2023,江端さんの忘備録

「暴力の人類史」という番組を見ました。

I watched a program called "A Human History of Violence."

題目から期待していた内容とは真逆で、「人類の暴力は減少し続けている」という内容でした。

The content was the exact opposite of what I expected from the title: "Human Violence Continues to Decrease".

しかし、私は『近代においては、戦争が、その分を喰っているんだろう』と思っていたのですが、戦争による死者数も減っているという内容でした。

But I thought, 'In modern times, war has probably replaced that,' but the number of deaths of war seems also to be decreasing.

暴力事件や戦争ニュースばかりで惑わされがちですが、数百年間のオーダーで見た時、人類は、暴力という本能を、理性という知性で押さえ続けてきた、ということです。

We are often misled by news of violent incidents and wars, but when viewed on the order of hundreds of years, humanity has continued to suppress its instinct for violence with the intelligence.

人類は、愚かな方向にのみ向いているように見えますが、案外そうでもないらしいです。

We apt to think that humanity seems to be oriented only in a foolish direction, but not so surprisingly

久々にホッする内容のドキュメンタリーでした。

It has been a long time since I was relieved by the content of this documentary.

ですが、やっぱり番組の題目は良くないと思う。

But I still think the title of the program is not proper.

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あ、そういえば、

―― 法律とは、「数学の証明」あるいは「システムのプログラミング」と同じである

Oh, by the way, the book mentioned here has arrived.

で記載した本が届きました。

管理システム(シビュラシステム)で守られるだけでは、人類として、ちょっと情けないですよね。

It is a bit woeful for us, as a human race, to just be protected by a management system (Sibyla system).

2023,江端さんの忘備録

日常的にChatGPTを使い倒しています。

I use ChatGPT on a daily basis.

「珍しく本当に役に立ちそうなAI技術」と認めています。

I admit "It's a rare AI technology that could be really useful".

しかし、ChatGPTは、(現時点では)『分からなくても答えを捻り出す』という悪いクセがあります(かなり見抜けるようになってきましたが)。

However, ChatGPT has a bad habit (at the moment) of "twisting answers even not knowing them" (although I'm getting pretty good at spotting them).

ですので、論文の要約などを語らせる時には、ダブルチェック用に使っています。

So I use it for double-checking when I have them talk about summaries of papers, etc.

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ChatGPTのアプリケーションで、私に衝撃を与えたのが、コレです(YouTubeに飛びます)

One application of ChatGPT that struck me was this one (jump to YouTube).

ChatGPTによる英会話の対話授業です。

This is an interactive class for English conversation by ChatGPT.

スマホで会話のキャッチボールをすることができて、その会話に違和感がない。

I can catch a conversation on my phone and feel comfortable with that conversation.

どっかの会社のマヌケなChatBotとは比較になりません。

It cannot be compared to some company's dumb ChatBot.

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私は生れて始めて『AIによる廃業』の予感を感じました ―― 最初の犠牲者は、語学教師です。

For the first time in my life, I had a premonition of "AI out of business" -- the first victims will be language teachers.

だって、英語が当たり前にしゃべれないような教師が、教育現場で英語を教えている国なんて、我が国だけですよ。

Japan is the only country in the world where teachers who do not speak English teach English in an educational setting.

AI技術のプログラムを組めない奴が、AI技術のプログラミングを語っているのと同じくらい滑稽です(ええ、はっきり言って、私は、そういうやつらを"バカ"にしているのです)。

It is as ridiculous as someone who can't program AI technology talking about programming AI technology (Well, to be clear, I am making fun of them).

上記の映像を見て頂ければ明らかですが、そんな教師より、ChatGPTの方がはるかに"マシ"です。

As the above video clearly shows, ChatGPT is much "better" than such teachers.

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私、以前、英語の本質は「コミュニケーション」ではなくなり、単なる「インターフェース」になるという預言をしてきました。

I, previously, have prophesied that the essence of English will cease to be "communication" and become merely an "interface".

英語が機械とのインターフェースになる日

それは、人間の内面も外面も「属性」として纏められた上で、さらにそれらの全てがスルーされて、「その人」と「私」の関係性は「価値があるか/ないか」のみの価値観で支配される世界観になる、という預言です。

Both the inside and outside of a human being are put together as "attributes" and then all of them are further passed through and the relationship between "that person" and "I" becomes a worldview governed only by the value of "is/is not worth it".

