2023,江端さんの忘備録

今年一番の事件を上げるのであれば、抑鬱(うつ)になったことですね。

If I had to pick the biggest incident of the year, I would say that I became depressed.

これについては、日記の方で沢山書かせて頂いているので、詳細は割愛します。

I have written a lot about this in my diary, so I will not explain.

コラムでさんざんエラそうなことを書いてきた江端の、この体たらくを知って、少しでも気が楽になって貰えれば、幸いでございます。

『抑うつは、運動や、食事改善や、レジャーや、サウナで、改善する』と、本気で思っていて、それを公言していた過去の私を ―― タイムマシンに乗って、半殺しにしてやりたいくらいです。

ともあれ、今の私が、世界で一番憎悪しているフレーズは、

Anyway, the phrase I now hate the most is,

―― 死ぬ気になれば、何でもできる

"If you are willing to die, you can do anything."

です。

そして、こういうフレーズを平気で吐く、この疾病の本質を1mmも理解していない低能が、この世の中には、うじゃうじゃと存在しているということに、心底腹を立てています。

And I am deeply offended by the fact that there are so many low-life people in this world who spout phrases like this without a second thought, who do not understand even a millimeter of the true nature of this disease.

「『生き続けることよりも、死ぬプロセスを選ぶ方が絶対的にコストが安い』に感じられる状況と、その状況が作り出す疾患がこの世の中には存在するんだ」と、(過去の自分も含めて)最大級の大声で怒鳴りつけてやりたい。

I want to yell at them with the biggest and loudest voice I can muster (including my own in the past), "There are situations in this world where it feels 'absolutely cheaper to choose the process of dying than to continue living,' and the diseases those situations create."

いいですか。この結論は、『計算オタク』の私が怜悧かつ厳密な計算から導き出した、ということを覚えていて下さいね。

OK. Please remember that I, a "calculation geek," drew this conclusion based on my results and rigorous calculations.

そして、現在の社会が「そういう状況を作り出すこと」や「その状況に巻き込まれること」が、びっくするほど簡単である、ということにも衝撃を受けています。

I am also shocked at how easy it is in today's society to "create such a situation" or "get involved in such a situation."

目の前に、やらなければいけないことがあり、そのやり方も全部分かっているのに、『体が動かない』というこの絶望的な恐怖を、全世界の人間に、力づくで(殴りつけてでも)分からせてやりたい。

I want to make all the people in the world understand, by force (even if I have to beat them), this desperate fear of "not being able to move my body," even though I have something to do in front of me and I know how to do it all.

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今年、私は、抑うつによって発生する自殺が、本人の意思、能力、資質、経験、ありとあらゆるもの全く無関係に発生する、ということを、魂のレベルで理解しました。

This year, I understood at the soul level that suicide caused by depression occurs entirely independently of the person's intentions, abilities, qualities, experiences, and everything else.

これは、私にとって、もの凄い強烈な経験であり、おそらく、これからの人生で、これ以上もないくらの強力な武器になったと思います。

This was a tremendously powerful experience and probably the most potent weapon I will ever have.

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あと、この「抑うつ」ですが、どんなに回りの「理解」があっても、ダメです。無力です。この状態になったら、誰の言葉も私の耳には届きません。

Also, this "depression" is no good, no matter how much "understanding" there is around you. All of you are helpless. No one's words can reach my ears when I am in this state.

今回私を救ったのは、嫁さんの『とにかく、会社の上司に状況を伝えろ。その結果がどうなろうと、そんなことは、心底、本当にどーでもいい』と、何度も私に叩き込み続けた、嫁さんの「強制力」・・・もとい、「実行力」です。

What saved me this time was my wife's "compulsion"...or rather, "ability to do it," as she repeatedly told me, "Tell your boss at work what's going on. She repeatedly told me, "I don't care what the outcome of the situation is.

『辛いね』『大変だね』などという言葉は、(少なくとも、私には)何に効果ももたらしませんでした。

Words like 'it seems hard' and 'it seems tough' did not affect me (at least on me).

「助ける」ためには、『物理的に助ける』しかありません。

The only way to "help" is to "physically help."

『気持ちに寄り添う』ことは、「助ける」ことにはなりません。

Being 'in touch with their feelings' does not mean 'helping.'

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例を一つ。

One example.

崖から落ちそうになっている人に、「がんばれ」と声をかけたとしても、いずれ、その人は崖から落ちます。

Even If you say to someone about to fall off a cliff, "Hang in there," that person will eventually fall off the cliff.

