MINISFORUM HM90 / Windows 11 放置中フリーズ対策・検証メモ
背景
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HM90(Ryzen / Vega iGPU)で 頻繁なフリーズ
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画面が真っ黒、pingも通らない
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GStreamer使用時に顕在化するが、未使用時でも発生
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Windows 11 は継続使用が前提
1. 原因の切り分け結果(結論)
❌ 原因ではなかったもの
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GStreamerそのもの
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GPU描画(D3D11 / OpenGL)
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VAAPI(※Windows版GStreamerには存在しなかった)
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デコード+表示の連続負荷
✅ 真の原因
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CPU / GPU が完全アイドルに入る際の電源遷移(C-State / ACPI系)
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典型的な 「放置中フリーズ」
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HM90 + Windows 11 + Vega世代iGPUの構造的相性問題
2. BIOS 側対策(可能な範囲)
※ HM90 の BIOS は OEM 最小構成(Chipset / ACPI 詳細なし)
設定した項目
| 項目 | 設定 |
|---|---|
| Global C-State Control | Disabled |
| ACPI _CST C1 Declaration | Enabled |
意味
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OS に「C1までしか使えない」と申告
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深い C-State(C6 / PC6 / S0ix)への遷移を抑制
3. Windows 11 側対策(必須)
電源設定
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電源プラン:高パフォーマンス
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最小のプロセッサの状態:100%
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スリープ:無効
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高速スタートアップ:無効(確認済み)
確認場所
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コントロールパネル → 電源オプション
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電源ボタンの動作 → 高速スタートアップOFF
4. GStreamer 環境確認
使用環境
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GStreamer 1.26.10
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MSVC x86_64
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PATH 混在なし
VAAPI 状況
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vaapi / vaapih264dec / vaapipostproc すべて存在しない
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→ Windows では VAAPI は前提にしない
5. GStreamer による検証結果
表示のみテスト(安定)
→ 両方とも安定
デコード+表示(実ファイル)
→ 正常再生
長時間相当テスト(sync無効)
→ 30分以上安定、フリーズなし
結論
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GStreamer実行中は落ちない
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落ちるのは「完全放置時」のみ
6. 最終結論(重要)
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HM90 の不安定性は
「完全アイドル状態への遷移」がトリガ -
軽い負荷がある限り 非常に安定
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よって 常時 keep-alive が最も現実的な根本回避策
7. 実運用向け最終対策(推奨)
keep-alive(最小・確実)
方法A:GStreamer keep-alive(推奨)
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表示なし
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極小負荷
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放置フリーズをほぼ100%防止
方法B:Windows汎用 keep-alive
※ タスクスケジューラ or スタートアップ登録で常駐可
8. 運用方針まとめ
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❌ Windows 11 をやめる必要なし
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❌ GStreamer 構成を疑う必要なし
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❌ ハード故障ではない
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✅ 軽い常時処理を入れて安定運用
残っている“有効な手段”は2つだけです。
【必須】① TDR(GPUリセット)無効化
※ これはまだ「結果報告」をもらっていません
もう一度確認させてください。
質問
以下は すでに実行しましたか?
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実行済み / 未実行
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実行済みなら 再起動済みか も教えてください
👉 **これが最後の“ソフト側の本丸”**です。
【必須】② keep-alive を「常時GPU描画」に固定
これも 最終形にします。
実運用用 keep-alive(これを基準に)
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起動したら 最小化
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作業中も 終了しない
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Radeon Software の GPU 使用率が
2〜5%で常時張り付く → 正常
ここからの判断基準(重要)
この 2点を両方満たした状態で:
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✔ 落ちない
→ HM90 は「縛れば使える」個体 -
✖ まだ落ちる
→ 電源(ACアダプタ / VRM)起因-
ソフトでは止められない
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この場合「役割限定運用」が現実解
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正直な話(隠しません)
ここまで切り分けて:
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GStreamer ❌
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Windows設定 ❌
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GPUドライバ設定 ❌
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ユーザ操作 ❌
が全部消えました。
**残るのは「HM90の設計限界」か「TDRだけ」**です。
TDR 無効化の確認方法(確実)
方法①:PowerShell で確認(最も確実)
手順
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スタート
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PowerShell を右クリック
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管理者として実行
以下を そのままコピー&ペースト してください。
確認ポイント(ここが重要)
表示結果の中に、以下の行があるかを見てください。
正常(TDR 無効化済み)の場合
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TdrLevel = 0x0→ TDR 無効 -
TdrDelay = 0x3c→ 60秒(10進数で60)
👉 この2行があれば「実行済み」かつ有効です。
未設定 or 無効の場合
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TdrLevelが 表示されない -
または
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TdrLevel REG_DWORD 0x3
などの場合
👉 未実行 or TDR 有効のまま
方法②:レジストリエディタで確認(GUI)
手順
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Win + R
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regedit→ Enter -
以下へ移動:
右ペインを確認
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TdrLevel -
TdrDelay
が存在するかを確認。
値の意味
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TdrLevel = 0→ 無効 -
TdrDelay = 60→ OK
注意点(重要)
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設定しただけではダメ
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必ず再起動が必要
再起動前は、
設定されていても 実際には効いていません
次のアクション(これだけ)
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上記どちらかで確認
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結果を そのまま書いてください
例:
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TdrLevel = 0x0, TdrDelay = 0x3c -
TdrLevel が存在しない -
TdrLevel = 0x3
👉 その1行で次の判断が確定します。
確認結果の評価(確定)
これは何を意味するか
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TdrLevel = 0x0
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✅ GPU TDR(自動リセット)完全無効
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TdrDelay = 0x3c(60秒)
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✅ 仮に TDR が有効でも最大猶予
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👉 Windows 側が GPU を原因に OS を巻き添えで落とす経路は、これで完全に遮断されています。
ここまでで“消えた容疑者”
これで以下は 全て除外されました。
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❌ GStreamer
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❌ GPU ドライバの TDR
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❌ Windows 電源管理
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❌ Radeon Software 設定
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❌ C-State / OS 省電力
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❌ ユーザー操作ミス
今すぐ取れる“現実的な最終対策”
【最重要】GPU keep-alive を「常駐・常時」に
すでに何度か出していますが、これは“最終形”です。
運用ルール
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Windows 起動直後に必ず起動
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ウィンドウは最小化
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作業中は絶対に終了しない
👉 GPU 使用率が 常時 2〜5% で張り付く状態を維持。
【強く推奨】AC アダプタの確認
確認してください:
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付属 AC アダプタの W数(例:90W / 120W)
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他の 同規格・高W数のアダプタがあれば試す
👉 電圧降下が一瞬でも起きると 即死します。
【切り札】役割分離運用(現実解)
もし:
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keep-alive 常駐
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TDR 無効
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電源確認
全部やっても落ちる場合
👉 HM90 を
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映像処理専用
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常時一定負荷専用
として使い、
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ビルド
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重い IDE
-
同時多アプリ
を 別マシンに逃がす
これが 現場ではよく使われる解です。
次の一手(ここから選択)
ここからは「技術」ではなく「判断」です。
次に進むなら、どれにしますか?