位置情報サービスからインタフェース社会へ

ところが、このChatGPTの語学教育機能は、私のこの「インタフェース世界観」を、すっかり低次元にまで落してしまったのです。

However, the language education function of ChatGPT has completely reduced this "interface worldview" of mine to a lower level.

つまり、「機械(コンピュータ)に語学を教えてもらう」ことで、「機械(コンピュータ)とコミュニケーションを行う手段」を習得することになった、ということです。

In other words, by "having a machine (computer) teach you a language," you have acquired "a means of communicating with a machine (computer).

纏めますと、『英語のコミュニケーションにおいて、「人間」が介在する意味が失われた』 ―― ということです。

It means that the significance of "human" intervention in English communication has been completely lost.

2012,江端さんの忘備録

私が、位置情報サービスの研究を行ってきたという話は、すでに何度か致しました。

この研究を進める上で、最も大変だったことは、技術開発ではありませんでした。

傲って(おごって)いると思われると嫌なのですが、詰るところ、技術というものは、金と人があれば、ある程度まではなんとかなるものなのです。

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位置情報サービスの研究の最大の敵は「嫌悪感」でした。

いわゆる「どこにいるか第三者に知られるのが嫌」という奴です。

「プライバシー」という言葉で良く語られてましたが、この「嫌悪感」なるやつは、まったく異なる観点から、我々の研究を技術開発を徹底的に邪魔しまくりました。

『そんな、プライバシーの侵害になるサービスが流行る訳がない』だの『人格権の侵害』だの、と、まあ色々言われて、研究の邪魔になること、まあ果てしなかったこと。

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私は、その度に思ったものです。

「あんたは、あんたの時間に、突然、予告もなく割り込んで、プライバシーを平気で破壊する機械 ―― 携帯電話 ―― を持ち歩いているが、それは良いのか?」

とか、

「世界中の地図を開示され、さらに自宅の外観写真まで公開されて、大騒ぎしていたのに、今は、もうどうでも良くなったのか?」

とか、

「殆どの駅に、ほぼ間断なく設置されている監視カメラは、あんたの顔を完璧に記録しているが、これは気にならないのか?」

とか。

私が不愉快に思うのは、プライバシーを標榜するくせに、その取扱に一貫性がなく、論理破綻していることです。

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しかし、まあ、「嫌悪感」とはそういうものだということは理解しています。

完璧に論理的であることは、人間であることを否定するようなものでしょうから。

それと、年頃に至ってない娘を持つ父親としては、娘達の位置情報は勿論、電話、メールアドレス、その他、ありとあらゆる情報が、第三者に漏洩することは、やはり心配ではあります。

とは言え、我々の存在している場所が完全に把握され、第三者に共有されることは、時間の問題だと思います。

#Facebookで、私はこれを確信しましたね(後日語ります)。

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では、ここで一つのテーゼを提供してみたいと思います。

世界の全ての人間の位置情報が、全て開示された世界において、何が起こるか?