「ロープを持ってきて、引き上げる」ところまでやって、初めて「助けた」と言えるのです。

Only when you get to the point of "bringing the rope and pulling them up" can you say that you have "saved" him.

2023,江端さんの技術メモ

以下のtest.csvファイルを、gunplotで3D表示させたくて、色々やっています。

test.csv
#lat,lng,datetime,distance,speed
35.681100,139.758600,2023-05-22 02:10:30,313.307785,37.596934
35.683300,139.759900,2023-05-22 02:11:00,271.347933,32.561752
35.685300,139.760900,2023-05-22 02:11:30,240.030143,28.803617
35.685400,139.761000,2023-05-22 02:12:00,14.325264,1.719032
35.685400,139.761000,2023-05-22 02:12:30,0.000000,0.000000
35.685400,139.761100,2023-05-22 02:13:00,9.031610,1.083793
35.685200,139.763500,2023-05-22 02:13:30,217.896760,26.147611
35.684700,139.765700,2023-05-22 02:14:00,206.328362,24.759403
35.684200,139.768000,2023-05-22 02:14:30,215.040983,25.804918
35.685400,139.768400,2023-05-22 02:15:00,138.238013,16.588562

で、まあ、こんなgpファイルを使って試していましたが、上手く動きませんでした。

# Function to parse datetime string into a numerical value
strptime_datetime(x) = strptime('%Y-%m-%d %H:%M:%S', x)

# Set the output terminal to a 3D plot (you can change the output format if needed)
set terminal pngcairo enhanced size 800,600

# Set the data file separator to a comma
set datafile separator ','

# Set the axis labels
set xlabel 'Longitude (lng)'
set ylabel 'Latitude (lat)'
set zlabel 'Date and Time (datetime)'

# Set the view to a 3D perspective
set view 50,30,1,1


# Get the minimum and maximum datetime values from the data
stats 'test.csv' using (strptime_datetime(stringcolumn(3))) nooutput
min_datetime = STATS_min
max_datetime = STATS_max

# Set the range for the Z axis (datetime)
set zrange [min_datetime:max_datetime]

# Plot the data using the specified columns
#splot 'test.csv' using 2:1:(timecolumn(stringcolumn(3))) with points pointtype 7 pointsize 1 title 'Data Points'
#splot 'test.csv' using 2:1:(timecolumn(stringcolumn(3))) with points pointtype 7 pointsize 1 title 'Data Points'
#splot 'test.csv' using 2:1:(timecolumn(stringcolumn(3))):(0) with points pointtype 7 pointsize 1 title 'Data Points'

splot 'test.csv' using 2:1:(timecolumn(stringcolumn(3)))

時間のパース(strptime_datetime(x) = strptime('%Y-%m-%d %H:%M:%S', x))がやっぱり上手く動きませんでした。

でまあ、しょうがないので、"2023-05-22 02:10:30"を秒数に変換するプログラムを作成しました。

/* "2023-05-22 02:10:30"を秒数に変換するプログラムを作成しました
   c:\Users\ebata\gnuplot\convert_datetime.go
*/
package main

import (
	"encoding/csv"
	"fmt"
	"os"
	"time"
)

func main() {
	// 入力ファイル名と出力ファイル名を指定
	inputFileName := "test.csv"
	outputFileName := "formatted_test.csv"

	// 入力ファイルを開く
	inputFile, err := os.Open(inputFileName)
	if err != nil {
		fmt.Println("ファイルを開けませんでした:", err)
		return
	}
	defer inputFile.Close()

	// 出力ファイルを作成または上書き
	outputFile, err := os.Create(outputFileName)
	if err != nil {
		fmt.Println("ファイルを作成できませんでした:", err)
		return
	}
	defer outputFile.Close()

	// CSVリーダーとライターを作成
	reader := csv.NewReader(inputFile)
	writer := csv.NewWriter(outputFile)

	// ヘッダーを読み込み、書き込み
	header, err := reader.Read()
	if err != nil {
		fmt.Println("ヘッダーを読み込めませんでした:", err)
		return
	}
	writer.Write(header)

	// データを読み込んで秒数に変換して書き込み
	for {
		record, err := reader.Read()
		if err != nil {
			break
		}

		// datetime列をパースして秒数に変換
		datetime := record[2] // datetime列のインデックスを確認してください
		parsedTime, err := time.Parse("2006-01-02 15:04:05", datetime)
		if err != nil {
			fmt.Println("日時をパースできませんでした:", err)
			return
		}
		seconds := parsedTime.Unix()

