今度のターゲットはVN-H68(カメラ)です。
で、取り敢えず、RTSPを取得できるかの確認作業に入りました。
VN-H68の初期設定IPアドレスは、192.168.0.2/24 になっており、私の自宅ネットワークのIPアドレスと見事にバッティングしていましたので、カメラのMACアドレスを使って、ルータに固定DHCPアドレスとして設定しなおして、ルータを再起動させました(ルータの再起動は、いつでもドキドキします)。
問題は、RTSPで転送したデータをどうやって表示するかですが、いつも通りVLCを使おうと思ったのですが、以下が失敗例です。
rtsp://192.168.0.2
rtsp://192.168.0.2:554
rtsp://192.168.0.2:544/XXXXX(適当なファイル名)
で、結局、製品の箱に入っていたCDファイルの中の
E:\VN-H68_VN-U78\VN-H68_VN-U78_ネットワークカメラAPIガイドV1.02.pdf
の中にあった以下の記載から、
VLCに以下の設定をしてみました。
rtsp://192.168.0.2/ONVIF/Streaming/channels/0
を設定しました。
なんか、レンズの配置を間違えたのか、逆さに写っているようですが、先ずは成功です。
次は、VLCを使わずに、Gstreamerを使って、直接RTSPを受信しました。
(結構すったもんだしましたが)結果として、以下のコマンドでラズパイで表示させることができました。
$ gst-launch-1.0 rtspsrc location=rtsp://192.168.0.2/ONVIF/Streaming/channels/0 ! rtph264depay ! h264parse ! avdec_h264 ! queue ! autovideosink
gst-launch-1.0
: GStreamerのコマンドラインユーティリティの実行ファイル名です。1.0はGStreamerのバージョン番号で、バージョン1.0を使用していることを示します。
rtspsrc location=rtsp://192.168.0.2/ONVIF/Streaming/channels/0
: RTSPソースを指定しています。location
パラメータには、ストリーミング元のURL(この場合はRTSPストリームのURL)を指定します。rtsp://192.168.0.2/ONVIF/Streaming/channels/0
は、カメラなどのデバイスが提供するRTSPストリームのアドレスを表します。
! rtph264depay
: RTP(Real-time Transport Protocol)パケットからH.264ビデオデータを取り出すデパケット化(デマルチプレクサ)エレメントです。
! h264parse
: H.264ビデオストリームを解析して必要なメタデータを抽出するエレメントです。
! avdec_h264
: H.264形式のビデオをデコードするためのエレメントです。avdec_h264
は、GStreamer内部で使用されるデコーダの一つです。
! queue
: デコードされたビデオデータを一時的にキューイング(バッファリング)するエレメントです。これにより、デコードと表示の間でのタイミングのずれを最小限に抑えることができます。
! autovideosink
: 自動的に適切なビデオ出力を選択し、デコードされたビデオを表示するエレメントです。環境によっては、X Window System上で動作するxvimagesink
などのビデオ出力プラグインが選択されることがあります。
ちなみに
cam@cam-desktop:~$ gst-launch-1.0 rtspsrc location=rtsp://192.168.0.2/ONVIF/Streaming/channels/0 ! rtph264depay ! "video/x-h264, framerate=1/1" ! h264parse ! avdec_h264 ! autovideosink
cam@cam-desktop:~$ gst-launch-1.0 rtspsrc location=rtsp://192.168.0.2/ONVIF/Streaming/channels/0 ! rtph264depay ! "video/x-h264, width=1920, height=1080, framerate=1/1" ! h264parse ! avdec_h264 ! autovideosink
gst-launch-1.0 rtspsrc location=rtsp://192.168.0.2/ONVIF/Streaming/channels/0 ! rtph264depay ! "video/x-h264, width=640, height=480, framerate=30/1" ! h264parse ! avdec_h264 ! autovideosink
これらは、表示側の問題であって、送信元のカメラのレートコントロールはできないみたい。
送信元カメラの送信制御は、
VN-H68(カメラ)の設定方法
のほうでやる必要がある。
$ gst-launch-1.0 rtspsrc location=rtsp://192.168.0.2/ONVIF/Streaming/channels/0 ! rtph264depay ! h264parse ! avdec_h264 ! videoconvert ! x264enc tune=zerolatency key-int-max=30 ! mpegtsmux ! srtserversink uri="srt://:12345" latency=500
gst-launch-1.0
: GStreamerのコマンドラインユーティリティの実行ファイル名です。
rtspsrc location=rtsp://192.168.0.2/ONVIF/Streaming/channels/0
: RTSPソースを指定しています。location
パラメータには、ストリーミング元のURL(この場合はRTSPストリームのURL)を指定します。rtsp://192.168.0.2/ONVIF/Streaming/channels/0
は、カメラなどのデバイスが提供するRTSPストリームのアドレスを表します。
! rtph264depay
: RTP(Real-time Transport Protocol)パケットからH.264ビデオデータを取り出すデパケット化(デマルチプレクサ)エレメントです。
! h264parse
: H.264ビデオストリームを解析して必要なメタデータを抽出するエレメントです。
! avdec_h264
: H.264形式のビデオをデコードするためのエレメントです。avdec_h264
は、GStreamer内部で使用されるデコーダの一つです。
! videoconvert
: ビデオのピクセルフォーマットを変換するためのエレメントです。必要な場合にビデオストリームのフォーマットを変換します。
! x264enc tune=zerolatency key-int-max=30
: H.264形式のビデオをエンコードするエレメントです。x264enc
は、x264エンコーダを使用してビデオをエンコードします。tune=zerolatency
は、低遅延を設定してストリーミングに適したエンコード設定を指定しています。key-int-max=30
は、キーフレームの最大間隔を設定して、頻繁にキーフレームを生成し、エラーの影響を最小限に抑えます。
! mpegtsmux
: エンコードされたビデオをMPEG-TSコンテナにパケット化するエレメントです。
! srtserversink uri="srt://:12345" latency=500
: SRTストリームを送信するためのエレメントです。uri="srt://:12345"
でポート番号が12345のSRTストリームを待ち受ける設定になっています。latency=500
は、500ミリ秒のバッファリングを指定しています。つまり、送信時にストリームに500ミリ秒の遅延がかかります。