私には、一つの仮説があります。

「どーでも良くなる」

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我々は他人の行動やプロセスには興味がなくなり、

その人の嗜好や属性も気にならなくなり、

その人と私との間におけるインターフェースだけが重要な要素になる、と。

隠されない(隠すことができなくなった)本人のプライバシーは、本人の属性としての個性と同化します。

その気の遠くなるような膨大な種類の価値観は、もはや、その人が「何を嗜好しているか」という観点を消滅させてします。

ただ、「その人」と「私」の関係性は、「価値があるか/ないか」のみの価値観で支配される世界になる、ということです。

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うーん、これでは良く分からないか。

では、卑近な例ではあるが、実施例を提示してみよう。

例えば、

「ゴスロリの衣装を着ている上司(男性)に、書類の決裁の印鑑を貰いに行く」

「パンクファッションをしている銀行員に、融資の相談をする」

「幼女趣味であることが分っている社長の会社に、入社する」

というイメージでしょうか。

# うーん、上手くないなぁ・・・。まだ私も整理しきれていないのです。

要するに、ありとあらゆる人間としての属性を切り捨てた、究極の「インタフェース社会」の具現化、と言えるものになるのだろう、と考えています。

2013

私は、基本的に言語以外のコミュニケーション(身振り、手振り)で、多くの国で何とかしてきました。

もちろん、ビジネスでは通用しませんが、旅行程度であれば、世界中どこでもなんとかしてみせる ―― という、漠然とした自信があります。

ですので、私は、言語に関しては「語彙」を重視する立場で、「発音」など本当にどうでもよいと思っていました。

しかし、先日のNHKのラジオ英会話番組で、私のこの考え方を根本から破壊しかねない事例が紹介されていました。

―― 英語のコミュニケーションの相手は、「人間」ではなく「機械」になる

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確かに、覚えがあります。

米国赴任中、電話をつかって予約をしようとしたとき、電話自動応答システムが対応してきて、色々と質問をしてきました。

『あんたは、何をしたいんだ。次の1~5の中から選べ』

と、まあ、この程度はよいのですが、

『どの空港から、どの空港へ、何日の何時の飛行機に乗りたいのか』

との、問いに対する自動音声システムは、ほぼ100%、

『ごめん。わかんない。もう一度言ってくれないかな(I am sorry, I don't understand what you said. Would you please try it again?) 』

と、の応答してくる。

で、同じ質問を三回された挙句、"Sorry, See you again" と言われて、一方的に電話を切られる。

そして、電話の受話器を持ちながら、呆然と立ちすくむ私がいる、と。

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相手は自動音声システムですから、身振り手振りが通じないのは当然として、聞き返し(Pardon?,Sorry?) や、「私は、あの有名な日本人なんだ(I am a Japanese, you know well)」が、通じない。

これは辛い。

これは、いわゆる私が主張してきた、「江端メソッド」を根底から破壊されかねないトレンドと言えましょう。

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私は、以前、寄稿コラムで、「日本の製造メーカーですら、日本語のマニュアルを作らなくなった」というお話をしました。

このような潮流が、自動音声システムにまで拡張しないと、誰が断定できるでしょうか。

コールセンタの無人化は、経費削減の観点から、絶対に止まりようがありません。これは、システムのエンジニアとして断言します。

そして、多言語対応なんぞ論外。対応言語を一元化したいと思うのは当然のことです。

TPP等によって、生保、医療、その他の分野のサービスが日本への流入してくることは確定でしょう。

日本語対応するが莫大な経費がかかる企業が勝つか、日本語対応しないが安価なサービスを提供できる企業が勝つか、今の段階では断言できません。

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我々には2つの道があります。

A:徹底的に英語の、特に発音に関する教育を徹底的に「破壊」して、機械とのコミュニケーションの芽を今のうちに手折る、という戦略。

B:機会とのコミュニケーションを前提に、発音を最重視する英語学習にシフトする戦略

私としては、どっちの対応も嫌です。

私の第三の戦略は、「C:このようなトレンドが、あと10年来ないことをひたすら祈り続ける」です。

2023,江端さんの技術メモ

wsl -d Ubuntu-20.04で起動しようとして、Error: 0x80040326 Error code: Wsl/Service/0x80040326 と言われた時の対応

で対応できたのは良いのですが、今度はDocker Desktopが動かなくなりました。

いわゆる、"これ"です。

error during connect: This error may indicate that the docker daemon is not running.: Get http://%2F%2F.%2Fpipe%2Fdocker_engine/v1.24/containers/json: open //./pipe/docker_engine: The system cannot find the file specified.

以下のページを参考にさせて頂きながら、色々対策していました。

https://remix-yh.net/2139/#:~:text=%E3%81%8C%E3%80%81%E5%A4%89%E6%9B%B4%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%AA%E3%81%84%E3%80%82-,%E8%A7%A3%E6%B1%BA%E7%AD%96,%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82

https://engineer-ninaritai.com/docker-desktop-not-work/

などを調べていましたが、

「Docker Desktop for Windows」が起動しなくなった?

を最後の手段として腹を括ったところで、動かなかったDocker Desktopでボタン押したアップデートが突然走り出しました。

で、DBのDockerを起動して、psqlでアクセスしたらちゃんとDBが動いていることが確認できました。

こーゆーことが多いので、Docker Desktopは嫌いなんですよ。
(こんなトラブルが「顧客デモの直前」に起きたら、と思うとゾっとします)

2023,江端さんの忘備録

メルトダウン File.8 「後編 事故12年目の“新事実”」を見ました。

I watched "Meltdown File.8 "Part 2: New revelations 12 years after the accident""

茫然自失(ぼうぜんじしつ) ―― というのでしょうか。

I guess I could call it "stupefaction".

『テレビを見ながら、立ち竦(すく)む』という、という体験をすることになりました。

I had to go through the experience of 'standing there, stunned, watching TV.

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この番組の要旨を、乱暴に3点で纏めます。

I will summarize the gist of this program in three roughly different points.