		// 秒数に変換した値を新しい列として書き込み
		record = append(record, fmt.Sprintf("%d", seconds))
		writer.Write(record)
	}

	// ライターをフラッシュしてクローズ
	writer.Flush()

	if err := writer.Error(); err != nil {
		fmt.Println("書き込みエラー:", err)
		return
	}

	fmt.Println("変換が完了しました。出力ファイル:", outputFileName)
}

で、こんなのができました。
formatted_test.csv

#lat,lng,datetime,distance,speed
35.681100,139.758600,2023-05-22 02:10:30,313.307785,37.596934,1684721430
35.683300,139.759900,2023-05-22 02:11:00,271.347933,32.561752,1684721460
35.685300,139.760900,2023-05-22 02:11:30,240.030143,28.803617,1684721490
35.685400,139.761000,2023-05-22 02:12:00,14.325264,1.719032,1684721520
35.685400,139.761000,2023-05-22 02:12:30,0.000000,0.000000,1684721550
35.685400,139.761100,2023-05-22 02:13:00,9.031610,1.083793,1684721580
35.685200,139.763500,2023-05-22 02:13:30,217.896760,26.147611,1684721610
35.684700,139.765700,2023-05-22 02:14:00,206.328362,24.759403,1684721640

スクリプトではなく、コマンドで一つづつ入れていきました。

gnuplot> set datafile separator ','   ← これ凄く重要
gnuplot> splot "formatted_test.csv" using 2:1:6
の結果は以下の通りでした。

エリア限定
# x軸の範囲を指定
set xrange [139.6119000:139.6312000]

# y軸の範囲を指定
set yrange [35.3627000:35.3737000] ←これだと、地図のイメージと逆転するので
set yrange [35.3737000:35.3627000]  ← y軸の範囲を逆転させる

上記のxrangeとyrangeの範囲を地図で示すと、

の範囲となる。
領域の範囲内でのトラッキングデータの様子

gnuplotでx軸とy軸の範囲を指定解除するには、以下のコマンドを使用する。

gnuplot> set xrange [*:*]
gnuplot> set yrange [*:*]

gnuplot> splot "2023-topLatLngCounts4-1.csv" using 2:1:3
gnuplot> set yrange [35.3737000:35.3627000]    ← 軸の大小を引っくり返す
gnuplot> splot "2023-topLatLngCounts4-1.csv" using 2:1:3 ← 点を表示
gnuplot> replot "2023-topLatLngCounts4-1.csv" using 2:1:3 with impulses ← 縦軸表示

ちなみに、文字列が入っているcsvだと表示されないことが多いようだ。

未分類

昨夜の大掃除で、長女に使っていたiPod(×iPhone, ×iPad)がでてきました。

実験用として使えるかなぁ、とか考えて、最充電してみたら動くことは確認してみたのですが、『アクティベーションロックの解除』でハマりました。

そこで、家族全員に協力を要請することになりました。

まず、長女本人が覚えていないAppleのアカウントをハックする為に、過去に作った家族全員用の暗号表を解読して、アカウントの解除(他人がやれば、"アカウントの乗っ取り"という)というところまで持ち込んだのですが、別アカウントであるらしいことが分かりました(ここまでのハッキングの努力が水の泡)

この別アカウントについて、長女に問い合わせたのですが「分からん」と言われ、仕方がないのでカスタマーセンターに連絡しました。
シリアル番号は分からないか、と言われて、iPod本体を探してみたところ、『もの凄い小さな文字』のシリアル番号を見つけました。
拡大鏡のメガネでも視認できなかったので、iPhoneで撮影したものを拡大して確認できました。

(言うまでもありませんが、表示したシリアル番号は改竄済みです)

これでシリアル番号は確認できたのですが、今度は「購入店の購入履歴はあるか」と言われました。

もちろん、そんなものあるわけないと思いましたので「それでは、このアクティベーションは不可能、ということですね」と諦めたように呟いて電話を切りました。

『やれやれ、ここまでか』と、iPodを廃棄物用のバスケットに放り込もうとしたところで、嫁さんが、2010年のレシート持って私の部屋にやってきました。

再度、カスタマセンタに電話して、オペレータのタケダさんと協力しながら、情報の入力を続けました。
購入日、購入金額、店舗名、店舗の住所、電話番号、領収書と保証書の写真撮影と送付・・・