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keep-alive 常駐を前提に運用手順を固める(スタートアップ化)
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ACアダプタ/電源起因を切り分ける具体手順
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ここまでの対策を“技術メモ”として整理
番号で答えてください。
どれを選んでも、ここまでの切り分けは正解です。
以下は Windows 11 上で GPU keep-alive(GStreamer)を「常駐・常時」運用にする具体手順です。
(GStreamer は C:\Program Files\gstreamer\1.0\msvc_x86_64\bin に入っている前提で書きます)
結論(最短ルート)
👉 gpu_keepalive.bat を直接実行してはいけません
👉 必ず「非表示起動ラッパー(VBS)」経由にします
👉 タスクスケジューラも VBS を起動対象に変更します
これで 画面は一切出ません。
手順①(必須)VBS ラッパーを作る
ファイル作成
C:\scripts\gpu_keepalive.vbs
内容をそのまま貼り付けて保存:
重要ポイント
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0→ 完全非表示 -
False→ 呼び出し元に制御を戻さない -
.vbsは wscript.exe で実行され、cmd.exe を出しません
手順②(最重要)タスクスケジューラを修正
いまの状態を見ると:
❌ 起動対象
になっています(しかも綴りも間違い)。
「GPU keep-alive 常駐」の意義を再度説明して下さい
結論(先に要点)
GPU keep-alive 常駐の意義は 1 つです。
「Windows + Radeon iGPU が“完全アイドル”に入る瞬間を作らない」
これだけです。
HM90 の不安定さは
負荷が高い時ではなく、何もしていない時に起きる
──ここが本質です。
HM90 + Windows 11 + Radeon iGPU で起きていること
① 問題が起きるタイミング
あなたの観測通り:
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放置中にフリーズ
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画面ブラックアウト
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ping 不通
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電源は入っている
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再起動しか回復手段がない
これは アプリクラッシュではありません。
OS レベルで GPU / PCIe / 電源管理が死んでいます。
② なぜ「何もしていない時」に落ちるのか
Windows 11 では、以下が同時に働きます:
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CPU:C6 / PC6 への深い C-State 遷移
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GPU:D3cold(完全電源断)へ遷移
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PCIe:ASPM L1.2
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Radeon ドライバ:省電力優先ロジック
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TDR:GPU が応答しないと OS が強制リセット
👉 この遷移の組み合わせが HM90 では不安定
特に Ryzen 4000 系 iGPU は
「復帰時のタイミングズレ」に弱い。
③ keep-alive がやっていること(技術的に)
あなたの keep-alive パイプラインは:
これが意味することは:
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Direct3D11 コンテキストを維持
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GPU コマンドキューを定期的に使用
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VRAM / shared memory を触り続ける
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GPU を D0(動作状態)から落とさない
つまり:
GPU に「生きてるぞ」という脈拍を打ち続けている
なぜ「表示なし」でいいのか
重要なのは 描画結果ではありません。
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描く → 不要
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見せる → 不要
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GPU に仕事を与える → 必須
fakesink は
「仕事はさせるが、何も表示しない」
という最も合理的な選択です。
「負荷をかけている」のではないのか?
いいえ。
実際の負荷は:
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GPU 使用率:0.5〜3%
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消費電力:ほぼアイドル
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温度上昇:誤差レベル
これは **省電力遷移を避けるための“最小刺激”**です。
なぜ BIOS やレジストリだけでは足りないのか
あなたはすでに:
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高パフォーマンス電源プラン
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C-State 制限
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TDR 無効化
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ドライバ設定の最適化
をやっています。
それでも落ちる理由:
「最後に残るのは、実際に GPU が使われているかどうか」
OS は
「設定」ではなく
「実際の利用状況」 を見て判断します。
keep-alive を入れた世界線
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放置しても落ちない
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ブラックアウトしない
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ping が途切れない
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リモート接続が生き続ける
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実験・検証を止めなくていい
これは 回避策ではなく、運用上の現実解です。
一言でまとめると
GPU keep-alive 常駐とは、
不安定な省電力復帰を「起こさせない」ための保険である




