストアに配置する(P)」のラジオボタンをクリックし、「参照」ボタンをクリックします。
    1.「使用する証明書ストアを選択してください(C)」の画面で、「信頼されたルート証明機関」を選択します。

  1. 先ほどの画面に戻るので「次へ」ボタンを押下し、さらに「完了」ボタンを押下して下さい。正しくインポートされました。」と表示されればインストール成功です。

6. 結果

上記の処理を行うことで、iPhone,iPad,Android,WindowsBoxからのアクセスを行っても、サーバのコンソールから、

http: TLS handshake error from 192.168.0.22:59914: remote error: tls: unknown certificate
http: TLS handshake error from 192.168.0.22:59920: remote error: tls: unknown certificate
http: TLS handshake error from 192.168.0.22:59922: remote error: tls: unknown certificate

が出てこなくなり、ローカルネットでのセキュアなWebSocket通信が実現できる目処が立ちました。

以上

2023,江端さんの忘備録

先週の金曜日、小田急で人身事故があり、講義に遅刻しました。

Last Friday, I was late for a lecture due to a personal injury accident on the Odakyu train.

1時間近く余裕を持って出発したのですが、私を閉じ込めたままで電車が止ってしまっては、どうしようもありません。

I left with almost an hour to spare, but there was nothing I could do while the train stopped with me trapped inside.

私、鉄道の人身事故については、普通の人よりも理解していると自負しています。

I am proud to say that I understand personal injury on the railroad.

 

 

が、―― やっぱり、腹は立ちます。

But - I'm still angry

今でも、

Even now,

『人身事故の責任は、―― 生死を問わず ―― 人身事故を発生させた当事者にあるに決まっとろうが』

"The responsibility for any personal injury, dead or alive, lies with the person who caused it"

と思っており、鉄道会社は責任はないと思います ―― ちゃんと、国土交通省の「ホームドア設置」の指導に対応していれば、ですが。

I think no responsibility of train companies, if only they are properly compliant with the MLIT's guidance on the installation of platform doors.

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私は、人身事故発生後の運行の回復予測が「死ぬほど」難しいことを知っています。

I know that it is "deathly" difficult to predict the recovery of operations after a personal injury event.

ならば、リアルタイムの列車の位置情報を、CUI(コマンドベースインターフェース)で構わないので、公開して貰えればいいのに、と思っています。

Even so, I would like them to open real-time train location information published in a CUI (command-based interface) if possible.

GPS情報が無理なら、閉塞区間の情報か、駅待機情報で構いません。

If GPS information is not possible, closed section information or station standby information is acceptable.

鉄道会社に『Webで公開しろ』とか、『アプリを作れ』とか言いません ―― それは、民間(私を含む)に丸投げしてもらって結構です。

I will not tell the railroad companies to 'publish on the Web' or 'make an app' -- that can be left entirely to the private sector (including me).

データさえ公開して貰えれば、交通工学専攻の学生たちが、ほっといても、勝手にアプリを作り出しますよ。

As long as the data is made available to the public, traffic engineering students will create applications on their own, even if they are left alone.

それについては、賭けてもいいです。

You can bet on that.

そのアプリで、彼らが卒業論文を書ければ、Win-Winです。

If they can use that application to write their thesis, it's a win-win.

CUIであれ何であれ、そこにデータがあれば、何かを解析するように訓練されているんです、私たちは。

If there is data there, whether it is CUI or whatever, we are trained to parse something, we are trained to parse something.

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まあ、上記の話を纏めると、

Well, to summarize the above story,

『私(江端)のためだけに、人身事故発生後のリアルタイムの列車の位置情報を開示しろ』

'For my (Ebata's) sake alone, disclose the real-time location of the train after the personal injury accident'

と言っているように聞こえなくもありません。

It sounds as if I am saying that.

それでも、鉄道会社が、うかつにダイヤの回復予測時間を口にできないなら ――

Still, if a train company can't carelessly say a projected timetable recovery time--

人身事故発生から収束までのリアルタイムのデータ"だけ"開示して、あとは民間の会社(あるいは学生などに)丸投げして、責任回避を図ればよいのです。

They should only disclose "real-time" data from the time of the accident to the time the accident is resolved, and then throw the rest to private companies (or students, etc.) to avoid their responsibility.

2023,江端さんの忘備録

 

私は、『自分の名前(×ハンドル名)と出所(メールアドレス等)を明示しない人の意見は聞かない』ことにしています。

I will not 'listen to the opinions of those who do not specify their name (x handle name) and source (email address, etc.).

それ故、WebサイトもYouTubeも、コメント欄は、すべてOFF(書き込み不可)としています。

Hence, all comment sections, both on the website and on YouTube, are turned off (no writing).

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ところが、最近、Wordpressの管理画面(×ユーザ画面)に、こんなのが出てきて、うっとうしいことこの上もありません。

Recently, however, I have been seeing something like this on the WordPress admin (not user) screen, and it is beyond annoying.

スパムのようなものだろう、と思っていますが、このような画面が出てくるのかが分かりません。

I thought it must be some kind of spam, but I don't understand how this kind of screen comes up.

そもそも、私のページには、コメント欄がありません。

To begin with, my page does not have a comments section.

『どっかに、バックドアを仕込まれたかもしれない』と思うと、気持ち悪くなりました。

It made me sick to think, 'Somewhere, someone might have planted a back door'.

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で、ちょっと調べてみたら、「投稿の編集画面」にこんなのがありました。

So I did a little digging and found this in the "Edit Post" screen.

クラッシックエディタならこちら

即、チェックを外しておきました。

I immediately unchecked the box.

油断大敵です。

It is a tricky business.