先程、申請処理を完了しました。

私、別段、このiPodがどうしても必要という訳ではなく、今、本当に忙しくて死ねるというくらいの状況なのですが ――なんと言うんですねえ、これがダンジョンRPGゲームのようなものでしょうか(私、ゲームやったことないので知らないのですが)。

オペレータさんと会話続けながら、この画面が出てきた時に、思わずガッツポーズしてしまいました。

いえ、本当に忙しいんです。こんなことやっている場合じゃないんです。

あ、今、Amazonから、時計交換用の電池が届いたみたいです・・・仕方ないなぁ・・・

「そこに怪我人がいれば、助けるのが医者だ」と「そこに動かない時計があれば、動かすのがエンジニアだ」というセリフが等価なのかは分かりませんが ――

未分類

階段に時計が落ちていました。少なくとも私のものではありません。

次女が、面接の直前に、100均で購入したとかいう話を聞いていたので、多分「それ」だろうと思います。
見たところ、どうやら電池切れのようです。

「そこに怪我人がいれば、助けるのが医者だ」と「そこに動かない時計があれば、動かすのがエンジニアだ」というセリフが等価なのかは分かりませんが ――

ともあれ、今の私は、私は、1/5日の発表資料の作成と、本日届いた重さ5kgのブリの解体で疲れ果てていたのです。

やらなければならない作業は、山ほどありますが、ちょっとだけ・・・といいながら、時計の解体をやっていました。

時計の裏の金属には、とっかかりがなく、明らかに「使い捨て」と割りきった商品であることは分かりましたが、精密ドライバーの一番小さなマイナスドライバーを使って抉じ開けました(傷くらいはついても良かろう、と割りきって)。

電池が小さい ―― 型式が視認できないので、iPhoneで拡大して撮影しました。

この電池(SR626)の在庫はない ―― 仕方がないので、Amazonで発注しました。

明日届く電池を1個だけで、一番安いものは、これでした。

この時計、明日には再起動するだろうと思います。

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動き出しました。

左は4000円の私の愛用の時計、右が今回電池交換をして動きだしたダイソーの900円の時計です。
(900円時計は、次女が、面接の時に時計を忘れて、あわてて購入したもの、だそうです)

腕時計は、その人の「格」を示すものだそうですが ―― まさに、これらの時計は、私の「格」を示していると思います。

『時計バンドが安っぽい』と言われましたので、バンドも交換しました(16mm)。
もう一つのクロック(CASIO Wave Ceptor)も同じもの(18mm)を付けています。

2023,江端さんの忘備録

ドラマ「きのう何食べた?」は、ドラマ嫌いの私が、珍しく視聴を続けてきたドラマです。

The drama "What'd You Eat Yesterday?" is something that I, as a drama hater, have unusually continued to watch.

ストーリーが簡潔で、面白いからであることはもちろんですが、内野聖陽さんの演技が、『演技であることを忘れてしまう』というくらいに上手いからです。

Not only because the story is concise and exciting but also because Seiyo Uchino's acting is so good that you'll forget it is acting.

私の中の内野聖陽さんと言えば、

Speaking of Seiyo Uchino in my mind,

■NHK大河ドラマ「風林火山」の「山本勘助」

"Kansuke Yamamoto" in NHK's historical drama "Fu-Rin-Kazan

■日曜劇場「JIN -仁-」の「坂本龍馬」

"Ryoma Sakamoto" in the Sunday drama "JIN

ですよ。

これらのキャラクタは、「むさい、汚ない、信念に生きる、ウザイ男」の代表格です。

These characters are representative of the "disgusting, dirty, douchey man who lives by his beliefs.

ですから、「きのう何食べた?」の初回の衝撃は、今でも忘れられません。

So I still remember the initial shock of "What did you eat yesterday? I still remember the shock of the first time I watched it.

番組製作者は、一体何考えているんだ? と思ったものですが、

What were the program producers thinking? I thought,

―― キャスティングミスではなかったんだ

"This was not a casting error."

と、ドラマを企画するプロの凄さを思い知ったものです。

It was a reminder of the greatness of professionals who plan dramas.

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ドラマ「きのう何食べた?」を見ながら、

While watching the drama "What Did You Eat Yesterday? I keep telling myself that.

『このドラマを見るだけで、同性カップルに対して、分かったような気になってるんじゃねーぞ』

"Don't think I know anything about same-sex couples just by watching this drama.