(1)あの消防隊員の皆さんの文字通り『命をかけた』原子炉への給水が、逆にメルトダウンを加速することになった

(1) The water supply to the reactor that the firefighters literally "risked their lives" for accelerated the meltdown.

(2)原子炉の圧力を下げる「ベント」は、あの段階では「やらない方がよかった」

(2) "Venting" to reduce reactor pressure "should not have been done" at that stage

(3)ところが、上記(2)によって、原子炉の圧力が下がり、その結果、まったく予想していなかった貯水場から水が引き上げられて、結果として、溶解した燃料を冷やすことになった

(3) However, (2) above caused the reactor pressure to drop, resulting in water being pulled up from the water reservoir, which was completely unexpected, and consequently cooling the dissolved fuel.

つまり ―― その時点において「もっとも良い」と判断した選択が「最悪の事態を導き」、その「最悪の事態が、結果としてさらなる最悪の事態を防いだ」ということであり、

In other words -- the "best" choice at the time "led to the worst," and that "worst prevented further worsts" as a result.

私にとって、最大の衝撃は、

For me, the biggest shock was, that,

『システム制御を行う人間の意図と全く関係なく、勝手に事態が進み、勝手に停止した』

"The situation that proceeded on its own, and then stopped on its own, completely beyond the intentions of the people controlling the system"

ということです。

これは、原子力を制御するエンジニアにとって『完全敗北』といっても過言ではありません。

It is no exaggeration to say that this is a 'total defeat' for the engineers who control nuclear power.

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原子力発電所の運用については、電力会社や委託先の大学で、考え得る限りの事故シミュレーション(模擬試験)を行なっていると言われています。

It is said that the power companies and the universities to which they outsource the operation of nuclear power plants conduct every conceivable accident simulation.

シミュレーションの実施以前に、そのような事故シナリオを考え出すストレスは、想像を絶する苦しい作業だと思います。

I know that the stress of coming up with such an accident scenario prior to conducting the simulation is an unimaginably painful task.

しかし、現実の事故は、そのような膨大なシミュレーションの想定を、易々(やすやす)と乗り越えて、やって来るのです。

However, real accidents easily overcome such a huge number of simulation assumptions.

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以前から申し上げておりますが、制御システムというのは、自動車であれ、飛行機であれ、発電所であれ、ロケットであれ、繰り返し失敗を続けることで、その安全性や信頼性を、少しずつ向上させていくものです。

As I have said in the past, control systems, whether for automobiles, airplanes, power plants, or rockets, gradually improve their safety and reliability through repeated failures.

『"失敗"からしか学べないなら、学ぶためには"失敗"し続けなければならない』

ところが、「原子力発電所」だけは、この制御システムの大原則が使えない。

However, only "nuclear power plants" cannot use this major principle of control systems.

失敗のリターンが、メチャクチャにデカイからです。

Because, the return on failure is huge.

■事故から12年経った今でも、2万人が避難生活を続けている

"Twelve years after the accident, 20,000 people are still living in evacuation shelters"

という、現状の悲劇は勿論ですが、

This is, of course, the tragedy of the current situation, however,

■今回の事故の最悪ケースでは、東日本の全てが立ち入り禁止地区になっていた

"In the worst case scenario of this accident, all of eastern Japan would have been a no-go zone"

ことを、否定できる人間はいません。

No one can deny this.

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という訳で、私は、いつも通りの結論に至ってしまうのです。

So I come to the same conclusion as usual.

―― 日本国内において、生涯で2~3回は原発事故に遭遇し、最低1回は放射能汚染被害を受ける

私達の取り得る2つの未来

2011,江端さんの忘備録

ルドルフ:

―― 目下の所、君達が作ることを許そうと思っている発電所はどういう種類のものなんだい?