 

Keyword: コメント

2023,江端さんの忘備録

今後、鉄道に置き換えわっていく公共交通がBRT(Bus Rapid Transit)です。

BRTs (Bus Rapid Transit) is a public transportation system that will replace railroads in the future.

途上国でも積極的に導入されているようです。

BRTs seem to be actively being introduced in developing countries.

鉄道を飛ばして、いきなりBRT導入がされているようです。

It seems that BRT is being introduced suddenly, skipping the railroads.

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会社の同僚に聞いた話なのですが「地元の鉄道が廃線になったけど、BRTの導入で逆に移動が快適になった」という話を聞きました。

I heard from a colleague at work that "the local railroad line was closed down, but the introduction of BRT has conversely made travel more comfortable.

バス以外に入ってこれない専用レーンで(あるいは、路線の上にアスファルトを引いて専用道路にする)バスだけを走らせる ―― それは、もう鉄道と同じです。

Running only buses in a dedicated lane that only buses can enter (or asphalt over the route to make it a dedicated road) -- it's already the same as a railroad.

なにしろ安い。

After all, they are cheap.

構築コストはもちろんですが、メンテコストが恐しく安いし、輸送効率の費用対効果がケタ違いに優れています。

The cost of construction, of course, but maintenance costs are horrendously low, and the cost-effectiveness of transportation efficiency is outstanding.

突出しているのは、人件費です。バス停には駅員は不要です。

What sticks out is the cost of labor. Bus stops do not need station staff.

鉄道を存続させたい人の心理には、鉄道ではなく「○○駅」という「名前」が重要だ、という話を聞いたことがあります。

I have heard that the "name" of "XX station" is important to the mind of those who want to keep the railroad alive, not the railroad.

ならば、BRTの停車場を「駅舎」にして、それを「駅」を称呼すればいい、と思います。

Then I think we should make the BRT stop a "station house" and call it a "station".

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『それでも鉄道が必要』というフレーズでググってみました。

I googled the phrase "still need a railroad."

ふむ、「コンテナ車両の有効性」が語られていますが、BRTの路線にコンテナを搭載したトラックを走らせれば足りるんじゃない?

Hmmm, "effectiveness of container vehicles" is mentioned, but wouldn't it be enough to run trucks with containers on BRT routes?

コンテナの移動については、車両ごとトラックに牽引させれば、一般道まで走れるという特典まで付いてきます。

About moving containers, they offers the privilege of having the entire vehicle towed by a truck, moreover , which can then be driven on public roads.

はっきりいって、大量の人間を一気に運ぶニーズのない場所では、電車よりBRTの方が、圧倒的に美味しいです。

Clearly, in places where there is no need to transport large numbers of people at once, BRT is far more palatable than trains.

観光地などでは、観光客の需要を満たす問題もあると思いますが、それは鉄道であっても同じ問題に直面するので、争点にはなりません。

In tourist areas, etc., there will be problems meeting the demand of tourists, but that is not a point of contention, since the same problems would be faced by railroads.

逆に、観光シーズンには、BRTの車両数を増やす、あるいは、例外的に一般バスを借り入れてダイヤに組み込むなど、鉄道よりも柔軟性の高い運用ができると思います。

Conversely, during the tourist season, the BRT could operate with greater flexibility than rail, such as increasing the number of BRT vehicles or, on an exceptional basis, borrowing regular buses and incorporating them into the timetable.

CO2排出については、程なく電気自動車の実用化でケリがつくでしょう。

CO2 emissions will soon be settled with the commercialization of electric vehicles.

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とは言え、私は、この分野については門外漢です。

I am, however, an amateur in this field.

私の見落していることが沢山あると思いますので、教えて頂ければ嬉しいです。

I am sure there are many things I am missing, and I would be happy to learn about them.

但し、『利権』とか『ブランド』とか『コネクション』とか『票田』とか、そういう話は不要です。

However, you don't need to talk about "interests," "brands," "connections," "vote banks," and the like.

純粋に、技術的、経済的な話に限定でお願いします。

Please limit our discussion to purely technical and economic matters.

2023,江端さんの忘備録

「数学を18歳まで必修にします」――イギリスのスナク首相が年頭の演説で新たな教育方針を示しました。

"Mathematics will be compulsory until the age of 18"--British Prime Minister Rishi Sunak laid out his new education policy in his New Year's address.

スナク首相は、『現在、16歳から19歳のうち半数しか数学を学んでいないとして「データがあらゆるところにあり、統計があらゆる仕事を支える世界」で数学は重要だ』と訴えました。

The Prime Minister Rishi Sunak stressed that "mathematics is important in 'a world where data is everywhere and statistics support every job', however 'only half of 16- to 19-year-olds are currently learning mathematics'.

私もそう思います。

I agree with him.

しかし、現在の日本の数学教育で、同じ施策を強行したら「若者の苦痛の時間が長くなるだけ」だろう、とも思っています。

However, I also believe that if the same measures are enforced in the current Japanese mathematics education, "it will only prolong the time of suffering for young people.

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今の数学教育に必要なことは、『一生使い倒せる、"おいしい道具"としての数学』だと思うのです。

江端:「うん。だから数学の授業で『投資セミナーの例題を使って、等比級数と指数関数を教えれば、一石二鳥だ』と、昔から、ずっと言い続けているんだけど ―― 文部科学省って、バカなの?」

I believe that what is needed in mathematics education today is "mathematics as a 'tasty tool' that can be used throughout one's life.

『一生使い倒せる、"おいしい道具"としての英語』に比べれば、数学ははるかに『使用頻度の高い道具』だと思います。

Compared to English, mathematics is a much more frequently used tool, I think.