『これからも、ちゃんと、同性カップルや同性婚について勉強を続け続けていなかけらばならねーぞ』

I must continue to study about same-sex couples and same-sex marriage.

と自分に言い聞かせていますが、それでもどうしても一つ気になることがあります。

Still, there is one thing that inevitably bothers me.

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『ドラマの中で作られている食事は、成人男性の食事の量としては、少なすぎるんではないか?』

'Aren't the meals prepared in the dramas not enough for an adult male?'

あの量では、体格を維持できないし、下手すると病気になるんじゃないか、と心配になります。

With that amount of food, I worry that they won't be able to maintain my physique and will get sick if I'm not careful.

私は勿論、私の嫁さんの食べている量より少ない。

Less than what my wife eats, not to mention me.

まあ、ドラマの中で、『彼らは肥満に対して過度に神経質である』という設定は入ってはいるのですが、私は心配です。

I am concerned, although the drama includes the setting of 'they are overly nervous about obesity.'

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私、一時、拒食症になりかけたことがありました。

I, at one time, almost became anorexic.

男女関係なく、皆さんもご注意下さい。

Everyone, regardless of gender, should be aware of this.

「同性婚できないのは憲法違反」札幌地裁が日本初の判断 ―― このニュースが流れた時、私の取った行動は、裁判所の判例DBの検索をすることでした。

2023,江端さんの忘備録

映像の世紀バタフライエフェクト「田中角栄 列島改造の夢と転落」を見ました。

I watched "Kakuei Tanaka: The Dream and Fall of Reforming the Archipelago," The Butterfly Effect in the Century of Images.

私は、心底驚きました。

I was sincerely surprised.

田中角栄という人物は、私とその上の世代の人間に、「金」「権力」「信念(執念)」「正義」「悪」「権勢」「没落」「病気(死)」というものを、創作物ではなく、リアルな現実として示し続けた人物です。

Kakuei Tanaka was a man who continued to show me and the people of the generation above me that "money," "power," "belief (persistence)," "justice," "evil," "downfall," and "illness (death)" are not fictions but realistic realities.

私の価値観の何分の1かは、この田中角栄という人物のあり方に影響を受けてきたことは、どうしても否定できません。

I cannot deny that a fraction of my values have been influenced by how this man Kakuei Tanaka is.

その位の、凄い人物だったのです(私と同じ世代の人に聞いてみて下さい)。

He was that great man (Try to ask anyone in my generation).

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私が何に驚いたか、というと、この「田中角栄」という人物の人生が、『高々45分のドキュメンタリー番組で纏めることができた』ということです。

What surprised me was that the life of Kakuei Tanaka could be summarized in a 45-minute documentary program.

そして、その45分間の内容は、過不足なく、文句のつけようがなく、よくできていたのです。

And the 45 minutes of content was well done, not too much, not too little, not too much to complain about.

―― この番組は"これ"でいい。でも、"これ"でいいのか?

"This program is fine, but is it good enough?"

私は、これまで、NHKのドキュメンタリーを見ては、色々コメントをしてきましたが、今、嫌な汗をかいています。

I have been watching and commenting on NHK documentaries, and now I am breaking out in a nasty sweat.

『江端。お前、NHKのドキュメンタリーを見たくらいで、分かったような気になってるんじゃねーのか』

"Ebata, You think you know what you're talking about just because you've seen an NHK documentary."

と、回りから責められているような気持ちになっています。

I feel as if those around me are blaming me.

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この年末、政治家による裏金の問題が大事件に発展しています。

At the end of this year, the issue of back taxes by politicians has become a significant issue.

『最近の政治家の先生は、随分と簡単に事情聴取に応じるなぁ』『秘書の口は随分軽くなったもんだなぁ』と感じています。

"Political these days are very easily interviewed," and "secretaries' mouths have become much lighter."

このキックバックは、政治資金規制法の理念である「政治活動の資金の流れは、全て可視化する」という理念を、ぶち壊すものです。

昭和の政治家たちの、あの権力への固執、絶対に白状しない根性、必要なら秘書や証人喚問直前の人物を自殺に追い込む(本当の話。興味のある人は調べてみて下さい)までの暴力 ――

That adherence to power of Showa-era politicians, the guts to never come clean, to drive secretaries and people just before testimony to suicide if necessary (true story. If you're interested, look it up)

そういうことが当たり前であり、それ故、検察と政治家の闘いは、世間を巻き込んだ劇場型一大スベクタクルでした。

Such things were the norm; thus, the struggle between prosecutors and politicians was a theatrical spectacle involving the public.