彼らはいつでもどんな発電所にでも反対してきたじゃないか

火力も地熱も、最も綺麗なエネルギーといわれる水力も環境破壊を理由に反対する

だが太陽熱発電には広大な土地が必要だし風力だって景観上の問題はどうしようもないだろう

海洋エネルギーは環境を支配している媒介変数の絡みも把握できていないし必要なデータも簡単には手に入れ難い

もしそれらが経済的に見合うようになってもだよ・・・何の問題もない方法などありはしないんだ

だから、・・・もし君が、それを覚悟の上でAなら我慢するがBは認めないと言うならばそれもいいだろう。だが、何も譲りたくないが分け前だけは欲しいと言うならオレは何も話したくない ――

(三原順著 「夕暮れの旅」)

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よろしい。

彼(ルドルフ)の言っていることは、筋が通っている。私も決めることにしよう。

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といっても、我々が取り得る案は、大きく以下の2つしかないと思います。

第1案:「A(電力が足りないこと)なら我慢するが、B(原発の存続)は認めない」

「我慢」とは、

◯毎年の季節毎の計画停電を認める

◯日本国の経済成長の停滞または下落を認容する

◯従来通り娯楽が享受できないことも諦める

◯経済大国の地位を放棄し国力の低下を容認し、他国から屈辱的な取扱(戦争や侵略等も含めて)を諦める

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第2案:「A(放射能汚染の可能性)なら我慢するが、B(電力が足りないこと)は認めない」

「我慢」とは、

◯危険水準ギリギリまでの放射能汚染下での生活を覚悟する

◯危険な放射能汚染区域からの突然の退去を容認する

◯放射能の危険(衣食住全般)を折り込み済みで今後の人生を生き、更に子供達や子孫にもそれを強いる

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「どっちもいや」は、もう許されません。

あなたは、どちらを選びますか。

私は、決めました。

2023,江端さんの忘備録

昨日、以下のような日記をアップしました。

「仲間を作らない」「友人を持たない」「恋人を諦め、結婚を人生のスコープ外とする」

The following diary was uploaded yesterday.

ちょっと調べてみたら、「ToPick -飲み会、デートで使える話題提供アプリ」なるものがあるようです。

I did a little research and found that there is something called "ToPick - an app that provides topics of conversation for drinking and dating".

このアプリ、恋人との電話の会話などでは使えそうですが、デートで使うのは厳しそうです。

This app could be used for phone conversations with a girlfriend, but it would be difficult to use it on a date.

ヒアリングのインターフェースに関しては、

As for the hearing interface,

―― 骨伝導イヤホンを装着して音声で聞く

"wear bone-conduction earphones and listen to the voice"

とかすれば、なんとかなりそうですが、入力インターフェースが問題です。

would help, but the input interface is a problem.

デートをしながら、どうやってスマホに指示を出すか?

How do you give directions to your phone while on a date?

『デート中のスマホの会話を監視し続け、適切なタイミングでスマホが自動的に話題を提供してくれるアプリ』の開発が必要となります。

The development of "An app that keeps monitoring the conversation on your phone during the course of a date, and at the appropriate time, your phone will automatically provide a topic of conversation" should be needed.

しかし、これは、現在の技術で十分スコープ内です。

However, this is well within scope with current technology.

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―― カップルの双方が、話題提供アプリと骨伝導イヤホンを装着してデートをする未来

-- A future where both couples date wearing a talking-head app and bone-conduction earbuds.

私、この未来が「同時通訳アプリよりも早く登場する」と思います。

Me, I think this future will appear "faster than simultaneous interpretation apps".

なぜなら、ユーザ数がケタ違いだからです。

This is because the number of users is off the charts.

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このアプリの登場によって『既存のデートの概念が、根底から覆(くつがえ)る』と思います。

I believe that this application will "overturn the existing concept of dating from the very foundation".

ただ、どういう風に覆るのかは、まだ分かりません。

However, I do not yet know how it will be overturned.

『陽キャの恋愛一極支配を崩す、恋愛機会均一を成しとげるか』

"Can we achieve an equal opportunity for love that will break the unipolar dominance of love in the extrovert?"

はたまた、

or,

『恋愛格差を、絶望的なまでに拡大させるか』

"Are we going to let the love gap widen to the point of hopelessness?"

大変興味深いです。

It is very interesting.

皆様のご意見もお伺いしたいと思います。

I would like to hear your opinions as well.