そして、そういう闘いが頻発し、そういう騒動で常に日本の外交と内政は何度も停滞を余儀なくされたのですが、それでも、日本経済は成長をし続けました。

Although such frequent struggles and upheavals always forced Japan's foreign and domestic policies to stagnate many times, the Japanese economy nevertheless continued to grow.

『明日は今日より必ず良い』が絶対的に信じられるほど、当時の日本の国力は強かったのです。

Japan's national power at that time was so strong that people believed that "tomorrow will surely be better than today.

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価値観やルールは時代と共に変化し続け、私たちもまた、その変化に対応しなければなりません。

Values and rules change over time, and we must adapt.

それ故、今の政治家は、今のルールに応じた振る舞いをすべきであって、そして、それが正しい。

Hence, the current politicians should behave according to the current rules, and rightly so.

今の時代に、田中角栄のような人物が現われたら、どん引きされるだけだろうと思います。

If someone like Kakuei Tanaka were to appear today, I am sure he would only be met with dismay.

そういえば、芸能人の方も、色々と騒がしいようです。

Come to think of it, celebrities seem to be making a lot of noise, too.

この時代の政治家と芸能人は、この窮地をどう凌いでいくか ―― "昭和"とは違う、"令和"の闘いを観覧させて頂きたいと思います。

I would like to see how politicians and entertainers of this era will overcome this predicament -- I would like to watch the struggle of the "Reiwa" era, which is different from the "Showa" era.

間違いなく私の一票が入る政党

2023,江端さんの忘備録

これまで、私、色々な世界紛争について、えらそうにコメントを書いてきましたが、別段、世界紛争について勉強をしている訳ではないのです。

I have written comments on various world conflicts in a glib manner, but I am not a student of world conflicts.

はっきり言って、私のコメント程度の内容であれば、『ゴルゴ13』を読めば、誰でも語れます。

To be clear, anyone who has read "Golgo 13" can speak to the extent of my comments.

「ゴルゴ13」を長女に買い与えました

もちろん、『ゴルゴ13』が、全て正しいことを書いている訳ではありません。

Of course, "Golgo 13" does not write everything right.

通信技術やAI技術については、かなりの誤解がありますし、最近のITのトレンドは「外している」内容も多いです。

There is a great deal of misunderstanding about telecommunications and AI technologies, and many recent IT trends are "nonsense" in their content.

例えば、『今時、国際電話なんぞするか(SNSの通話機能を使うのが普通)』と突っ込みたくなることもありますが、まあ、それは野暮というものでしょう(苦笑してしまいますが)。

For example, I sometimes feel like saying, "Nowadays, people don't make international calls (using the call function of social networking services is normal)," but I guess that would be a bit of a senseless

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「ゴルゴ13」には、数多くのイスラエルの軍隊や諜報機関が登場します(新谷かおるさんの漫画(例:エリア88)にも多いです)。

Numerous Israeli military and intelligence agencies appear in "Golgo 13" (and many in Kaoru Shintani's manga (e.g., Area 88)).

ゴルゴ13の中のイスラエルの軍隊や諜報機関は、はっきりいって「カッコいい」。

The Israeli military and intelligence agencies in Golgo 13 are "cool," to say the least.

緻密な作戦計画、大胆な実行、知的な現場判断で、ターゲットをピンポイントで破壊、殺害して、忽然と姿を消す。

With meticulous operational planning, daring execution, and intelligent on-the-spot judgment, they destroy and kill their targets with pinpoint accuracy, then disappear without a trace.

本当に「想定外」なのですか?(2011-03-29の日記)

例えば「モサド」は、世界最高のスパイ組織として描かれ続け、私たちのようなゴルゴ13のファンを魅了したものです。

For example, "Mossad" continues to be portrayed as the world's most excellent spy organization, which fascinated Golgo 13 fans like us.

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江端:「今回のガザ地区侵攻、インテリジェンスの欠片もない」

Ebata: "This invasion of the Gaza Strip, there is not a shred of intelligence."

嫁さん:「非武装の市民の殺害を『やむを得ない』と開き直るなんて、見苦しいにも程がある」

Wife: "To reopen the killing of unarmed civilians as 'unavoidable' is beyond unseemly."

もっとも、今回の侵攻を最初にしかけたのはハマスです。ハマスへの報復はイスラエルにとって当然の権利です。

However, it was Hamas that first launched this invasion. It is Israel's right to retaliate against Hamas.

ただ、それも、程度の問題だと思うのです。

But I think it is also a matter of degree.

『自国の民間人が1000人殺害されたら、敵側の民間人を1000人巻き添えにする』というのは、是非はともあれ、一つの落とし所だと思うのです。

I think 'if 1,000 civilians in your country are killed, 1,000 civilians on the enemy side will be collateral damage' is one possible pitfall, regardless of the pros and cons.

しかし、20倍もの非戦闘員を殺害し、今なお殺害を継続している ―― 『本当に、どうかしているんじゃないか』と思う。

But they have killed 20 times as many noncombatants and continue to do so -- 'Really, I think they're out of their minds.

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ゴルゴ13の「かっこいい」イスラエル軍や諜報機関は、私の中で幻想になりました。

The "cool" Israeli military and intelligence agencies of Golgo 13 became an illusion in my mind.

というか、それらは『最初から、ゴルゴ13の中だけに存在していたフィクション』だったのかもしれません。

Or perhaps they were 'fictions that existed only in Golgo 13 from the beginning.

2023,江端さんの忘備録

「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている」の主人公は、一貫して、数学嫌いのキャラクターとして描かれています。

The main character in "My Youth Romantic Comedy is Wrong as I Expected" is consistently portrayed as a character who hates math.

しかし、私は、このキャラクター設定に違和感を感じています。

However, I feel uncomfortable with this characterization.

この主人公は、緻密な人間関係と、自分で発生させたイベントのその後の波及について正確な予測まで行う能力を有しています。

This protagonist can make precise relationships and even accurate predictions about the subsequent ramifications of the events he generates.

人間関係について、彼は、多変数最適解の解法を使っていますし、時間変化においては、人間の忘却関数などを指数関数でイメージしています。

He uses a multivariate optimal solution method for human relationships, and for time variation, he uses an exponential function to imagine the human forgetting function, etc.

つまり、彼は、日常生活で数学を使い回しながら、数学嫌いなのです。

In other words, he hates math, even though he uses it all over his daily life.

これは「数学の目的が、唯一解の求解にある」という、誤った思い込みによる弊害です。

This is a detrimental effect of the false assumption that the purpose of mathematics is to find the only solution.

私は数学の本質は、「ファルミ推定」にあると思っていますので、このようなキャラクターのデザインを本当に残念に思っています。

I regret the design of these characters because I believe that the essence of mathematics is "Falmi Estimation."

「『偏差値25くらいの雑誌』という無知性への批判こそ、あなたの無知性の証拠よ」

というか、たいていのアニメでは、「数学が好き」という奴のキャラクターは、嫌な奴だったり、敵だったりする、となっていますね。

I mean, in most animations, the character of the guy who "likes math" is a jerk or an enemy.

まるで「数学好き」な人間が、『人格的に劣っている/歪んでいる』かのような描き方です。

It is as if people who "love math" are portrayed as 'inferior/distorted in personality.'

世間の、数学への悪意を感じます。

I feel the world's ill will toward mathematics.

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で、以前、私は、こちらの日記で、

Earlier, I wrote the folloiwng in my journal,

アニメ「葬送のフリーレン」のオープニング(日本語と英語版の両方)を聞かせれば、英語や国語が『人を感動させる道具(あるいは武器)になる得る』という実例を、分かって貰えるんじゃないかなぁ、とか考えています。

―― 子供の『一体何の為に勉強するの?』に対して、大人にはそれに応える義務がある

"Against the child's "What on earth do I study for?" Adults must respond to this question."

と言いました。

この解答の一つとして、

One of the solutions to this, I think one of the answers to this question is that

『数学を勉強すると、新しいAI技術の登場に対して、恐怖心を減らすことができる』

"Studying mathematics can reduce the fear of new AI technologies."

ということは、言えるのではないかなぁ、と思っています。

以前から、私、『AI技術に使われている数学そのものについては、高校数学の範囲で理解可能である』であると言い続けてきました。

I have been saying for a long time that the mathematics used in AI technology can be understood within the scope of high school mathematics.

これに関しては、生成AIが登場している現在であっても、意見を変えていません。

I have not changed my opinion on this, even with the advent of generative AI.

本当は、『自分で簡単なAIコアエンジンを自作」できれば言うことはありませんが、それはちょっと酷かもしれません。

In truth, there would be nothing to say if you could 'build your own simple AI core engine,' but that might be a bit too much.