2023,江端さんの技術メモ

英語論文の現在形と過去形の使い分け

person agent か、human agentか?

person:普段「1人の人」を指す。
persons:フォーマルな場面で使う。
people:普段「複数の人」を指す
human:神や動物、ロボットではなく「人間」。
man:「男性」「人」「人類」。最近は「人」「人類」の意味で使うのは避ける傾向にある。
guy、fellow、bloke:口語で「やつ」。

"human agent"で良いように思う。


「自律判断」という英訳で悩む → ここは、"Google裁定"に任せる
"autonomous behavior":149,000
"autonomous decision":383,000
"self-determination": 510,000,000
"autonomous decision" & "algorithm": 82,200
"autonomous behavior algorithm" 146
"autonomous decision" & "algorithm":82,200
"autonomous decision algorithm":1,300
"self-determination" & "algorithm": 421,000
"self-determination algorithm":1,520

結論: "self-determination"が勝者だと思うけど、論文の下書きみたら、"behavioral psychology"が乱発されていた。今、ここで、これを換えると、前後の文章も替えなければならないので、本件は放置する。


住民 resident と inhabitant の違い

どちらも住民という意味ですが
resident は、特定の地域の居住者のことを指し、一時居住者も含むのに対し、
inhabitant は、その地域に長く住む集団に属するものを指します。
どちらも通例では、sをつけた複数形で使われることが多いようです。

resident は、「住民」の他に「居住者」とも訳されますし、名詞の他に形容詞としても使われますが、inhabitant は、名詞のみで、「住民」の他に「定住者」や「生息動物」という意味にもなります。この動詞形は inhabit となり、「に居住している」「に宿る」「巣食う」という意味です。


「課題」をどう訳すか?
→"技術課題"は、"technical problems"でいいみたい(problemを使うと、"問題点"みたいに聞こえるので、"challenge"を使いたくなるけど)
https://www.bizmates.jp/blog/kadai-eigo/

Problem(課題、問題)

Problemは「解決すべき問題」という意味で表現したい時に使います。不利益や不都合を来たす物事を指します。

[例文1]
This is a problem our company needs to work to resolve in the long term.
これは我が社が長期的に取り組まなくてはならない課題です。
[例文2]
Does anyone have a good idea to resolve the problem?
この課題を解決するためのいいアイディアはありますか?
[例文3]
The biggest problem of this project is the lack of human resources.
このプロジェクトの一番大きな課題は、人材が不足していることです。

Task(課題)

Taskは「やらなければならない作業・仕事」というニュアンスです。日常的な業務レベルで与えられた軽めの仕事や宿題を指します。

[例文1]
The only task I have left for this week is making my presentation slides.
今週残る課題はプレゼンテーションの資料作りです。
[例文2]
Thanks for helping me out. I was able to complete my task by the due date.
手伝ってくさってありがとうございました。なんとか期日までに課題を終えられました。
[例文3]
The president gave me a task to come up with a better marketing message.
社長からより良いマーケティングメッセージを策定するように、という課題をいただきました。

Assignment(課題)

AssignmentはTaskに似た意味合いを持ちますが、「任務」や「任された仕事」と、大きめの課題といたニュアンスです。上司から割り当てられた課題は、このAssignmentで表現します。ビジネスシーンだけでなく、学校でも宿題の意味で使われる表現です。

[例文1]
Let’s complete this assignment with everyone in the department.
この課題は部署全員で協力して完了させましょう。
[例文2]
I got a new assignment from my boss. I need to get it done within this year.
上司から新しい課題を渡されました。今年中に完了しなければなりません。
[例文3]
I’d like to give this assignment to Gabriel. It’s not going to be easy, but I think it will help him gain experience.
この課題はガブリエルにアサインしようと思います。難しいでしょうが、彼にはいい経験になると思います。

Issue(課題)

Issueは「議論すべき事象や問題」というニュアンスの表現です。Problemはそのもの自体がトラブルになりかねない問題を意味しますが、Issueはその事柄について賛成する人・反対する人に二分されている場合など、明らかに問題と言いきれない時や、角が立たないよう「問題」と呼ぶのを避けたい時に使います。

[例文1]
We should resolve this issue ASAP.
この課題は早急に解決したいですね。
[例文2]
The rising costs of our factories in Asia are a serious issue for our company.
アジア圏の工場でのコストの増加は弊社にとって大きな課題となっています。
[例文3]
At our company, we are taking social issues such as SDGs seriously.
弊社では、SDGsをはじめとした社会の課題に熱心に取り組んでいます。

Business(課題)

Businessは一般的に「仕事・事業・業務」という意味で使われますが、「片付けなければならない仕事」という意味でも使用されます。頻繁に使われる表現ではありませんが、これもissue のように婉曲な「問題」の言い方になります。

[例文1]
That is none of your business. I will take care of it.
それは私の課題なので責任を持って終わらせます。
[例文2]
I have some business I really need to take care of by the end of the day.
どうしても今日中に片付けなくてはならない課題があります。
[例文3]
It looks like we’ve got some business to do.
どうやら課題がでてきたようですね。