しかし、「訳の分からないものに支配されている」と思うよりは、「(一応は)理解できるものに支配されている」と思える方が、安心感はありますよね。

However, it is more reassuring to think that you are governed by something you can understand (to a point) than to believe that you are governed by something you don't understand.

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もしかしたら、『支配』という言葉にひっかかりますか?

Perhaps you are caught up in the word 'domination'?

でも、人間は、すでに機械に支配されていますよ。『完了』しているといってもいいくらいです。

But humans are already controlled by machines, you know. You could even say that it's 'done'.

信号機、渋滞情報、ワクチン接種、新幹線の発券システムに至るまで、すでに、私たちはコンピュータの掌の上で踊っているだけです。

Already, we are dancing in the palms of our computers, from traffic lights to traffic jam information, vaccinations, to bullet train ticketing systems.

ただ、『そのコンピュータを作って動かしているのが、私たち人間である』という、その一点のみにおいて違うだけです。

The only difference is that we humans are the ones who make and run the computers.

数学を勉強することで、これらのシステムに対するフォビア(恐怖)は減ります。

Studying mathematics reduces the phobia (fear) of these systems.

AI技術についても同じことが言えるのではないかなぁ、と私は思っています。

I wonder if the same could be said about AI technology, in my opinion.

 

2023,江端さんの忘備録

今、働きながら大学生やっています。またもや苦学生に逆戻りです。

I am now a college student while working. I am back to being a struggling student again.

まあ、今回は「金銭的」ではなく、「体力的」「能力的」な苦学生ですが。

Well, this time, it is not "financial" but "physical" and "ability" struggling students.

研究活動も辛いですが、講義が辛いです。

Research activities are hard, but so are lectures.

オフィシャル言語が「英語」の授業は当然に辛いですが、それ以上に講義の内容が辛いです

Classes in which the official language is "English" are naturally hard, but the content of the lectures is even harder.

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とは言え、講義の内容は興味深いものです。

Nevertheless, the lectures are interesting.

今年度前半の教材は、こちらでした。

Here are the teaching materials for the first half of this school year.

私、以前ゲーム理論の話でコラムを執筆したことがありますが、そのゲーム理論と合わせて登場するのが、ギャレット・ハーディン博士の「コモンズの悲劇」という考え方です。

I have written a column before on game theory, and the idea of Dr. Garrett Hardin's "Tragedy of the Commons" appears in conjunction with that game theory.

「コモンズの悲劇」を学ぶと、多くの人は『人類に資源の共有なんかできない』と簡単に絶望してしまいます(私もそうでした)。

When learning about the "Tragedy of the Commons," many people easily despair (as I did) that 'humanity can't share resources.'

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ところが、2009年にノーベル経済学賞を受賞した、エリナー・オストロム博士は、「コモンズの悲劇」に果敢に挑戦されました。

However, Dr. Elinor Ostrom, the 2009 Nobel Prize winner in economics, boldly challenged the "tragedy of the commons.

彼女は、天然資源に適用される政策分析の基礎を批判した後、コモンプール資源問題が満足に解決された、あるいは不満足に解決された条件を探るために、ユニークな実証データを提供し、「コモンズの悲劇」を防ぐ要因を、豊富な事例を使って紹介しました。

After critiquing the fundamentals of policy analysis as applied to natural resources, she provided unique empirical data to explore the conditions under which common-pool resource problems have been resolved satisfactorily. She used many examples to show the factors that prevent "tragedies of the commons."

『「目から鱗」とは、こういうことを言うんだなぁ』と、私は素直に感動しました。

I was honestly moved by the words, "This is what 'scales from the eyes' means.

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「囚人のジレンマ」とか「コモンズの悲劇」は、理解しやすい簡単な事例ではあります。

The Prisoner's Dilemma or Tragedy of the Commons are easy examples.

しかし、それらを乗り越えてきた人類の英知が、この本には満載です(ちなみに、乗り越えれなかった事例も満載ですが)。

However, the book is full of the wisdom of humanity that has overcome these obstacles (although, by the way, it is also full of examples that could not be overcome).

『人類を舐めんなよ』

"Don't fuck with humanity."

と、諭されているような気がして、少し楽しい気分になりました。

She seemed to make me feel like that and fun.

Review of "GOVERNING the COMMONS" the Chapter 1st

Review of "GOVERNING the COMMONS" the Chapter 4th